時は戦国の世、天正二年(1572)
勝浦城主正木左近太夫時通の
兵火により、全山焼失という
憂き目にあった。
  しかし業火に曝されながらも
この仁王門だけは
その姿をいまに留めています。
 
 
 

 平成13年 仁王尊(金剛力士像)の復元が行われました。
 鎌倉時代の作風です。
 威風堂々とした御姿には躍動感が溢れております。
 

 
     県指定有形文化財 (平成17年3月29日認定)
阿形像の方が吽形像よりも10cmほど高く胴回りも太い。
吽形像の単純構造に対し阿形像は細かく複雑な木寄せになる相違がある。
しかし作風は同一で同じ作者の手になるものと断定された。
(その相違が生じた事情については検討課題が残されている)
金剛力士像は両像とも表情が写実的であり、
体の肉厚な表現は鎌倉時代中期に遡る優作である。
木造彫刻としては珍しい杉材を使用しているのも特筆すべき点である。
この期の房総の仏教文化を考察する上で貴重な遺品である。