Daisho Master ( Daisho Masters ) ダイショー・マスター
(モンスター)
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BCFに登場する侍。キャラの称号にもあります。 以前「ダイショー」が「侍大将」など頭に別の語を付けて濁音になった「大将」だと思う、と書きましたが、むしろ刀の「大小」、つまり太刀と脇差のことのようです。アメリカでは床の間に置くような飾り物の刀のセットがdaishoという名前で売られており、武器の名前として通用しているようです。だとすると「ダイショー・マスター」は、「大小の使い手」とかいった意味になります。 teralin様のご指摘により、訂正させていただきました。 |
update: 20010212 |
Delf ( - ) デルフ
(モンスター)
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LOLに登場する悪魔で、善のパーティーはこれを倒して悪の水晶を入手しなければなりません。それで結論から先に言うと、このモンスターの名称の元ネタはLOLのシナリオ作者の一人、ロバート・デルファベロ・ジュニアRobert Del Favero Jr.の愛称です。 先日会社で古い資料をあさっていて、LOLのレビュアーズガイドReviewer's Guideが2種類あることに気づきました。レビュアーズガイドとは雑誌のライターなどのために用意される小冊子で、早く解くためのヒントや、ストーリーやキャラクターの紹介などを載せたもののことです。タイプ原稿をコピーしただけの20ページほどの書類で、confidencialの判が押されています。ソフトの発売前に配布されるものであり、また「ネタバレ」を多く含んでいるからでしょう。2種類あったレビュアーズガイドのうち、1つはケイティ・ウッドヘッドKatie Woodheadが書いたものでした。攻略情報に特に変わった記述はなく、ストーリー紹介もマニュアルに記されている以上のことは書いていません。そしてデルファベロの書いたもう一方は、ケイティのものと重複は多いのですが、雑談を交えたウォークスルー攻略記事になっています。 シナリオ作者の紹介欄で、デルファベロ(コーネル大で電気工学を学んでいるそうです)の愛称が「デルフ」であると明かされています。また、ネット上でもデルフDelfのハンドル名で書いていることがあるので、デルフの名前がデルファベロに由来することは間違いありません。 またデルファベロはこの中で、2階で合言葉を要求する女性のことをマーゴMargoと呼んでいます。元ネタは不明ですが、マルゴーのフレイルと関係がありそうです。ところで、この女性はポレPo'le夫人と解釈されることが多いですが、デルフがデルファベロに由来するなら、ポレもやはりシナリオ作者の一人であるサミュエル・W・ポトルSamuel W. Pottleから来ているのかもしれません。 以前、「調べてもわからなかったもの」でデルフト陶器delftware, delphwareのことではないかと書きました。日本ではデルフがセラミック製だという説が一般的ですが、この解釈は『ウィザードリィ3 Legacy of Llylgamyn モンスターズマニュアル』(1987)が初出かと思います。 |
update: 20031102 |
Demon Lord ( - ) デーモンロード
(モンスター)
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最強モンスターの一角としておなじみのデーモンロードですが、初出はROW、ワードナの召還する「味方」でした。FC版KODに敵として登場し、以後外伝シリーズやTRPGなどで活躍。つまりこのモンスターと戦っているのは日本のプレイヤーだけです。 名前ですが、これはデーモンdemonのロードlordです。おしまい。 それに関しては「おしまい」で良かろうと思いますが、ROWでデーモンロードA Demon Lordを召還すると、名前が「Entelechy Fuff」に変わります。これの話をしましょう。 Entelechyは英語で、「エンテレキー」と読みます。アクセントは「テ」。日本語では普通「エンテレケイア」、「エンテレヒー」と書かれています。これにはいくつかの意味があります。 まずはアリストテレスAristoteles(384BC-322BC)の言う「エンテレケイア」。これは「完全現実態」「完成態」などと訳されます。事物の素材(質料、ヒューレー)は、いろいろな形(形相、エイドス)をとることができます。これは運動、変化する能力(可能態、デュナミス)がその素材に内在するからだと考えられます。実際にとった形を「現実態、エネルゲイア」と呼びます。