★★ユース代表2003年シーズン★★ (タイトル画像クリックでトップページへジャンプします)
【U-20日本代表】
-2003年ワールドユースUAE大会に参加した世代-
■ブラジル代表戦(12/13)
■韓国代表戦(12/8)
■エジプト代表戦(12/6)
■コロンビア代表戦(12/3)
■イングランド戦(11/30)
■オーストラリア戦(11/12)
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■U-20代表2003 For UAE■
FIFAワールドユース選手権 準々決勝 2003/12/13 UAE・ドバイ
日本代表 0(前半)4
1(後半)1
ブラジル代表
得点:平山

GK:川島永嗣(5.5)
前半の4失点は彼にとって全くセービングチャンスの無いものだった。DFラインが、 これだけ崩されてしまってはGKは為す術がないだろう。好セーブも観られたが判断ミス、 コーチングの問題などもあり、不動の守護神としては些か不満の残る内容だったかと思う。 ただ彼でなかったら、もう2点は取られていたか?

DF:菊地直哉(5.0)
個人の能力差を考えれば押し込まれるのは致し方無かったが、立ち上がりの決定機を全て決めら れては彼の存在意義も無くなってしまう。真ん中の彼が守備陣を立て直せなかったのが問題、 自陣PA内での判断スピードが遅れ(実際には思いもしなかった所から足が出てきた)、 早々に追加点を献上してしまったのが痛かった。後半は攻撃参加で良い面を見せたが、、。

DF:近藤直也(4.5)
気持ちで負けていたのか?緊張していたのか?ブラジル攻撃陣の圧力に屈する形で為す術がなかった。 彼のサイドはそれ程に強烈ではなかったが、それでも1対1の守備で全く勝てなかった。 スピード、高さ、強さ、巧さ、、Jのブラジル人助っ人のレベルとの違いを思い知ったに違いない。 FWがいったん下がってボールを受ける、そこに付いていくのか行かないのか?この辺に迷いがあった。

DF:角田誠(3.5)
自信を持っていた1対1の守備もブラジル相手に全く通用せず、複数の場面で失点の原因となった。 仕掛けられた際のスピードにも、セットプレー時における高さでも世界との差を痛感する事になった。 ボール際での緩い守備、単純なフィードミス、いつもの強気な彼はどこに姿を消したか? と思えるほど戦う者の目では無くなっていた。前半のみでの交替は負傷だけが理由では無いと思う。

MF:今野泰幸(6.5)
ボランチライン云々というレベルでは無く、いきなりサイドを突破され失点を重ねてしまった。 しかしブラジル相手と言うことで萎縮していた選手が観られた中で、彼だけはキャプテンシーを 前面に押し出して攻守に戦う姿勢を見せ続けた。ボール際での「負けない」という意識は画面からも 伝わってきた、、90分間、プライドを持って戦っていた数少ない選手のひとり。 彼の経験は必ずや五輪予選、及び本大会で活きてくるだろうと思う。胸を張って帰って来い!!

MF:小林大悟(5.0)
確かに守備は緩かった、しかしそれは彼の攻撃力との諸刃の剣。左サイドをあれだけ崩されて押し 込まれた中では、彼は完全な守備人となり、「軽さ」故の問題を露呈した。 結果的にバイタルエリアを使われる事になったが、それは彼の問題だけではない。 早々の交替を(彼の)出来の悪さに直結させて評価してはならないだろう。

MF:徳永悠平(5.0)
1対1の守備に絶対的な自信を持つ彼であっても、ブラジル選手のスキルフルなプレーの前では、 まるで赤子のようだった。彼の不用意なファウルで与えたFKを直接決められゲームプランが 狂ってしまった。下がりながら守備を行う姿ばかりが記憶に残り、高いフィジカルを活かした 攻撃参加の印象は薄い。後半ブラジルが遊びに掛かった時においても、効果的な動きは見せられなかった。

MF:鈴木規郎(4.0)
彼のサイドで完全に主導権を取られた事が立ち上がり、猛攻を受ける原因となった。 最終ラインからすぐにサイドの選手を使ってくる、しかもその選手はスペイン1部でレギュラーを取っており、 カフーを超えると逸材と言われているのでは、どうにも太刀打ち出来なかった。 後半は攻め上がりを見せることもあったが、あれは相手が完全に時間稼ぎに入ったから出来た事、 評価してはいけないだろう。守るなら山口、攻めるなら茂木の方が良かった。

MF:成岡翔(5.5)
必死にボールを捌こうとしていたがパスばかりに意識が向き、自らリズムを変えてやろうという 野心的なプレーは観られなかった。局面で見せる足技の巧さ、前線への飛び出し、そして中距離 のチェンジサイドパスと時間が経つに連れて持ち味を見せてきた。 しかし気の抜けたいい加減なプレーも中にはあって、これからJリーグで何が自分に足りないのか? を徹底的に見つめ直す作業をしなければならないだろう。(藤田の磐田復帰は彼の将来にどう影響するか?)

