★★アテネ五輪代表2004年シーズン★★ (タイトル画像クリックでトップページへジャンプします) |
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アテネオリンピック(グループB第3戦) 2004/08/18 ギリシャ・ボロス | ||||
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日本代表 | 1 |
1(前半)0 0(後半)0 | 0 | ガーナ代表 |
得点:大久保 | ||||
GK:曽ヶ端準(5.5)-オーバーエージ- 果たして彼でなければ駄目だったのか?黒河に経験を積ませる訳にはいかなかったのだろうか? 今日の彼はグループリーグも3戦目だと言うのに全く安定感が無かった。 集中を欠き、あわや失点!というミスを犯した。彼はジーコ監督にマイナスイメージを与えたか? DF:田中マルクス闘莉王(6.0) 何度かラインを突っつかれて下げすぎてしまったシーンもあった。 しかしマタ抜きをされてから引き締まったか?その後は上手く身体を預けてシュートコースを切った。 必ずしも満足行く大会では無かったろうが、日本人に不足しがちな闘争心を披露する事は出来た。 DF:阿部勇樹(6.5) ストッパーの仕事を短期間でマスターしたのは彼の優れたサッカーセンスによるものだろう。 ボランチのタレントが揃っている日本において、最終ラインもこなせるのは(フル代表に向けて) 良いアピールになったろう。彼のキック精度と運動量を考慮し右SBでは? DF:茂庭照幸(6.5) 対人に強いという印象を与えられるほど相手の攻撃陣に迫力は無かった。 3試合目ということ、プレッシャーがあまり掛からなかった事が幸いしてか?落ち着いたプレーを披露出来た。 今野とのコンビで森崎の裏スペースも上手くカバーしていた。 MF:今野泰幸(7.0) ボールへの寄せが速く相手に自由を与えなかった。マークする場面では完全に主導権を握り、 攻撃面でもセカンドボールを拾い厚みを加えた。ミドルパスが出せないという配球面での課題を 克服すれば欧州でプレーする彼の勇姿を見ることも遠い話では無いだろう。 MF:菊地直哉(7.5) ポジショニングに優れ、次のプレーを予想する能力が高い。1対1にも強く、右サイドの突破を何度と無く防いだ。 そしてゲームメイクの力も備わっており、大久保へ出したミドルパスはタイミング的にここしかないという精度の高さであった。 今日のMVPは彼だ! MF:石川直宏(6.5) 守備面で不安があった事でリスキーな彼を監督は使いたがらなかった。 最終戦にしてやっとチャンスを与えられ、リスクが多い分リターンも多いのだと証明することに成功した。 何度もサイドを突破しては攻撃にアクセントを付け、味方を勝利に導いた。 MF:駒野友一(5.5)−前半20分、負傷退場− 中盤での主導権を握り、さぁこれから彼の突破が見られると思った矢先の負傷。 左の鎖骨を骨折したらしいが、ヒジウチされたのが原因だろうか?日本のサイドで最もバランスに優れた彼は、 最もフル代表に近い存在だったかも知れない。残念だが早期復帰を願う。 MF:小野伸二(6.0)-オーバーエージ- 広い視野から繰り出される質の高いパスは流石だった。しかし身体にキレが感じられず、 トップ下として期待された程のパフォーマンスを披露するには至らなかった。 味方を活かしつつ自分のスタイルを理解して貰う、そんな当たり前のことが出来ずに大会を終えた。 FW:大久保嘉人(7.5) 多くの時間を中盤でプレーし何度もチャンスの起点となった。 運動量が豊富であるため、中盤に埋没してしまう事無く必要な場面ではしっかりと前線でFWの仕事が出来た。 落ち着いたヘッドでのループシュート、フル代表復帰ばかりでなく欧州移籍も視野に入った! FW:高松大樹(6.0) 余程、平山のコンディションが悪かったのか?彼が監督に気に入られたのか? 繰り出すシュートが正面をつき、「彼の日」ではない事が明らかだったにもかかわらず使われ続けた。 確かに動きそのものは悪く無かったが、得点の臭いは全く感じられなかった。 