そして運動、変化の最終目標的状態、終極目的を「完成態、エンテレケイア」と呼びます。このように目的も素材に内在するという考え方を、目的論的自然観と呼びます。 次に、ライプニッツ派哲学における「エンテレケイア」。ライプニッツGottfried Wilhelm Leibniz(1646-1716)の単子論によれば、世界は単子(モナド)と呼ばれるもので構成されています。単子はお互いに影響し合うことはなく、独立して活動するのですが、全ての単子の活動内容はあらかじめ神が決めているので、世界は秩序を保っているのです。これを「予定調和」といいます。逆に言えば、全ての単子は、ベストな状態を目標として持っています。これも「エンテレケイア」と呼ばれます。 最後に、生気論における「エンテレヒー」。ドリーシュHans Driesch(1867-1941)が主張した生気論は、生命=機械論に対立する考え方です。無機物が物理法則に支配された存在であるのに対し、生物には何か違う力が働いているという主張なのですが、ドリーシュは生物の構成単位(細胞?)それぞれに「エンテレヒー」があるとしました。「生命力」「活力」などと呼ばれます。魂みたいなものでしょうか。この説は現代では否定されています。 門外漢が詳しい説明をしても仕方ないと思うので、この辺でやめておきます。本当のところを知りたいという方は、自分で勉強してください。 元の意味より重要なことは、エンテレケイアがアリストテレスの使った難しい用語で、以後の西洋哲学では常に重要なテーマとして論じられてきたということです。そして本来の「完全現実態」から派生して、「究極の存在」、「生命の最終進化形態」のような(誤った)使われ方もしています。 さてfuffですが、これは「ハッ」とか「フン」とか、相手を馬鹿にして鼻でせせら笑うときの擬声音です。正確には「相手が当然のことをわざわざ議論している、幼稚だ」という時に使うようです。そういうわけで、"Entelechy, fuff!"は、「フン、くだらん。エンテレケイアだと? 当たり前のことを言うな!」ぐらいの意味になります。 問題はデーモンロードが何に対してこう言ったかです。ちょうど前段での筆者のように、人間がエンテレケイアについて必死に議論しているのを見下してこう言ったとも考えられます。あるいは「あなたはエンテレケイア(究極の存在)ですね」と言われて、こう応じたのかもしれません。 以上から一応、「究極生命体(当然!)」ぐらいの訳語を提示しておきましょう。デーモンは生命体なのかとか、なんとなくジョジョっぽいぞとか、いろいろ問題はありますが。 いろいろと議論しましたけれど、その正体は依然不明。西洋哲学に詳しいのでヨーロッパの悪魔だと思いますが、詳しくはわかりません。それと、PS版ROW(New Age of Llylgamyn)によれば「彼が君にため口をきいても決して怒ってはいけない」そうです。彼が究極の存在であることを考えれば、そんなことは「当然」。味方してくれるだけで感謝しなければなりません。 |
update: 20001204 |
Dreampainter ドリームペインター
(モンスター)
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ドリームペインターDreampainterはROWシナリオ前半の山場に登場する敵キャラで、エジプト臭の濃い謎の存在です。とはいえ、手がかりはシナリオ全体にちりばめられ、影を落としているので、その正体を推測することができます。 ドリームペインターを倒すと、「Dream Painter Ka」というアイテムを手に入れます。まずこれの話をしましょう。PS版では、このアイテム名は「ドリームペインターの羽根」と訳されていました。これは不確定名が「羽根a feather」なので、Kaを訳さずに済ませたのだと思います。たしかに、普通「ドリームペインター・カー」と直訳しても自動車しか思い浮かべません。 このアイテム名ですが、「Dreampainter's Ka」でも「Ka of Dreampainter」でもないところにご注意下さい。文字数の問題だったとも考えられますが、これにより「ドリームペインターのカー」ではなく、「ドリームペインターであるところのカー」あるいは「カーなるドリームペインター」という意味だと思うのです。つまりDream Painter = Ka、ドリームペインターとカーは等価、同一のものだということです。 倒す敵もドリームペインター、それで得るアイテムもドリームペインターというのは奇妙な気もします。が、コッズアイテムKOD's itemsのことを思い出せば、Wizファンにはそんなに違和感のある設定でもないでしょう。マジックソードMagic Swordを倒してハースニールHrathnirを得たように、ドリームペインターを倒してカーを得るのです。 