FW:坂田大輔(5.5)
プレッシャーの掛からない場面では、そこそこ彼のスピードとドリブルは通用したかと思う。 しかし今までの相手ならキープ出来ていたはずの場面でボールをかっさらわれる、、。 本気のブラジルDFには彼の個人技は通用しない事が解っただろう。 密集地帯でもボールをキープするだけのスキルを磨くか、球離れを良くして自分がダミーになるような 動きを身につけるか?考える時期にさしかかっているのかもしれない。 しかしここでブラジルと戦った事はU−22代表FWに対して国際経験上、大きなアドバンテージを手にした。

FW:平山相太(6.5)
彼の足元にボールがピタッと収まった時には、その懐の深さでブラジルDF陣を相手にしても 簡単にはボールを奪われなかった。もう少し守備での貢献があれば、正確なロングフィードを出される事 も無いのだろうが、それ以上に彼のヘッドとポストプレーが通用した事実を賞賛すべきだろう。 終了間際のCKから、GKと競って奪った得点はきっと彼の財産になると思う。 今大会で最も輝いた選手は坂田、最も好感を持てたのは今野だが、最も将来性を感じたのは彼だった。 今すぐにでもフル代表に召集し最初からレベルの高い所で戦わせたい選手、、吸収力、対応力が物凄く高いのだから。

MF:谷澤達也(6.0)−前半22分、MF:小林に替わり出場−
前半早々の投入にも戸惑う事無く一定レベル以上のプレーを見せる事が出来た。 ドリブルでのアプローチ(球離れが遅いために奪われてしまうのは課題)、平山のポストに反応したプレーは 可能性を感じさせてくれた。ただ彼が機能したように見えたのは、ブラジルが3点を奪った事で余裕を持って 攻め込んで来なかったからだろう。動き自体は悪くなかったのだから、安易にファウルを受けようと倒れないことだ!

DF:永田充(5.5)−後半00分、DF:角田に替わり出場−
後半守備で持ち直したように見えたが、決して彼の動きが良かった訳では無い。 ブラジルが前半の4点で試合を「流し」にかかった為だろう。動きをセーブした相手に「がつん」と 身体を寄せて戦うことは出来たが、これをもって彼が菊地よりも優れたスイーパーであるという評価には繋がらない。 事実、得点を奪った後で自陣PA内での消極的守備(寄せが甘い)が理由で失点したのだから。 (ただこれはオフサイドに思えたが、、、)

FW:茂木弘人(−)−後半30分、MF:鈴木に替わり出場−


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FIFAワールドユース選手権 決勝T1回戦 2003/12/08 UAE・アブダビ
日本代表 0(前半)1
1(後半)0
1v(延長)0 
韓国代表
得点:坂田2

GK:川島永嗣(5.5)
グループリーグ時からの安定感は持続していたものの、一歩間違えれば大量点に結びつきかねない 危険なプレーが観られた。相手のシミュレーションに救われたが、レフェリーによってはPKの 判定が下される可能性が高い飛び出しだった。そして失点シーンではポジショニングを誤り前に 出すぎてしまった。好セーブも観られたが、彼の持っているパフォーマンスレベルからすると今日はイマイチ。

DF:永田充(5.5)
前半はラインを深く設定し得点を与えないリスクの低い守備方法を実践していた。 しかしスイーパーとしてはいささかボールサイドに寄りすぎて自分のポジションにスペースを 作ってしまう場面が多々観られた。セットプレー時の高さ対策はある程度出来ていたが、 速攻におけるマーキング、及びライン設定にズレがあった。ラインを統率しきれなかった事が オフサイドを取れなかった原因、徳永とよく話し合う必要があるだろう。

DF:栗原勇蔵(5.5)
立ち上がりにスピードでPA内を突破されるシーンがあり、初スタメンに多少緊張していたのかな? と感じた。WBの徳永が守備を助けてくれる為、他のDFに比べてポジションが中途半端だった ような印象。彼のサイドを突破されている時に画面に登場するのが徳永であった事を考えれば、 3バックにまだ慣れていないのだろうか?潜在能力の高い選手である事は疑いようもないが、 このチームにはまだフィットしていない。

DF:菊地直哉(6.5)
左のストッパーポジションが彼に合わないという事ではないが、かなり苦労していたように見えた。 原因はWBの鈴木、全く守備に参加しない選手(あるいは守備に戻っても出来ない)である為、 彼はSBとSH、そしてFWが流れてくる、、3人を1人で観なければならない場面があった。 アーリークロスを簡単に入れられたのは、彼の責任ではなくWBの問題だろう。 相手10番のドリブル突破にスキルの高さで対応した辺り、、流石だなと感じた。 リスキーな場面で彼のクリアを何度観たことか、、。

MF:今野泰幸(6.5)
前半は守備重視で中盤の底から長いボールを配球していた。韓国が3バック横のスペースを狙ってきた こともあって彼の頭上をボールが通り抜けるシーンが多かった。後半になってアグレッシブにボール 奪取を試み、その流れで前線まで攻撃参加する姿が見られた。もっとチームを鼓舞するような「声」が あればいいのだろうが、彼はプレーでチームを引っ張るキャプテン。 延長Vゴールに繋がった粘りと坂田へのスルーパスは見事だった。

