文学ということを、思い出させてくれたのは、太宰。
 やっぱり太宰だった。

  「人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ」(ヴィヨンの妻)
  「威張るな!」(親友交歓)
  「白いパラソルをくるくるっとまわした。」(満願)

 まあ、読んでみなはれ。

「満願」

「親友交歓」

「トカトントン」

「ヴィヨンの妻」

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 上のようなことを昨日書いて、ここに載せたのであるが、今朝、「天声人語」が太宰の作品についてふれているのを見て、驚いた。聖書を熟読していた太宰、降臨か。

 その作品も紹介しておこう。
 クリスマス・プレゼント。
 問いも一つ出しておこう。
 「東京は相変らず。以前と少しも変らない。」という最後の文句。ほんとうに、変わらなかったのか、じつは、変わっていたのか?

 私の答え。
 太宰は「日本は相変らず。以前と少しも変らない。」というだろう、今夜、東京の街を見て。
 メリイ・クリスマス。

メリイクリスマス(1947(昭和22)年1月)



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