カーKaとは、古代エジプトの宗教に出てくる用語で、人を形作る5要素(カーKa、バーBa、アクAkh、レンRen「名前」、カイビトKhaibit「影」)の一つだそうです。カーがどのような概念を指す言葉なのか、完全には解明されていないようですが、一応人の肉体に宿る「生命力」のようなものであるとか、今で言う無意識のような「もう一人の自分」であるなどと説明されています。古代エジプトでは、夢を見るのはカーのせいだと考えられていたので、「夢を描くものdream painter」がカーであるという推察は、多少の裏付けが得られることになります。また、15%破壊でMADIが使えることは、カーの持つ「生命力」の意味合いに合致していると言えなくもありません。 人の死後、カーは死体と共に墓場に留まるもの、バーは生前暮らした場所に飛んでいける「霊魂」のようなもの、アクは天や星空まで飛んでいってしまう光り輝く「精霊」のようなものだそうです。また一説によると、死後カーとバーが融合してアクになるそうです。 次に、ドリームペインターが登場する場面を見てみましょう。ROWの地下7階はフロア全体がピラミッドになっていて、その中腹にドリームペインターの部屋があります。部屋に入ると、メッセージが出ます。 寺院の隠し部屋に入った。目の前に、一面に文字を書きこまれたドリームペインターの巨大な石像がそびえている。 Before you, in the secret inner chamber of the temple, looms a gargantuan stone statue of the dreampainter covered in writing. ここで「探す」とドリームペインターと戦闘になります。 ROWでは、敵パーティーとの戦闘の前に妙なメッセージが表示されます。普通は敵の戦闘前の掛け声が出るのですが、ドリームペインターとの戦闘の前には「神のウシャブティa god's ushabti」と出ます。不確定名のようなものと考えて良いでしょう。 ウシャブティとは、古代エジプト人が棺桶の中に入れた像のことです。シャブティshabti、シャワブティshawabtiとも言います。材料はファイアンス陶器、木、石など。大きさは様々ですが、10cm程度のものが多いようです。棺桶に入れる数も1体から数千体と様々でした。この像は死者に代わって、死後の世界での労働を引きうけると考えられていました。ミイラと同様、脚を包帯でぐるぐる巻きにされ、腕を胸の前で組んでいる姿のものが多いようです。それで下半身の包帯の部分に呪文が書かれています。 「ウシャブティ」が一般的に知られている言葉とは思えませんが、古代エジプト美術の収集家にとっては、個人でも買える比較的安価でポピュラーなアイテムのようです。グラフィックも2頭身キャラながらウシャブティを描いているようなので、知っている人には敵の姿が容易に想像できたでしょう。 しかしながら、部屋に入った時のメッセージは、ウシャブティを描いてるとは思えない節があります。大きさがあまりにも大きく、そのため棺桶の中にも入っていません。 さてここで、前述の「Dream Painter = Ka」説を踏まえてこのことを検討しましょう。 古代エジプトでは、墓の中にカーの像を置く場合がありました。これはウシャブティとは別物ですが、副葬品で死者の似姿をした像、という意味では共通しています。そこで作者が、本来カーの像と呼ぶべき物をウシャブティと表現した可能性はあります。混同していたかもしれませんし、ウシャブティというエジプト臭い単語を使いたかっただけかもしれません。 もちろん、あくまでウシャブティを描くつもりだったかもしれませんが、これがカーの像だったとすれば、全部つじつまが合います。ワードナが見たドリームペインター像とは、「ある神a god」を象った巨大な石像であり、この像はその「神」のカーの像であり、つまりドリームペインターは「ある神」のカーだったのです。 では、「ある神」とは何者でしょうか。 ムロンの神託によれば、ウサギはドリームペインターの使いだそうです。ウサギを生贄に捧げているという意味にもとれます。 また、ドリームペインターの隠し部屋に入るためには、「ホパロングのニンジンHopalong Carrot」というアイテムが必要でした。Hopalongは西部劇のヒーロー、ストレンジアトラクタなどいろいろなものの名前ですが、第一義にはウサギの名前です。Hoplalongはhop along、つまり「ぴょんぴょん跳ねて進む」という意味です。日本語なら「ピョン太」とか、そんな感じです。ワーナーのアニメにそんな名前のキャラが出てきたような気がするのですが、失念しました。とにかく、英語圏の人であれば、「ホパロングのニンジン」と聞いただけで、とりあえずウサギをイメージするはずです。ムロンの神託を聞いていれば、「ドリームペインターを見つけるにはこのアイテムが必要なのだろう」と思いつくでしょう。 