MF:森崎浩司(5.5)−前半22分、駒野友一に替わり出場− 高い位置でプレーを開始すれば良質のクロスまで繋がるが、どうしても中に絞ってプレーしたがる為、 サイドを活性化出来ずに終わった。ポジションチェンジは悪いことではないが、 シドニーの俊輔の様に入ったからには大仕事をしなければ誰も認めてくれない。 MF:松井大輔(6.0)−後半16分、石川直宏に替わり出場− 彼にとっては不本意なポジションだったろうが、チームの為に良く我を捨ててくれた。 ボールを持ちすぎるのと、タメが出来るのは紙一重、状況に合わせたプレーが望まれる。 守備意識が高くなった事は彼の将来にどんな影響を及ぼすだろうか?良い方向だといいが? FW:田中達也(評価対象外)−後半36分、大久保嘉人に替わり出場− (ページの先頭へ) |
アテネオリンピック(グループB第2戦) 2004/08/15 ギリシャ・ボロス | ||||
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日本代表 | 2 |
1(前半)3 1(後半)0 | 3 | イタリア代表 |
得点:阿部、高松 | ||||
GK:曽ヶ端準(5.0)-オーバーエージ- 前半の3失点について、全くセービングチャンスが無かった訳では無い。 1点目は致し方ないが、ジラルディーノの2点は準備をしっかりしていれば、防げた可能性も高い。 DFラインとのコンビは最後まで築けなかった、最終戦は黒河にチャンスを与えるべきだ。 DF:田中マルクス闘莉王(5.0) 2人のCBで闘う時のポジショニングが悪かった。自分で競う訳でもカバーに入るわけでもない中途半端なプレー。 ジラルディーノに対する事前学習が出来ていなかったのでは無いか?終盤リスクを負うべき時になっても なかなか前に張らない、監督の指示か???? DF:茂庭照幸(4.5) ジラルディーノの得点はハンドだったが、また抜きで翻弄された事実に変わりはない。 ハンドだと抗議する前に、(自分の)マーキングの甘さを責めるべきだろう。 1対1に強いと言っても、それは国内レベル。世界との決定的な差を実感したと思う。 DF:徳永悠平(評価対象外)−前半18分負傷退場− DF:駒野友一(6.0) 左では見事な突破を見せ、右でも堅実な守備で相手攻撃を止めた。 メリハリのある攻守は可能性を感じさせてくれたが、阿部をSBで使うという理解不能な交替により前半のみの出場となった。 フル代表で使えるとしたら、まず彼ではないか?と感じた。 MF:今野泰幸(6.0) 相手にOHがいなかった事でプレスを掛けるにもポジション的にきつかった。 彼の良さが発揮出来ずにいたが、前半40分頃から修正をして機能するようになった。 決して悪い出来では無かったが、いつものようなチーム貢献は無く、レフェリーにも嫌われていたようだ。 MF:阿部勇樹(7.0) ボランチとして特筆すべき点はないが、FK精度の高さは欧州スカウト陣を驚かせただろう。 ジェフで昔経験があるとはいえ、右SBに入ったのはきつかったと思う。 しかしこういうスクランブルに対応出来る事もフル代表への近道かもしれない。 MF:小野伸二(6.0)-オーバーエージ- 2.5列目で自由にボールに絡み、それなりの配球を見せることは出来た。 しかし彼が見るべきピルロへの守備はどうなっていたか? 結局、彼一人はいることでチームが今までやってきたことのほとんどを変えることになった。 メダル獲得のミッションが終了したからには最終戦は残らずフェイエノールトに帰ってもいいのでは? FW:松井大輔(5.5) 山本監督の試合後インタビューで彼が3トップの一角であった事を初めて知った。 どうみても中盤、いやボランチの様な位置でのプレーが多かった。ドリブルで突っかけてチャンスを 作ったりもしたがGKとの1対1を決められなかった事で流れを断ち切ってしまった。 FW:大久保嘉人(6.5) 身体はかなりキレテイタ。運動量豊かにフィールドを駆けめぐり、特に相手守備陣をスピードで振り 切ったシーンは素晴らしかった。