MF:小林大悟(5.0)
ボランチとは言ってもスペースが有ればドンドン上がって良いという指示があるのだろう。 トップ下の成岡がパスゲームに専念している中で、積極的な攻撃参加を見せた。 しかし闇雲に上がってはボランチラインのバランスを崩す結果となる、空いたスペースを埋める ために最終ラインの選手が上がり裏を付かれた場面があった。ボランチが攻撃参加する場合は フィニッシュまで絡むこと、そしてすぐに帰陣すること、、これが出来ていなかった。

MF:徳永悠平(5.5)
良く栗原の守備を助けていたという評価をすべきか、サイドを突破出来るシーンでもチャレンジ せず横パスを出したと消極性を問題視するかは難しいところ。ただ守備の意識が強すぎた為に 相手に主導権を取られたのは確かだ。深すぎるポジションで永田のオフサイドトラップを帳消しにして しまうシーンも、、何度も書いて恐縮だが評価の分かれるタイプの選手だ。 U−22代表で一度あったストッパーでなら、、彼のフィジカルの強さが最も活きるのかなと思う。

MF:鈴木規郎(4.0)
判断が遅いのは次のプレーを想定しないままにボールを受けてしまうからだろう。 またドリブル突破を仕掛けてはすぐに奪われカウンターを受けるという悪いときの三都主(清水) を思い出させる様なプレーぶりだった。1.2回マイナスのクロスを挙げるシーンが観られたが、 その精度といったら市原の村井を見習ってくれ!と言いたくなるようなレベル。 守備が全く出来ない事も含めて、このチームにおけるネックはこのポジションの人材難にある。

MF:成岡翔(4.5)
スルーパスだけではなくアタッカーとしての役割も要求されるポジション、それがトップ下だと思う。 いくら守備的に戦っていたとは言っても、ほとんど効果的なプレーが見られなかった。 後半はいつもの通りボランチに下がる、本来なら彼が今野以上に攻撃で目立たねばならなかったはず。 どこかを負傷していた様だが、今大会を通じ身体にキレを感じられないのは何故だろうか?

FW:茂木弘人(5.5)
彼の運動量は中盤以下の守備を助けてくれる。しかしそれが故に下がりすぎて攻撃に転ずる スピードが遅れてしまう場面も観られた。中盤の底でボールを奪ってもFWに動き出しが無ければ ボールを出す事は出来ない。平山が投入されてから衛星的な動きが可能となりサイドを突破し クロスを挙げるなどチャンスメークが出来る様になった。動き自体は悪くないのだから、、 後はシュートレンジに居られるかどうか、、だけだ。

FW:阿部祐太朗(4.0)
少ないチャンスを確実にモノにするサッカー、それが大熊監督の目指すスタイルだろう。 その場合はトップで身体を張ってポストプレーをしてくれるFWが必要不可欠となる。 そんな役回りを期待されてのスタメン起用だったが、全くボールをキープ出来ずに終わった。 今の彼は平山に繋げる為の時間稼ぎになっている、次回出場機会があるか?は微妙だが、名誉挽回、、 彼の持っているパフォーマンスをフルに出して欲しいと願う。

FW:平山相太(6.5)−前半40分、FW:阿部に替わり出場−
柔軟な足元、高いヘッド、彼はポストプレーヤーとしての資質を全て持っている。 後半になって日本が主導権を奪えるようになった背景には彼の確実なポストプレーがあった。 そして坂田の同点弾をアシストしたヘッドの高さ、強さ、、日本のFWに足りなかったモノを彼は持っている。 延長ではバーに嫌われたが、素晴らしい反転からのシュートを見せた(非常にしなやかなプレー)。 五輪は勿論の事、2006年の代表エースになりうる選手だと思う。 大学で4年間プレーすることが彼の為になるのだろうか?すぐにも海外挑戦して欲しい選手なのだが。

MF:谷澤達也(6.0)−後半00分、MF:小林に替わり出場−
リズムを変えるために投入される彼だが、周囲とのリズムも合わないことが多く、 相手も守りにくいが味方も困惑する選手(苦笑)。ドリブル突破を得意とするが、マスコミが言うほどに キープ力は無いと私は感じている。簡単にボールを捌くべきところでボールをこねくり回してしまうのは欠点だ。 パス能力はあるのだから、もっと人を使うプレーも身につけて欲しい。 ただ慣れないボランチポジションで守備を行い、、相手を潰した事がゴールデンゴールに繋がったのだから 評価すべきと思う。

FW:坂田大輔(8.0)−後半27分、MF:成岡に替わり出場−
パワープレーに転じたチームにおいて、平山のヘッドの強さを信用してゴール前に詰めていた事 が同点弾に繋がった。ゴールシーンでは非常に落ち着いて相手DFをかわしている彼がいた、 あの切り返しからのシュートを欧州スカウト陣はどう評価した?今までエースと言われながらスタメンを 剥奪されていた彼の精神力の強さを観た。延長ゴールデンゴールも、、今野の浮き球に上手く反応した。 とにかく身体のキレと精神的な充実、やっとエースが帰ってきた。

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FIFAワールドユース選手権(グループリーグ3戦目) 2003/12/06 UAE・ドバイ
日本代表 0(前半)0
1(後半)0
エジプト代表
得点:平山