さて古代エジプトでは、ウサギはオシリスOsirisの使いとして神聖視されました。兎頭人身で描かれる場合もあったようです。これはオシリスがアヌビスAnubis、そしてウェプワウェトWepwawet,Upuaut,Wepuatといった神格と習合してごちゃごちゃになっているのが原因でしょう。ウサギの頭をしているのは、主にウェプワウェトです。詳しい話は割愛しますが、これら3柱は全て死者や葬儀に関係する神です。 ROWのシナリオは終盤、極端に秘儀的な性格を帯びてきます。地下11階のマップなどその最たるものですが、地上でやらされる儀式めいた奇怪な行動も、大いに気になるところです。また地上では、「ペリカン」「薔薇」といったメーソン臭い単語も見うけられます。 フリーメーソンリーFreemasonryは、西洋オカルティズムの総元締めのような存在です。などと言うと怒られるかもしれませんが、その儀礼はエジプト趣味に彩られているし、「死と再生」をモチーフにしたイニシエーションは有名です。作者(アダムスなど)がメーソン会員かどうかは知りませんが、ROWのシナリオを書くにあたり、メーソン思想を参考にしていることは疑いを入れません。なにしろ『ワードナの逆襲(the Return of Werdna)』は、PGで死んだワードナが復活するストーリーなのですから。 古代エジプトで「死と再生」と言えば、やはりオシリスの存在が浮かび上がります。オシリスは死者の神であると同時に、穀物の神でもありました。古代エジプト人は、季節がめぐるごとに穀物が枯れてはまた生えるように、人も死んでは再生する永遠の生命を持っていると信じていたのです。オシリスはそういう死生観の表れであり、全ての死者はオシリスになるとも考えられていました。当初はホルスHorusの化身たるファラオ(王)だけがオシリスになれるとされていたのが、時代が経つにつれて、誰でも死んだらオシリスになるという発想に変わっていったようです。 以上からすると、「ある神」とはオシリスであり、ドリームペインターの正体(本体?)はオシリスだということになるでしょうか。しかし、話はそう簡単ではありません。 そもそも、カーの像にしろウシャブティにしろ、人の墓の中に入れるものです。で、ドリームペインターは誰の墓にいたかというと、ROWのダンジョン全体がそもそもワードナの墓だったのではないでしょうか。ワードナの墓に入れてある以上、問題の像はワードナの像であるはずです。だとすれば「ある神」とはワードナ自身であり、ドリームペインターはワードナのカーだということになります。 地下10階の棺桶から抜け出したワードナは、ダンジョンを地上へと上がりながら、徐々に本来の力を取り戻していきます。ワードナにとって逆襲、再生とは、「神」である自分本来の姿を取り戻すことだったのではないでしょうか。途中で生命力の象徴であるカーを得て、ついにはカドルトKadortoを倒して別なる宇宙へ旅立つその過程は、バーがカーと融合してアクとなり、星辰の世界へ飛び立つ姿を思い起こさせます。あるいは、死せるファラオがオシリスと化し、オリオン座に永遠の生を得る話のようでもあります。 ここまで考えてからPS版ROWをやると、「なんだこの女は?」と愕然とすることになります。グラフィックだけでなく、パラメータの上でも女性になっているようです。ワードナ女性説が持ち出されている、もしくはカーがユングCarl Gustav Jung(1875-1961)の言うアニマanimaのようなものと解釈している、などなど苦しい説明はできなくもないですが、ここは降参した方が良さそうですね。ローカスのスタッフは、筆者と違う意見を持っていたというだけのことです。全般的に色気のないシナリオなので、一部のキャラを女性に割り振った、というのが現実ではないでしょうか。 |
update: 20010115 |
Elizabeth ( - ) エリザベス
(モンスター)
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ディンギルに登場するアンデッドです。GBC版PGに登場するエリーザベトErzsebetも、同じものを指しているのでしょう。これは史上2番目に名高い吸血鬼、「血の伯爵夫人」エリザベート・バートリーElizabeth Bathory-Nadasdy(1560-1614)のことと思われます。ハンガリー(マジャール)語風に呼ぶと「バートリ・エルジェベトBathory Erzsebet」、「エリザベスElizabeth」は英語で、「エリザベート」はその慣例読みです。 ブラム・ストーカーBram(Abraham) Stoker(1847-1912)は、このエリザベスと、ルーマニア(ワラキア)の「串刺し公」ヴラド・ツェペシュVlad Tepes(1431-76)の2人のエピソードを参考にして、『吸血鬼ドラキュラ(Dracula)』(1897)を書いたそうです。しかし有名なのはヴラドの方だけ。「エリザベス」と聞いて、普通の日本人が思い出すのは英国の女王、あるいは女優エリザベス・テーラーElizabeth Taylor(1932- )ぐらいではないでしょうか。 |
