第35話 :「君をそこまでさせるものは何?」

<update/2002/04/20>

 

 

まぁ時効といえば時効なので、他人の事だが書かせてもらう。

 

今から13年程前、中途入社で今の会社に入った俺の所属する部に

大卒で現役で入社した2年目の奴がいた。

 

社歴で言えば俺のほうが1年ほど遅いが、年齢は俺が1つか2つ上だ。

彼の名前は「T君」

 

そうだな、見た目は身長は175cm位で、ちょっと理屈っぽいが、

いたって普通の入社2年目の社会人といった感じ。

不潔そうな格好でもないし、遊び人でもないし、

仕事を真面目にこなし、人付き合いが苦手ってタイプでもない。

普通に明るい奴だ。

 

そのT君がある日、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

行方不明になった。

 

いくら経っても出社しないのである。

 

今までの彼にすれば有り得ない行動である。

 

1人暮らしをしていた彼。

当時は携帯電話なんて物は無く、アパートに電話をするしかない。

 

しかし、いくら電話をしても出ない。

 

1日が過ぎ、連絡の取れないT君を心配して、

社員がT君のアパートを訪れてみると、そこには、

T君は居らず、「ちょっと煙草でも買いに行く」といった感じで

出かけたような状況だったらしい。

 

しかし、未だに彼は行方不明。

 

それから2〜3日後の事である。

 

 

 

 

 

いた。

見つかったのである。

 

 

何処に居たかったって?

 

 

 

奴は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「留置場」

にいたのだ。

 

何故かって?

 

 

T君は、

 

女物の下着ドロを働き、

見つかって捕まっていたのだ。

 

 

何故見つからなかったかというと、

 

「黙秘」したらしい。

 

そりゃそうだ。

自分の身分は言えねぇ〜わな。

 

奴が常習だったかどうかは知らないが、

女物の下着を盗んで何かの快楽を楽しむんであろうが、

とんだ変態野郎が自分の周り、しかも社内にいたなんて、

ビックリである。

 

俺には、その感覚は解らない。

 

 

 

 

この犯罪で社会的にどんな制裁を受けたは、知らないが、

 

 

 

 

T君が

その後、アダルトビデオ会社の広報マンか営業マンとして、

 

 

 

 

TVジョッキーの

 

「熱湯コマーシャル」に

 

出演してたのには恐れ入る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君をそこまでさせるものは何」

 

 

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