彼が中盤の選手なら十分及第点(中盤として採点した) シャドーの位置に入ってから特に動きが良くなった。後はFWとしての決定力! FW:高松大樹(6.0) ロスタイムでヘディングシュートを決め結果は残した。しかし真ん中で勝負して欲しい時にサイドに流れたりと、 中盤の選手がボールのあてどころに困るようなプレースタイルを取った。 ボールを引き出せない彼を使い続けた監督に問題があると私は感じた。 DF:那須大亮(5.5)−前半18分、徳永悠平に替わり出場− 中に絞って守備をした際にジラルディーノの高さに競り負け失点の原因を作ってしまった(これはマイナス1の減点)。 しかし慣れない左SBで果敢に攻撃参加し、左足で良質のクロスボールを何度も入れた事は評価したい。 彼が左SBを出来るなら、A代表でも面白い。 FW:田中達也(6.0)−後半00分、駒野友一に替わり出場− 彼がピッチに入った事で明らかに攻撃のリズムが良くなった。 何故スタメンで起用しなかったのか理解に苦しむが、伝えられた様なコンディション不良は感じなかった。 ポストに入ったり惜しいシュート(GKの正面を付いた)があったりと、前線の活性化に成功した。 MF:森崎浩司(評価対象外)−後半30分、松井大輔に替わり出場− (ページの先頭へ) |
アテネオリンピック(グループB第1戦) 2004/08/12 ギリシャ・テッサロニキ | ||||
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日本代表 | 3 |
1(前半)3 2(後半)1 | 4 | パラグアイ代表 |
得点:小野2(PK)、大久保 | ||||
GK:曽ヶ端準(5.5)-オーバーエージ- 彼にアジア杯での川口の様なプレー(スタイル)を要求すべきではないが、 1本でも止めてくれたら!那須のミスから失点した場面、あれは明らかに彼のコーチング不良が原因だった。 OA選手の優位性を見せられないと、五輪後のフル代表復帰は見えてこない。 DF:田中マルクス闘莉王(5.0) ハッキリと解るミスは無かったが、ストッパーが抜かれた後の対応に問題があった。 あれでは何故彼が真ん中にいるのか意味が無いだろう。終盤以外は攻撃参加を自陣内に限定し守備に 専念していた様だが、やはり空回りしているなぁといういう印象を強く受けた。 DF:茂庭照幸(6.5) 1対1での強さはピカイチで、ストッパーとしての役割を完璧にこなした。 3トップの相手に対し3バックで守るときは絶対にマークを振り切られてはいけないが流石フル代表経験者、 上手く対応していた。この試合では攻撃面まで求めることは出来ないだろう。 DF:那須大亮(3.5) 彼にとっては言い訳のしようが無い2つのミス、これがどちらとも失点に結びついてしまった。 ただGKのコーチングを待っての対応遅れだったり、森崎サイドを抜かれっぱなしで「ツケ」を 払わされた格好でもあった。イタリア戦に尾を引かねばいいが主将は小野に! MF:今野泰幸(6.5) 立ち上がりこそ硬さが見られたが、20分過ぎからは本来の彼に戻った。 球際に強くマイボールにしてしまう技術はワールドユース以来ずっと高いレベルを維持している。 早い時間に同点に追いついたPKゲットも彼の頑張りが起点、出来ればシュートを枠内に入れて! MF:阿部勇樹(5.0) センターラインでのカバーはなかなか良かったが、今野が出た後の配球には改善の余地を残した。 未経験の右ストッパーに入った後半はボランチとの守備方法の違いに対応しきれなかった。 だめ押し点とも呼べる失点は彼のマーキングミスによるものだった。 MF:徳永悠平(6.0) 意外にも彼の重戦車のようなドリブル突破が有効に働いた。ただ中との連携がもっと取れるようになれば、 アシストも出来るだろう。戻りながら中に絞って守備する形が苦手なようで、 ワールドユースの時と同じミスでファウルとなった。最初からラインにいた方が? MF:森崎浩司(4.5) ロングフィードにフリーラン、試合開始直後に期待させてくれたがその後はいつものどっちつかず。 SB的に守備をやらねばならぬ時に全く那須をフォロー出来ずに失点の原因を作った。 