チャリの旅〜2006/11/1~24日
伊豆の先っぽから大阪・京都回って伊豆のさきっぽまで
11月1日 快晴 午前9時8分出発。自転車にまたがって携帯の画面見たら9:07。8分まで待ったのは、遥か昔、インドで9月7日、とんでもないことに巻き込まれたからだ。9=苦7=難の日。迷信くさいことはあまり気にしないんだけど、この数字の組み合わせにだけは敏感になってしまった。チャリはいいな、転がりだせば、とにかく前進あるのみって感じに心がすわる。伊豆半島は島だったのが本州にぶつかったんやろーね、山と谷の連続や。青野でテントと、マットと寝袋一緒に巻き込んだのをチャリの両サイドに紐でくくり付けて松崎へ、第一の難関、蛇石峠にかかる。けっこうな勾配、押したりこいだりしながら峠についたらお昼。森に入って持って来たおにぎり食う。Tシャツ一枚汗だらだらでハイに開いた瞳孔に木漏れ日がキラめく。峠を下りだす。突然こんどは冷気が肌をさす。松崎までおりるとやはり空気がゆるむ。MOSバーガーでコーヒー。堂ヶ島、チャリの速度でゆっくり通り過ぎると、なかなかの奇岩、奇勝。いいとこは、そこここ案外近くにころがっているのか。海辺の道もアップダウンが激しい。安良里=アラリ、漢字は当て字、アイヌ系の先住民時代の地名だろーね。サンマ漁船が一隻ちょっと寂しげに泊まってる、昔はにぎわったそうだ。土肥を過ぎてまた一段と急な登り下りの連続。5時前、はや日も暮れかかった頃、戸田の手前、知り合いのやってるペンション夏苅波(なつがっぱ)の前をとおりかかったので、寄る。以前飼ってた犬、ポッキーの子犬を2匹もらってくれて、そいつらの名前がシタルとアラリである。ソートー変わってる。次男のshoくんは獣医さんをやっていて、その他にも、犬猫いっぱい、きつね一匹、ろば一頭、敷地の中で飼ってる。当然ペットと一緒に泊まれる。「まけてあげるから泊まってきなさいよ」のお言葉に誘われて、海辺でテントのはずが、海を見晴らスンバらしいお部屋に通される。ユズのたんまり浮かんだ展望岩風呂だ。おフロのあとは木の香りとぬくもり溢れる食堂でお食事だ。これがまた愛のたんまりこもったヘルシーなごちそうなのだった。ドイツにいらしたとかで、直輸入のワイン一本付けてくださる。汗を出しまくった体、一気に呑んでしまう。たらふくにいい感じに酔っぱらっておやすみ。    
11月2日 おいしい朝食までいただいちゃって10時ごろやっと出発。ここから沼津までアップダウンの連続。戸田、井田、黄金崎なんての通って、西浦のみかん買って食う。あまりにうまし。車いっぱいの414号線に入って沼津。千本浜、海っぱたの堤防を快調にとばす。風がないので楽だ。富士山もきれい。でももう日が暮れて来た。田子の浦のあたりの浜にテントはって寝る。テント張ってたら雨降って来て、一回試し張りしただけのやりかた思い出せなくてあせった。なんとか中に潜り込むとぜんぜん安心。雨をしのげるってのは、なんて幸せなことなんでしょ。製紙工場の煙突が2本モクモクとけむりをはきつづける。
11月3日 おいおい続く。と言う間に、本日、次の年の8月5日です。さいたまの実家です。オヤジが老衰で入院して際どいところです。さて思い出してみますに、この日は朝明るくなったら出発して自転車は通れませんなんていうトンネルよけて海沿いの崖っぷちみたいなホッソイ道路を車にギリギリって感じで追い抜かれつつ、息子が借りてた磐田のアパートまで行ったのだった。彼は野球しに大学いってたんだけど、一年でやめて、一緒に山仕事に行ったりしてから、今は東京でナグリ(大道具)の仕事してる。着いたのは夜の9時ごろだったかなー。途中御前崎あたりから太平洋サイクリング道路なるものがあっていいんだけど、ところどころとぎれてるのが残念。浜岡原発前も通った。この辺いやに道路が立派で両脇の歩道もひろかったような気がするのは気のせい?
11月6日 三泊して出発。息子の自転車のブレーキ直したり、チャパティ練ったり、掃除したり、あまりに質素にやってるんでいろいろやってやりたくなって、すぐには出れなかった。浜松通って渥美半島にはいる。ここも海っぱたのサイクリング道路が寸断されてて、その度に坂登って半島の背骨にあたる尾根筋にあるメインロードまでもどらなくちゃならなくて、それが大変でしたね。向かい風がスサマジクって歩くくらいにしか進まない。さきっちょまで行かずに浜辺でテント。ド風のなか笛吹いたりする。