ケアンズに皆既日食を見に行ってきました!

11月14日の皆既日食を見にオーストラリア・ケアンズに行ってきました。
海外への日食旅行は1991年7月11日のハワイ以来、実に20年ぶりです。

皆既日食自体も1988年3月18日の小笠原沖で見て以来、ハワイ、種子島と負け続け、もう 24年も見てません。
すっかり皆既の感動など忘れてしまってました。

私達のツアーの観測地はケアンズから西へ1時間ほどのマリーバ(Mareeba)です。
皆既当日、ケアンズのホテルを午前1時に出発して観測地に着くと、オリオンが天頂に見えていました。

オリオンからシリウス、カノープスといつも見ている星々をつなげ、カノープスの南には 千切れ雲のような大マゼラン雲が見えています。

3時頃からは雨が降り出しました。
通り雨でそのうち上がるだろうと、組み立てた機材にビニール (ゴミ袋)をかけ、傘を差して晴れるのを待ちます。
薄明30分前、雲が切れだして再度、星が見え出しました。

薄明の中、東の空からケンタウルスのα・βが昇ってきました。
東の空から雲が消えていき、半信半疑だった天候も今日は間違いなく皆既が見れる! という確信に変わっていきます。

※私の観測機材です。K-ASTECポタ赤+ボーグ77EDUでの直焦点ガイドと 広角カメラの固定撮影を行いました。旅行ケースをお座敷にしてノートパソコンを置き、 直焦点撮影を動かします。

第2接触の1-2分前、どこからか「シャドウバンド」の声が聞こえました。
ふと足元を見ると、草むらの中を縞模様になった薄い影が揺れながら流れています。
「シャドウバンドだ!」思わず声に出してしまいました。

第2接触のダイヤモンドリング直後。ルビー色のプロネミンスが美しいです。

歓声のなか夢中でシャッターを切ります。

「あと30秒」の声が。黒い太陽の周りを真珠色のコロナが広がっていました。

第3接触のダイヤモンドリング


固定撮影を比較明で合成しました。左上に金星が写っています。全行程、雲の影響がないのが分かります。
ほんと、良い観測場所を旅行会社が選んでくれました。

※おまけ

成田への帰りの飛行機の中、14日に皆既日食を起こした月が二日月となって 西の空低く見えていました。