守備が出来ないなら攻撃で見せて欲しいのだが、五輪代表版の三都主か(苦笑)。 MF:小野伸二(6.5)-オーバーエージ- 全くボールに絡めなかった前半、彼の頭上をボールは何度も行き来した。 運動量があまり多いタイプでは無いため、最初のポジションから抜けきれない。 ボランチに入ってからは長いパスを両サイドに通しゲームを作り始めた。PKを落ち着いて決めたのは流石だった。 FW:大久保嘉人(6.5) ボールが無いと仕事が出来ないのはFWの宿命。中盤の出来が良ければ彼のプレーも付いてくるのだが? 高松とふたりだけのコンビはあまり良くなく、松井や(特に)田中が入ってから機能し始めた。 得点も決めてスランプは抜けたようなので、次に期待という感じか? FW:高松大樹(6.5) ポストプレーでは味方にボールを落とせず、攻撃のリズムを切ってしまった。 2つのPKゲットに成功したが、あれはオフェンス寄りのジャッジに救われただけ、 普通はどちらもPKでは無かったろう。ポストに嫌われたヘディングなどハイライト編集を見れば大活躍? MF:松井大輔(6.0)−後半00分、那須大亮に替わり出場− トップ下で「タメ」を作りFWにスルーパスを通したいところだったが、センターで直接という訳にはいかなかった。 それでも徳永の右サイド攻撃を活性化させたり、不慣れな左サイドで果敢な突破を見せてくれた。 点を奪いたいなら彼のサイド起用もありだろう。 FW:田中達也(6.5)−後半20分、森崎浩司に替わり出場− 前線で上手く起点を作ったり、持ち前のスピードで相手守備陣を混乱させた。 FWというよりはトップで自由に動き回る方が彼に合っているのかもしれない。 大久保との縦横の関係が上手く築けており、1トップ2シャドーの形でスタメン起用されるのがベストでは? FW:平山相太(評価対象外)−後半28分、高松大樹に替わり出場− (ページの先頭へ) |
キリンチャレンジカップ2004 2004/07/30 東京・国立競技場 | ||||
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日本代表 | 4 |
1(前半)0 3(後半)0 | 0 | ベネズェラA代表 |
得点:大久保、平山、高松、田中達 | ||||
GK:曽ヶ端準(6.0)-オーバーエージ- 特に危険なシーンは作られなかったため守備機会も少なかった。パンチングで逃れることはあったが (若手中心で実績のない名前だけのフル代表)ベネズエラのレベルを考えれば、DFラインとの連携を 深める練習にもならなかったのでは? DF:田中マルクス闘莉王(6.5) 攻撃参加は自身のインターセプトを起点にする場合のみという約束事があれば、 彼の突破は諸刃の剣とならない。闘志溢れるプレーは時に暴走しがちだが、(余計なカードを貰う) 声の少ないチームを鼓舞するのには必要だろう。 DF:茂庭照幸(6.5) 彼のサイドを中心に攻められた事もあって、なかなかに忙しい試合だった。 その為、逆サイドの那須と比較し攻撃に絡むシーンは見られなかったが、守備人としての役割は果たしていた。 後半スタミナ切れ(足が動かなくなった)を起こした点が、不安材料だ。 DF:那須大亮(6.5) 守備の安定感は言うまでもなく、前半終了間際に左サイドを駆け上がって素晴らしい質のクロスを平山に挙げた。 森崎が中に絞ってプレーした為、どうしても彼の前方にはスペースが出来てしまった。 ボランチの今野と連携し良く埋めていたと評価する。 MF:今野泰幸(7.0) 気が付くと(ボールに一番近いところに)彼がいる。的確なポジショニングが速いプレッシングと カバーリングを実現しているのだろう。DFとトップのリンケージ役としても機能し、 負傷開けながら随所に「流石」とうならせるプレーを見せた。 MF:阿部勇樹(6.5) 彼が積極的に押し上がりトップ下でゲームを作ったときにチャンスは生まれた。 FWを追い越す動きで大久保からボールを引き出しシュートを狙う、 決まらなくとも3列目からの飛び出しは相手守備陣のマークを外すきっかけとなる。今野とのコンビも申し分ない。 