GK:川島永嗣(8.5)
まさに神が宿って居るかのような信じられないセービングを見せた。安定感は4失点の コロンビア戦でも変わらず持っていたが、今日はプラスαの驚異的な反応でゴールを防いだ。 セットプレーのヘディング、1対1の場面での飛び出し&反応、全てが完璧であった。 この世代における歴代ナンバーワンGKではなかろうか?川口(ノアシェラン)や南(柏) 以上の素質を持っていると私は評価する。

DF:永田充(5.0)
同僚の近藤が腰痛と言うことで回ってきたスタメンのチャンス。アジアユース時には不動の スイーパーであった事、そしてA代表にも選出された事など、彼のプライドから言って「さすが」 と思わせるプレーを見せたかったろう。しかしこのチームにおけるストッパーとの息はあっておらず、 彼のパフォーマンスを十分に見せつける事は出来なかった。相手云々より味方とのコンビネーションに課題。

DF:菊地直哉(6.0)
1対1でかわされたシーンが一度あったが(GK川島の好セーブで事なきを得た)、それ以外では 執拗なマークで相手攻撃陣をフリーにしなかった。ただ最終ラインの選手としては若干、 軽い守備をする印象が消えない。読みが鋭いだけに真ん中で使った方が機能するタイプだろうと思うが、 チーム事情でそうも言ってられない。そんな時にDFならどこでもこなし、ボランチも、 そしてトップ下までこなすという彼の存在は頼もしい限りだ。

DF:角田誠(5.0)
ボールウォッチャーになる悪癖は修正されておらず、クロスボールに対し相手選手ではなく ボールを目で追ってしまった。前への守備は強いのだが、後ろ向きでクリアしなければならない場面や、 高さという面で危険な守備を見せる。そして何よりも意味のないイエローカード、闘志をむき出しに するのは構わないが、それで自制心を失うようでは話にならない。 DFラインに怪我人が多いというのに彼はチーム事情を理解できていないのか?次は出場停止だ。

MF:今野泰幸(6.5)
前線への展開力に課題を残したが(判断が遅いし、フィードが不正確)、インターセプトや密集地帯 からのボール奪取の巧さは天下一品。いささかスピードのある選手を苦手とする傾向があるものの、 目立たないが良い仕事をする「職人」といった感じだ。後半になると彼が中盤の底でボールを捌くようになり、 自ら突破を掛けてゴールライン際までボールを持ち込む場面も観られた。 何度も倒されながら起きあがってクロスを挙げた姿に感動!これがキャプテンだ。

MF:小林大悟(6.0)
守備重視でありながらも今野よりも攻撃的なアプローチを多く見せた。中盤で溜をつくって スルーパスを徳永に通したり、サイドからの折り返しに反応したりと合格点を付けられる動きだったと思う。 シュートを枠内に飛ばせない(2本あったか?)という課題は残るが、鈴木のクロスに3列目から ヘディングで飛び込んだあたりのアグレッシブさは評価されていいだろう。

MF:徳永悠平(5.5)
フィジカルが強く多少のショルダータックルにはビクともしないボディバランスを持っている。 そしてCB出身とは思えない足の速さでゴール前に詰めるタイミングも良い。 しかしながら彼の問題点はボールをキープ出来ない事、自分から攻撃を仕掛けられない事だろう。 左サイドとのバランスもあるのだろうが、アタッカーとしては及第点を付けられない。 5バックになった時の守備は良いが、、。

MF:鈴木規郎(5.0)
この位置で機能する選手とは思えないのだが、レフティという事もあって大熊監督は彼のクロスボールに 期待しているのだろう。そして山岸が負傷気味であることも彼をスタメン起用した理由か? 対峙した相手選手(8番)の守備が酷すぎた事もあって、ライン際まで攻め込めたが、後半になると 彼は完全に封じ込められた(相手が選手交替で対応)。FWらしさを見せて欲しいのだが、中途半端。

MF:成岡翔(5.0)
トップ下では全くボールをキープ出来ずにボランチのパスミスの様に見えてしまった。 確かに相手のプレスは速くてきつかったが、ズルズルと下がるだけ、ボールを後ろに戻すだけという のではベンチウォーマーになりかねない。谷澤投入後はボランチに下がり、そこそこ上手い守備を見せたが、 それで評価すべき選手ではないだろう。もっと出来る選手、、何かキッカケが欲しい所だ。

FW:茂木弘人(6.0)
無得点ではあったが彼の運動量で中盤の守備がどれだけ救われたか?そしてサイドに流れての チャンスメークも評価すべきだろう。シャドーストライカータイプなので、ポストプレーヤーがきっちりと 仕事をしてくれないと活きない選手。平山が投入されてからの彼は役割を良く認識しチームプレーに徹し ていたと思う。彼の運動量があってこそ、後半エジプトのDF陣の足が止まったのだと私は考える。

FW:阿部祐太朗(5.0)
最終ラインの選手から彼を観たときに全く動き直しが無く、ボールを出したくとも出せない状況だった のでは?と想像する。何度かシンプルに彼を目がけてロングフィードが出されたが、相手守備陣の 前に手も足も出なかった。ターゲットマンとしては、高さもフィジカルも、そしてスキルも不足している。 前を向いて仕事が出来る事など国際試合ではそうそうあるモノではない、FWとして生き残る為には何か武器が必要だ。

