第 3話 : 「ささやく女」

<update/2001/2/10>

 

 「だから何なの?」という出来事です。

 

私が中学生の頃でした。

家(今で言う実家)で居間からトイレに

行った時のことです。

 

当時の私の家はかなり古い家で、

トイレに行くのも、一つ部屋をまたいで、

縁側である廊下を歩き右に曲がり

突き当りがトイレという

「武家屋敷」と言ったら大袈裟ですが

それに近い位の

木造の家でした。

 

トイレに行く途中の事です。

聞こえたんです。耳元で

 

「けんちゃん」

 

という私の名を呼ぶ声が。

 

はっきりと。

 

これねぇ、マジなんですよ。

 

本当に耳元で「けんちゃん」と

言われたんです。

 

女の声で。

 

で、居間に戻って家族に聞いたんですよ。

「誰か俺のこと呼んだぁ?」って。

でもみんな呼んでないって。

 

それからしばらく経って、

もう2回ありました。

 

自分の部屋で勉強をしている時に

耳元で「けんちゃん」って。

言われたんです。

マジで。

 

あれが何だったのかは、判りませんが

「空耳」ではなくて、耳元で囁かれたのは

 

事実です。

 

もう今ではありませんが、囁いた女の声は誰だったんだろう?

 

ふぅ〜、怖い怖い

 

img16.gif

[戻る]


Copyright(c) 2001 Marvelous Melancholy.All right reserved

MarvelousMLCLY@netscape.net