MF:徳永悠平(5.5) 相手守備陣の力を考えれば、彼のドリブルは十分に有効と思われたが、仕掛ける場面が少なすぎた。 数回あったゴール前でのプレーも何故シュートを最優先に考えないのか理解不能だ。 守備に関しては安定しているので、攻撃面でワンステップ伸びて欲しいところ。 MF:森崎浩司(5.0) 何故、中に入ってプレーしたがるのか?チームが彼のサイド突破を期待しなくとも、 スペースを与えてしまう事は避けるべきだろう。いくら中で良い仕事をしたとしても (この試合では特筆すべきプレー無し)リスキーな彼の左サイド起用に私は反対だ。 MF:松井大輔(7.0) トップ下でのイマジネーション、先制点を演出した大久保への浮き球パスはファンタジスタならではのものだった。 高い位置で決定的な仕事をやってのける彼の使い方(小野はどのポジションに入るのか?と直結して) で山本監督は難しい選択を迫られる。 FW:大久保嘉人(7.0) FWというよりもシャドーの位置で上手くボールに絡んでいた印象。平山へスルーパスを出す司令塔的な面と、 松井からのパスに上手く反応し先制点を奪ったストライカー的な面を見せてくれた。 彼の場合は、トップリベロとして枠にはめない方がいいのかもしれない。 FW:平山相太(6.5) 身体能力(潜在能力)だけでプレーしていた今までと違い、球際での執着心が強く感じられた。 気持ちが相当に入っていたのだろう、前半2度に渡る不運(ゴールチャンスに見放された)を、 後半の素晴らしいヘディングシュートに結びつけた。やはり打点が高い!! FW:田中達也(7.0)−後半12分、大久保嘉人に替わり出場− 必要以上に下がらずFWらしいプレーを披露し続けた。投入されてすぐに平山とのコンビを確認し、 松井からのパスも引き出した。そして高松の得点を演出したプレーなどは、前で仕事をするんだという意識が感じられた。 外しまくったシュートも最後に決め不調脱出? FW:高松大樹(6.5)−後半24分、平山相太に替わり出場− 平山の得点に触発されたか、今まで余り見られなかったゴール前への直進が得点に繋がった。 結果は残したが、相手のレベルを考えれば、もう少しポストプレー時に周りを確認する視野 の広さが欲しいところ。せっかく長い距離を走った徳永が見えていなかったか? MF:駒野友一(評価対象外)−後半30分、徳永悠平に替わり出場− MF:石川直宏(評価対象外)−後半33分、松井大輔に替わり出場− MF:菊地直哉(評価対象外)−後半35分、阿部勇樹に替わり出場− GK:林卓人(評価対象外)−後半38分、曽ヶ端準に替わり出場− (ページの先頭へ) |
キリンチャレンジカップ2004 2004/07/25 大阪・長居スタジアム | ||||
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日本代表 | 0 |
0(前半)0 0(後半)1 | 1 | オーストラリア代表 |
得点:なし | ||||
GK:黒河貴矢(6.0) フィードの精度が低すぎる印象はあるが、心配された「ポカ」は一度も無かった。 安定感とまでは行かないが、サブのキーパーとして何とか使えるレベルにあることを証明出来た。 普通のプレーがファインセーブに見えてしまうのは、ご愛敬かも? DF:田中マルクス闘莉王(4.5) 果敢な攻撃参加は諸刃の剣、シュートで終わらないとカウンターを助長してしまう事になる。 彼の突破はチームの約束事の範疇で行われているのだろうが、周囲に迷惑を掛けてまで必要なのか? を見極めてからにして欲しい。この試合では盲目的な印象を強く受けた。 DF:茂庭照幸(6.0) 流れの中でもセットプレーでも、彼の高さと強さは十分に通用していた。 1対1でのマーキングの巧さは既にフル代表でも証明されている。今後の目標は相手攻撃陣が何をしたいのか? 読む力を付けることだろう。ただ失点の場面は少々集中力を欠いていた。 DF:那須大亮(6.0) 終盤、味方の中途半端な攻撃でボールを奪われカウンターを喰らった。 彼のカバーリングで何とか持ち堪えていたが、もう少し冷静な目で試合の流れを捉え、 カバーリングで対応すべきか、ラインを押し上げるべきか?