MF:谷澤達也(6.5)−MF:小林に替わり出場−
他の選手(スタメン)と比べて何が違うのか?というと、ボールを持ったときのリズム感が決定的に違うのだ。 相手守備陣が疲労してきた頃に投入される為、余計にそう感じるのだろうが、1枚目のカードを切る場合には 非常に有効な選手と言える。キープも出来るし得意ではないのか?と思われたスルーパスも見事に決めて アシストを記録した。ツーロンではスタメン起用が外れたから最初から使うのに大熊監督は躊躇いがあるのだろう。

FW:平山相太(7.5)−FW:阿部に替わり出場−
ヘッドの強さが武器なのだと思っていたが、実は足元もかなり柔らかくスキルフルなキープを見せた。 守備も忠実にこなし、ボールを奪っての展開も見事だった。しかし圧巻は大会ナンバーワンの呼び声高いGK との1対1を落ち着いて制しゴールを決めたこと。決定力不足と言われる日本FWのイメージを変えてくれる 選手かもしれない、、原石は輝き始めた!足が遅いように見えて、、一瞬でDFを抜き去った脚力、、 何だか久保(横浜)を彷彿させる存在感だ。

DF:栗原勇蔵(6.5)−DF:永田に替わり出場−
やばい!と思ったら彼が見事なスライディングタックルで相手からボールを奪ってくれた。 ここで彼のプレーが無かったら、平山の得点の意味も半減するところだった。Jリーグ優勝チームの 横浜で鍛えられた守備は、こういうギリギリの所で本領を発揮するんだな。

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FIFAワールドユース選手権(グループリーグ2戦目) 2003/12/03 UAE・ドバイ
日本代表 0(前半)3
1(後半)1
コロンビア代表
得点:坂田

GK:川島永嗣(6.0)
彼にとっては屈辱の4失点、今まで経験したことの無いような失点数だったろう。 しかし彼でなければ、もう4点程度取られていたかも知れないほどファインセーブを連発していた。 セットプレー時のコーチングがどうだったのか?これだけが気になるが、それ以外の部分では よくやった方だと思う。失点はどれも防ぎようが無かった。

DF:菊地直哉(5.5)
バックス3人の中ではかなり頑張っていた方だと思う。守備が強いと言ってもボランチでの話、 正直彼がここまで身体を張る選手とは思っていなかった。カバーリングだけでなく角田や近藤がやるべき 「潰し」まで彼がこなしていたのは、先を読む能力が高い事の裏返しだろう。ただ守備で頭がいっぱいだった為 か特徴であるロングフィードを正確に通す事が出来なかった、短いパスを狙われてしまった。

DF:近藤直也(5.0)
徳永がかわされて2対1の数的不利の中で相手を潰そうにも難しい。そして相手攻撃陣のトリッキーなボール 捌きとパススピードの速さで、寄せるタイミングを逸してしまった印象を受けた。 自分のエリアに入ってくる選手も観られない、、とにかく全く余裕の無い状況での守備が続き、 精神的にも後手に回ったようだ。

DF:角田誠(4.5)
空中戦で競る事も出来ずにボールウォッチャーとなった。ストッパーとして1対1には負けないという 自信があったのだろうが、世界では全く通用しないと言うことを真摯に受け止める必要がある。 スピード、高さ、巧さ、全てにおいて相手が数枚上だった。得意のフィードも全く精度を欠き、 彼を観ていると日本人DFの限界を感じる。

MF:今野泰幸(5.0)
不用意に飛び込めない間合いを相手攻撃陣のスキルの高さに感じ取ったのだろう。 スライディングで止めきれないと悟った彼はパスコースを限定したり、ディレイをかけたりでストッパー に任せる姿勢を取った。しかしこれが裏目に出てしまう、近藤にせよ角田にせよスピードに乗った相手を 潰す力はなかった。前半、相手からボールを奪い坂田にスルーパスを出した時に痛めた足、 これで本来の動きではなくなった。

MF:成岡翔(4.5)
大熊監督はイングランド戦の後半、彼がボランチに入ってバランスが良くなったと評価したのだろうか? 私は山口がボランチで彼は磐田でやっている左WBに入るのかなと思っていたが、、そうでは無かった。 結局は彼の位置で相手をフリーにしてしまった事が試合を優位に運ばれた最大の原因となった。 彼に守備力を期待した首脳陣のとりわけ監督の采配ミスだろうと思うが、それにしてもファイトしていなかったな、、。

MF:徳永悠平(4.5)
いつもは彼のサイドでバランスを取っているのだが、相手にあわせて作ったフォーメーションでは、 彼が攻め込まないことにはどうしようもなかった。リアクション(守備)では良いものを持っているが、 自ら攻め込むイマジネーション(攻撃の創造性)に欠けた。これは最初から分かり切っていたこと、、 山岸をこちらで先発させるのも手ではなかったか?

MF:山口慶(6.0)
前半のみでの交替となったが彼自身は役割を果たし良い出来だったと思う。左サイドハーフで ボランチの仕事をする、、恐らく彼に与えられた使命は相手の右サイド対策だったろう。 角田とのコンビが上手く機能しなかったという課題は残るが、少なくとも流れの中で彼サイドを崩されての 失点が無かった事は評価すべきだ。足を痛めた今野に代えて彼をボランチに起用すべきではなかったか?

