これはね、チャボのひなだよ。めしどきには、こたつの上のおちゃわんのまわりを歩き回って、ごはんつぶやら魚の肉の切れ端やら、なんでも食べて一緒に大きくなっていったよ。ひよこのうちはなんてったってかわいいんだけど、いきとしいけるものすべて、前に前にと進むしかなくて、トサカも赤くすこしでてきちゃった、そんな、りりしさ香る若チャボくんってわけ。この頃は猫もいなくて、「ぜってー、口だすなよ!」と、きつくおどされたワンくんたちに守られながら家のまわりを、ミミズにコオロギ、トカゲにごきぶり、ムカデに小さめのへびまで、のびのびと、はげしくも旺盛に育っていったんだよ。このヒトはめすくんだったんでさ、近くでいっぱい飼ってた金光教だったか、そんなところにイチゴをひとパック持っていったら、快く金色に光輝く、おすくんを譲ってくれたよ。一言も勧誘されずに・・・素晴らしい事だよ。そして、つがいになったかれらは増えていったよ。いたちやたぬき、捨て犬の子犬としてやってきたポッキー(成長したらシベリアオオカミそっくりになったけど、なかなかおぼえなかった。うちので10羽、よそので知ってるかぎりで2羽はやったな。ようかん持って謝りにいったりしてさ。)に食われたりしながらも、最盛期には12羽くらいにまでなったよ。その頃の絵がこれ、”Together"。

この”チャボとして生まれ”はね、描いてるうちにバックはジャングルになってしまったんだけどね、逆さになってる猿くんが好きだよ。

原画はね、友人のノリさんというDead好きのカメラマンが買ってくれたよ。西日暮里駅からすぐ谷中銀座道りのボン・フォト・スタジオっていう写真屋さん、店先にアジアなんかのやさしい物たちも置いてあって、したまち〜・・!って感じに通りがせまくて、好きだね。    TOPへ