をしっかりコントロールしなければならない。 MF:菊地直哉(7.0) ボランチこそが彼本来のポジション。定評のある守備力と展開力はこの位置で最も力を発揮する様だ。 ボールを奪ってからの推進力こそ今野に劣るが、相手の攻撃を読む力、最終ラインのカバー等、 長けている部分もある。小野2世と呼ばれた彼が本領を発揮した。 MF:阿部勇樹(6.5) Jリーグとの兼ね合いで疲労していた様だが、その割には質の高い動きでプレッシング&カバーリング を行っていた。小野がボランチで使われる可能性が高い中、必死に存在をアピールしていた。 彼がトップ下までポジションをあげた時、多くのチャンスが生まれた。 MF:徳永悠平(5.5) 試合数を重ねる毎に突破のタイミングを掴んできてるが、以前から指摘しているクロス精度の改善は見られない。 動きの質としては悪く無いのだが、攻守両面において、もう少しで届くボールを失っていた印象。 失点シーンも彼が振り切られた事が直接の原因だ。 MF:駒野友一(6.0) 中の選手とのコンビで上手く縦に突破出来た。3トップ気味になった後は精度の高いアーリークロスでチャンスを演出した。 しかし終盤上がった後ろのスペースを狙われて、戻りきれない場面が多くなった。 持ち味は十分に出せていたが、バランス面で課題も残る。 MF:森崎浩司(6.5) 所属チームでのポジションに近いOHを任され、水を得た魚のごとく活き活きとプレー。 押し込まれる事を怖がって受け身の守備になっていた以前のプレーが嘘のような(積極的な)出足を見せた。 司令塔としては課題が残るが、初めてチームにフィットした印象だ。 FW:大久保嘉人(6.0) 2トップでもシャドーの形になっても、サイドに流れてポイントを作った。 スルーパスを出す力も備わっており、田中や2列目の選手との連携が合ってくれば十分にアシストを期待出来る。 前後半1度ずつあった惜しいヘディングシュート、運に恵まれなかった様だ。 FW:高松大樹(5.0) サイドでボールがキープされた時に彼の位置が低すぎると感じた。WBやサイドに流れた大久保、 森崎がクロスを出したくとも、受け手がいないのでは話にならない。 ターゲットタイプでもすり抜けタイプでもない彼は、得点の臭いを全く感じさせない(苦笑)。 FW:平山相太(5.0)−後半00分、高松大樹に替わり出場− ヘディングの高さとフィジカルの強さは優っていたが、以前指摘したことがある「ひじの使い方」が修正されていない。 世界レベルのレフェリングで試合をした経験が少ない事が影響しているのだろうか? そして鈍そうな身体、ゴール前での判断も本当に遅かった。 FW:田中達也(5.0)−後半16分、阿部勇樹に替わり出場− 心配になるくらい身体にキレが無い。相手ミスをカットしてからのシュートも何故?という程、 遠い位置からのものだった。数試合、得点から遠ざかっている事で、感覚が鈍っているのかもしれない。 ちょっとしたキッカケで戻るとは思うが、五輪後だったりして? MF:石川直宏(評価対象外)−後半37分、徳永悠平に替わり出場− (ページの先頭へ) |
五輪強化国際親善試合 2004/07/21 韓国・ソウルW杯スタジアム | ||||
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日本代表 | 0 |
0(前半)0 0(後半)0 | 0 | 韓国代表 |
得点:なし | ||||
GK:曽ヶ端準(5.0)-オーバーエージ- 年長者の彼が一番焦っていた印象。ハイボールに強いと定評があるが、 イージーなボールをキャッチし損ない「あわや」という場面を作った。 DFラインとの連携も悪く、U-23世代に信頼されているのかが心配になった。自信喪失(混乱)してなければいいが。 DF:田中マルクス闘莉王(6.0) 攻撃参加出来ずに溜まったストレスをレフェリーへの抗議という最悪の形で爆発させてしまった。 ライン統率者は他の選手以上にハートを強く、しかし頭はクールでいなければならない。 フィジカル的な不安は無いが、メンタルコントロールが本番でも課題となる。 