MF:阿部祐太朗(4.5)
彼をトップ下で起用した最大の目的は、前線で起点を作る事だったと思われる。 しかし彼のスキルではボールをキープしきれなかった。トップから下がってきてフリーの状態でなら チャンスメーク出来るかもしれないが、初めから相手のプレスを受ける位置では全く機能しない。 タメを作れないばかりか、ボールを簡単に奪われる事で相手のカウンター攻撃を誘発してしまった。

FW:茂木弘人(6.0)
FWから始まって最後は慣れない左WBのポジションに移動したが、そこそこ彼らしさは出せていたと思う。 FWにいては常にゴールを目指しシュートを第一選択とするなど(事実GK正面ながら強烈なシュートを放った) 好印象を持った。左からウィンガー的にドリブル突破する形は新たな発見だったかもしれない、 同じFWでも鈴木を使うよりは可能性を感じることが出来た。FKを得た事が得点に繋がったのだから、、、。

FW:坂田大輔(5.5)
同じタイプの茂木が相棒と言うことでお互いの役割が重複してしまった印象。 そして守備も行おうという姿勢が逆に体力を消耗しゴール前での精度を欠く結果となった。 相手の守備ラインを切り裂く様な動きが出来なかったのは、トップ下との関係がフィットしなかったからだろう。 いきなりDFラインからフィードを受けようとしても彼等(茂木を含めて)の身長では無理があった。

MF:山岸智(5.5)−MF:山口に替わり出場−
左サイドを攻撃的にとの目的で後半初めから投入されたが、今野の怪我でボランチを行う羽目になった。 所属チームでも試合では経験していなかったポジション、FWからDFまでこなすユーティリティとはいっても、、 ちょっと無理がある采配の犠牲者となった。ただ彼自身としては、慣れないポジションでもそれなりに 攻撃に加わり、良い仕事は出来た。しかし守備では何度も抜かれた、、、。

MF:谷澤達也(6.5)−MF:今野に替わり出場−
思い切って相手守備陣にドリブルで入っていく姿勢は買いだ。チャレンジしなければ何も生まれない ポジションにあって彼の突破力はアクセントになった。森島(元代表:C大阪)とタイプが同じなのかと思うが、 残念ながらキープ力が無い。そしてゲームを作る能力もそれ程持ち合わせてはいない、、確かに流れを変える には有効な選手だが、、スタメンでは機能しないタイプか?

FW:平山相太(−)−MF:阿部に替わり出場−
大熊監督の考えでは彼を使うのは少なくとも勝点4を2試合で奪った3試合目の後半、、 という形だったのでは?と推測する。しかし怪我の功名ではないが、彼の存在感はチームに一本の柱を 意識付けさせる事になった。彼を中心にした攻撃陣、もっと早くに転換すべきだったかもしれない。

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FIFAワールドユース選手権(グループリーグ1戦目) 2003/11/30 UAE・ドバイ
日本代表 0(前半)0
1(後半)0
イングランド代表
得点:坂田

GK:川島永嗣(8.0)
守備におけるMVPは間違いなく彼だろうと思う。3回ほどはあった危険なシーンを素晴らしい反応で防ぎきった。 飛び出しの判断も良く、飛び出したからには必ずボールにタッチする姿は選手達にも安心感を与えただろう。 J2とは言えレギュラーでシーズンを乗り切った力は本物、海外を視野に入れられる逸材だ。

DF:菊地直哉(7.0)
非常にクレバーな選手でポジションの取り方が絶妙だ。ストッパーとしても十分に通じる守備力は、 スイーパーポジションでのカバーリングとロングフィードで開花した印象。危険な所には必ず彼がいて何とかしてくれる、、 フィジカルも強く声も良く出ていたようだ。得点の起点となった攻め上がりもあり、このポジションが 最適かどうか?は解らないが、フル代表で使っても面白い選手。

DF:近藤直也(6.5)
ストッパーとしてJ1の試合を多くこなした経験が球際での強さに繋がっているのだろう。 A代表の永田を差し置いてのスタメン出場は1対1での強さをかわれた為と推測する。 体の大きな相手選手にも物怖じすることなく自分の役割をこなすことが出来た。サブにもいい選手がいるチーム故に、 切磋琢磨して上を目指して欲しい。

DF:角田誠(6.0)
得意のロングフィードは正確性を欠いたが、守備で大きく崩れる事は無かった。 ただ感情の起伏が激しい為に不要なカードをもらってしまう、これはチームにとってマイナスになる。 世界の舞台で緊張しない強い心臓は買いなのだが、予選リーグ中に出場停止処分を受けるのは間違いないだろう。 強いのだが、安定感という意味では他のDFより若干落ちる印象だ。

MF:今野泰幸(6.5)
目立たないが本当に良く相手の攻撃を潰している。後半はシングルボランチ気味で上下左右、 容赦なく動かされたがスタミナ切れによるミスなどは全く観られなかった。 この世代においては最も安定感のある(試合による出来不出来の差が無い)選手で、 それが故に主将の大役を任されているのだろう。攻撃的なセンスもあり、それが可能である片鱗を見せたが、 やはり初戦ということもあって黒子役に徹していたようだ。

