20220322 いのち、開く。 終業式、だけど、 何かが始まる感じがしているのではないかな。 終わりは始まりの始まり。 図書館の窓から、 桜の枝が見えるのですが、 何気なしに、 毎日毎日その様子を見ていました。 風の日、揺れる枝。 凍てつく日、堅くつむる越冬芽。 きょうは雨、しずくが地面に吸い込まれて。 でも、 きょうの枝は先週とは違う。 雨の中でもにぎやかに歌うように、 吹き出す寸前のつぼみがむくむくとあふれています。 週末、ぷっくり花を開いた桜の木も見つけました。 図書館の森も一斉に彩られることでしょう。 花開く瞬間は鮮やかで、 花続く季節は香り高い。 でも花の命は短くて―と嘆く歌も古来多い。 しかし、 毎日毎日、枝を眺めていた目には、 花というのは、 その条件がそろった季節の、 いのちのひとつの現象なのだということがよくわかります。 いのちは終わらない。 人のいのちも。 終業式、だけど、 何かが始まる。 とりあえず、花が咲く。 美しい季節が始まります。 よい春を。