題名: リクエストを受け付けています☆
件名: リクエストを受け付けています☆
日時: 2017年9月13日 11:04


読書の森の木々はきれいに散髪されました。
深い影が落ちていた地面に
やさしいあかるさが届いています。


そろそろ秋。
北野では水泳大会が一つの季節の節目。


およぐことは、
生まれつき備わる能力ともいえない。
新生児は魚のようにおよぐといいますが、
わたしたちは、いったんその能力を忘れます。


しかしふたたび、
およぐことをまなびます。
今度は、努力を通じて。


自転車に乗ることも、
服を着ることでさえ、
努力なしでは身につかなかった。


「あたりまえのようにおよいでるけど、
じつはすごいことやってんだよ!」

さて、
選書の機会が近づいています。
すでにいくつもリクエストをもらっていますが、
まだ間に合います。
試験が始まるまでにとうぞ。


1 図書館の用紙に書く
2 メールで送る
  kitanohon@gmail.com:kitanohon@gmail.com>


どちらでも。
著者、書名、出版社、自分の組番氏名を明記。
推薦する理由も書いてもらうとありがたいです。


 ◆


「およぐ」詩と「自転車に乗る」詩をおまけに。


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 「およぐひと」 萩原朔太郎(はぎわらさくたろう)


  およぐひとのからだはななめにのびる、
  二本の手はながくそろへてひきのばされる、
  およぐひとの心臓(こころ)はくらげのやうにすきとほる、
  およぐひとの瞳(め)はつりがねのひびきをききつつ、
  およぐひとのたましひは水のうへの月をみる。


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 「自転車にのるクラリモンド」 石原吉郎(いしはらよしろう)


 自転車にのるクラリモンドよ
 目をつぶれ
 自転車にのるクラリモンドの
 肩にのる白い記憶よ
 目をつぶれ
 クラリモンドの肩のうえの
 記憶のなかのクラリモンドよ
 目をつぶれ 


  目をつぶれ
  シャワーのような
  記憶のなかの
  赤とみどりの
  とんぼがえり
  顔には耳が
  手には指が
  町には記憶が
  ママレードには愛が 


 そうして目をつぶった
 ものがたりがはじまった 


  自転車にのるクラリモンドの
  自転車のうえのクラリモンド
  幸福なクラリモンドの
  幸福のなかのクラリモンド 


 そうして目をつぶった
 ものがたりがはじまった
 町には空が
 空にはリボンが
 リボンの下には
 クラリモンドが


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