MF:小林大悟(5.5)
守備から入るという戦いにおいて彼のイマジネーション豊かな攻撃センスは発揮されないまま交替となった。 ただ守ってもJでの経験が豊かであるため、そこそここなしてしまう器用さがある。 パスだしの能力はチームナンバーワンだろうと思うが、相手の中盤プレスがキツイ間に代えられてしまった (つまり良さを発揮出来る環境が整う前に代えられた)。ちょっと気の毒な感じ、、。

MF:徳永悠平(6.0)
押し込まれた時でもDFと一緒にボールを奪い返すだけの守備力がある。 よって安心して彼のサイドは観ていられるのだが、攻撃に移った時の状況打開力はゼロに近い。 本来はアウトサイドで使うべき選手ではないのかな?という印象を受けた。 確かに坂田の得点をアシストした浮き球のクロスなど巧いと感じさせる部分もあるのだが、 相手陣内でのイマジネーションに欠け、トラップも決して巧くはない。評価の分かれるタイプの選手だろうと思う。

MF:鈴木規郎(5.0)
イングランドを分析した結果、右サイドは攻撃的で無いとの判断があったのだろう。 それ以外に彼をスタメンで使う理由がわからない。坂田のゴールに繋がるクロスを入れたのは事実だが、 きっちりと逆サイドの徳永を狙った結果だったかは微妙なところ。そして弱点である守備の脆さ (当然であるFWの選手なのだから)を付かれ何度かピンチを招いた。守備もこなせる山岸への交替は妥当なところ。

MF:成岡翔(5.5)
局所的にボール扱いなど非凡なものを感じさせてくれたが、ゴール前での判断スピードが遅くて不適切な印象を受けた。 いわゆるトップ下のポジションであるなら、もっと2トップを自分がコントロールするのだという自己顕示が必要。 そして時にはシュートを狙うシャドーストライカーとしての役割も担う必要がある。 2.5列目も無難にこなして見せたが、彼には得点に絡んで欲しい。

FW:坂田大輔(7.5)
何と言っても得点を奪った事はFWとして素晴らしい。そしてそれと同じくらいに評価されるべきは 驚異的な運動量を誇る守備力である。ここまできっちりとチェイシングし、さらに相手のパスコースを限定させる 守備をするFWは他にいないだろう。この守備貢献度が時に得点力不足の原因と言われる事も少なくないが、 このチームにあっては彼の守備力なくして試合のプランを立てることは出来ない。 ジーコのポゼッションサッカーとは違うチーム作りをしている大熊ジャパンにとっては必要不可欠な選手だ。

FW:阿部祐太朗(6.0)
前半は起点になりきれなかったが、後半相手の運動量が落ちてから彼の前線でのキープ力が日本の ポゼッションを上げる活力となった。ゴールポストに嫌われた惜しいシュートなどもあり、 不運な印象を受けた。しかし彼の存在が後半ボールを預けられる展開を生んだのだと思う。 司令塔のポジションでより輝くFWというのはどうかな?と思うが、坂田との相性からいっても彼の スタメンがベストチョイスなのだろう。

MF:谷澤達也(5.0)−MF:小林にかわり出場−
大熊監督が流れを変えるために投じるジョーカーが彼。ドリブル突破の威力は組織で守る欧州チーム などには通用するだろうと思われたが、今日は不発に終わった。坂田よりも低く成岡よりも高い位置、 しかしポジションがかぶってしまい結果的に彼の良さは封印されたまま終わってしまった。 ただ投入直後に得点が入るなどラッキーボーイ的な印象は受けた、、(プレーに関与はしていなかったが)

MF:山岸智(−)−MF:鈴木にかわり出場−
FW:茂木弘人(−)−FW:坂田にかわり出場−


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ワールドユース選手権・国内壮行試合 2003/11/12 東京・国立競技場
日本代表 0(前半)0
0(後半)1
オーストラリア代表
得点:なし

GK:川島永嗣(6.0)
高さも前に出る判断力も申し分無いU−22世代を含めてもトップのGKだろうと思う。 それ程に彼を評価する材料を持たない試合となってしまったが、永田よりは菊地がスイーパーポジションに 入った方がやりやすい様には見えた。アジアユースで見せたPKセーバーも今日の試合に限ってはノーチャンス、 まぁ彼がそういう活躍をしない展開こそが日本には望ましいのだが、、(苦笑)。

DF:永田充(5.5)
元々は3バックのセンター、今日のポジションを得意とする選手なのだが、柏でストッパー(ボランチでも) で起用されている事がマークした選手を追いすぎる傾向に繋がったようだ。フル代表にも選出されている選手 なだけにポテンシャルの高さは疑いようも無いのだが、このチームにフィットしているか?となると疑問は残る。 PKになった守備は灰色は黒に成りうるという意識を持って欲しい。

DF:角田誠(6.0)
所属チームでの右SBよりは、はるかにやりやすそうにプレーしていた。しかも彼の特徴である当たりの強さと 正確なロングフィードも披露することが出来、彼自身手応えを感じたことだろう。 しかし高さの部分で若干不安を除かせたのも事実、世界の身体能力(特にエジプトが嫌)と対したときに どうかな?という印象だ。