update: 2001001 |
Flack ( Fleck ) フラック
(モンスター)
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PGを始め多くのシナリオに登場するモンスターで、その正体はいたって謎。不確定名もstrange animalです。だから動物なのかもしれません。最初は動物系に分類されていましたが、シナリオごとにジャンルさえ変わる奇怪な奴です。また、日本では道化師のような姿で描かれることが多いのですが、グラフィックのつたなかった昔は、どくろやお化けの絵が無造作に表示されていました。見た目すら一定していないことになります。 複数形のfleckも謎です。普通このような語形変化はしません。しかし、様々な意味のあるflackという語ですが、flack、fleckはflit、flutterと同義、という説明をしている辞書がありました。するとflackおよびfleckは、「(蝶、鳥が)素早く動く、掠め飛ぶ、(旗、花びら、木の葉が)ひらめく、(炎が)揺らめく」という意味を持つことになります。「〜すること」という名詞の意味もあります。そこからこのモンスターは、ひらひらした服を着て、軽快に動き回る生き物であると予想されます。 flackという単語には「広告、販促に携わる者、宣伝係、広報担当者」という意味もあります。語源は不明ですが、人名からきているという説があります。普通flackはタレントやバンドのマネージャーのような人のことを指しますので、このモンスターとは関係なさそうです。チンドン屋のような人もflackと呼ぶならあのグラフィックに少し近づくのですが、生憎そういう使い方はしません。 英語ではflakのことをflackと綴ることがあります。flakとはドイツ語Fliegerabwehrkanoneの略で、「対空砲、対空砲火」のことです。モンスターとは関係ないでしょう。逆にCDSに登場する鎧armor(U)のflak jacketとflak vestはこちらから来ていると思われます。これらは空軍の兵士が使う、榴弾などから身を守る装備のことで、「防弾チョッキ」と訳されることもあります(正確にはbulletproof jacket[vest]が防弾チョッキです)。日本語表記で「フラックジャケット」「フラックベスト」と書くと勘違いしてしまいそうですが、フラックが着ているのがこれだとか、これらを装備すればフラックみたいになれるとか、そういう意味ではありません。 外伝3と4には、フラックとは別にフレイクflakeというモンスターも登場し、両者は悪魔系に分類されています。flakeにはscrewballとかと同じで「(笑いを誘う)変なやつ、奇人変人」という意味があるので、道化師のグラフィックとは相性がよさそうです。また、自動詞ですがflack (-out)とflake (-out)は共に、睡眠、泥酔、失神、死亡など理由はともかく「ぶっ倒れる」という意味があるので、flackの亜種がflakeというのはいいネーミングかもしれません。 上手いことに、フラックの不変の性質の一つとして、首切りを含む各種追加効果が挙げられます。以上を総合して、フラックは「ひらひらと軽快に動く」モンスターで、これに挑んだ冒険者は多彩な攻撃を受けて「ぶっ倒れる」のだ、とまとめることが出来そうです。モンスター的には縁起の良い名前のようですね。 |
update: 20000624 |
Frankenstein ( - ) フランケンシュタイン
(モンスター)
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この有名な怪物はHOMに登場します。本来フランケンシュタインは怪物ではなく、それを作った博士の名前なのですが、世の中では混同されています。Wizでも博士ではなく怪物を指しています。決定的な証拠は、このモンスターがゴーレム類と同じ魔法生物系であることです。 |
update: 20001120 |
Fuming Vine ( Fuming Vines ) フューミング・バイン
(モンスター)
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BCFに登場する植物モンスター。 SFC版では「フーミン・バイン」と書いてありました。「フーミン」は普通、細川ふみえ(1971- )だと思いますが、よくあるあだ名なのでなんとも言えません。弊社にも一人いますが、無関係でしょう。 |
update: 20001120 |