DF:菊地直哉(6.5)
立ち上がり6分の逆サイド山岸へのロングフィードの精度に度肝をぬかされた。 ストッパーとしての守備力も申し分なく、最終ラインからゲームをコントロール出来るタイプだ。 磐田で無ければレギュラーを取っていると思える程にポテンシャルの高い選手、海外のスカウト陣が見に 来たのも納得できる。何しろ最も魅力的なのは、戦術眼の確かさで、攻撃参加は見応えがある。 もうそろそろポジションを固定してあげた方が良いような気もするが、服部(磐田)に攻撃的センスを 加えた選手という表現が最もはまるだろう。

MF:今野泰幸(6.5)
守備の安定性は今更語ることもないが、攻撃に入ったときの判断の速さとチェンジサイドパスの正確性が際立った。 中盤で攻守にバランスを取っていたのは紛れもなく彼で、「鬼軍曹」的にメンバーを叱れる性格ならドゥンガ (元磐田・ブラジル代表主将)の様な選手になれるだろう。相手の足に当たって惜しくも外れたが ミドルシュートもボランチらしく強烈なモノを披露した。DFラインに入れる守備のユーティリティであるのも 彼の武器になっている。

MF:小林大悟(5.5)
コンビを組む今野がしっかり守備を担当してくれる安心感があるのか?ツーロン国際の時と比べても前線 に絡むシーンが増えた様だ。ただヴェルディで試合に出られていない事が試合勘の問題を作っているか? 打てるべき所でシュートを打たない消極性は頂けない。しかしキック精度の高さは魅力的でFKのシーンはワクワクさせる。

MF:徳永悠平(5.5)
FC東京でフル代表の加地をサブに追いやった実力は本物。CB出身の選手らしく守備での安定、 フィジカルの強さはアマチュアながらもチームナンバーワンに見えた。ただタッチライン際を疾走する様な ウィングプレーが出来ないのと人を使えないのが気になる。またマークに対してドリブルで仕掛けるなどの 個人技は期待出来ない、使い方を気を付けたい選手の一人だ。

MF:山岸智(4.5)
全日本ユースではFW登録で得点王になった攻撃的選手も左サイドのウィングプレーは慣れていない様だ。 ポジシィニングが中途半端でマークに入られる可能性がある為、ボランチもちょっと 彼にボールは出しにくかったのだろう。後半に入って永田からのフィードを受けたり、今野の突破に絡んだり と良いプレーを見せていた。それだけに短い合宿ではあるが、このチームにフィットする様努力して欲しい。

MF:成岡翔(6.0)
磐田で準レギュラーとしてJ1の試合に出場している事が、ツーロン国際からの成長に繋がったようだ。 藤田(ユトレヒト)や名波のプレーを間近で観ていた事が良かったか?プレスを掛けられた中でも安定した プレーが出来る、スルーパスを出せる様になったのは収穫だろう。しかしボランチに下がってからは 輝きを一気に失ってしまった、高校時代から常に比較されてきた菊地とは真逆のタイプ。 要するにポジションが限定されてしまう選手なのだ。

FW:坂田大輔(5.5)
ゴール前でボールを持ったときに奪われないだけのスキルを持っており、さすがに優勝チーム横浜で 準レギュラーを張っているだけの選手であるとは感じた。しかし巧いのと頼れるのはちょっと違っており、 守備面で存在感を見せつけた主将今野との違いを感じた。FWとして出場した以上は得点という結果を 持って評価されるべきであり、無得点で可能性の感じられるシュートも無かった彼に合格点は付けられない。

FW:阿部祐太朗(5.0)
歌を忘れたカナリアではないがシュートを忘れたFWという感じで、得点を奪える位置に居続けられないのが問題。 動の坂田に対して静の阿部、ただズドーンと一発で決めてくれるのが彼の特徴である。 茂木が入ってからは司令塔的にチャンスメークするシーンが増え、こちらで才能を発揮して見せたが、 やはりFWらしくシュートで終わるプレーを常に見せたいところだ。

DF:栗原勇蔵(6.0)−後半0分から角田に替わり出場−
高さには絶対的な自信を持っているようで、ヘディングでの競り合いに臆することなく戦う姿勢を見せた。 後半すぐのヘディングのチャンスで所属チームメイト坂田が邪魔になった不運があった。 攻撃参加も得意な選手で突破にも迫力がある、横浜でもっと出場チャンスに恵まれたら大化けする可能性を 秘めている選手だ。大熊監督のFW起用というのは面白い発想だと感じた。

FW:茂木弘人(5.5)−後半19分から小林に替わり出場−
ゴール前での嗅覚という点ではチームで一番優れている印象。途中出場の少ない時間でも、きちんとシュート で終わるFWのプレーを見せることが出来た。しかしもう少し高さがあればと思ってしまうのは彼に失礼だろうか? それを補うバネを持ってはいるが、成岡がボランチに下がって司令塔タイプの選手がいない中では、 ちょっと厳しいなぁと感じた。

MF:鈴木規郎(−)−後半26分より山岸に替わり出場−
MF:谷澤達也(−)−後半31分より永田に替わり出場−
FW:宇野沢祐次(−)−後半40分より坂田に替わり出場−


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