DF:茂庭照幸(6.5) 高さ、強さ、スピードの全てにおいて1対1での守備能力をアピールした。 徳永のマークが緩いこともあって何度も彼のサイドを攻め込まれたが、そのたび事に壁となった。 韓国攻撃陣にもコンビの乱れはあったが、まずは良い感じで仕上がってきている。 DF:那須大亮(6.5) DF陣で最も安定感があり、精神的にも軸となれるのは彼だろう。ボランチが止めきれなかった ボールへの素早いアプローチ、相手FWとのガチンコ勝負、上手く対応していたと思う。 主将らしい冷静さも含めて、五輪本戦で最も伸びるだろう選手と私は期待している。 MF:今野泰幸(5.5) 序盤は相手の猛攻にポジションを下げられてしまい、プレーが後手に回っていた。 しかし試合の中で修正出来るのが彼の素晴らしい所だと思う。徐々にペースを掴みはじめ、 速い寄せでセカンドボールを拾いチャンスの起点となった。負傷退場が心配である。 MF:阿部勇樹(4.5) トップ下に選手がいないため、彼が低い位置からゲームをコントロールする必要があった。 しかし攻守のリンケージも司令塔のプレーも全く出来ずに、ただ守備に追われた。 浅めのライン裏にミドルパスを供給するなどの変化が欲しかった。FK精度も最悪に近かった。 MF:徳永悠平(5.0) ファーストアタックが緩すぎて、抜かれてから慌てて持ち前のスピードを活かして対応するという形が目立った。 韓国は連携がまだ取れていなかったので助かったが、本戦で戦う3カ国相手に今日の様なプレーをしたら 昨年のワールドユース、ブラジル戦の二の舞だ。 MF:森崎浩司(4.5) 縦に突破しライン際まで抉るタイプではない。だからといって緩い守備と横パスだけでは 存在意義を全く感じられない。どの試合でも確実に主導権を握られピンチを招く。 ボランチやストッパーに迷惑を掛け続けている彼は、左足プレースキックの為だけにいるのか? FW:田中達也(5.0) たった1度の決定機(大久保からのクロス)を外してから、全く波に乗れずじまい。 いつもよりボールタッチ数が少なく、(ボールがDF裏に出なかったとはいえ)あまりに動きの質が悪かった。 一度はつかみかけた平山との距離感も、完全に失われていた。 FW:大久保嘉人(6.0) チャンスメーカーとして右サイドを起点に良質のクロスを供出していた。 ピンチの場面ではDFラインのカバーまで行い、豊富な運動量で攻守に貢献した。 DFライン裏に長いボールを要求していたようだが、平山の特徴を考えればセカンドボールを狙うべきだった。 FW:平山相太(5.5) 競り合いで負けはしなかったが、マイボールに出来る確率も低かった。 年少者ということで、かなり遠慮があるのか?プレーに積極性がみられない。 自分がFWの軸である自覚がなければ、強引にシュートを放つ場面も見られないだろう。相手DFにとって怖くないFWだ。 MF:駒野友一(6.0)−後半00分、森崎浩司に替わり出場− 何より守備面での不安を感じさせないのが良い(笑)。突破力という面ではOA選手が必要だったと思うが、 このチームのウィークポイントとならない為にも左サイドは彼に任せるべきだ。 この試合でも相手の猛攻に身体を張って良く凌いでいた。 MF:石川直宏(5.0)−後半15分、徳永悠平に替わり出場− 膠着状態の攻撃陣に新風を入れる目的で投入されたはずが、見せ場を一つも作れずに終わってしまった。 ドリブル突破を仕掛けても、彼の長いストライドはDFにとってカットしやすい様だ。 常に同じリズム感で仕掛けていては、国際レベルで通用しないだろう。 MF:松井大輔(5.0)−後半20分、田中達也に替わり出場− どフリーにでもならない限り司令塔として良質のスルーパスは出てこない様だ。 FWやサイドの選手を自分のイマジネーションで動かすだけの力がまだ無い。 一瞬の判断で状況をガラリと変えてしまうタイプではないだけに、ジョーカーとして使えるとは思えない。 DF:菊地直哉(評価対象外)−後半32分、茂庭照幸に替わり出場− FW:坂田大輔(評価対象外)−後半40分、今野泰幸に替わり出場− DF:北本久仁衛(評価対象外)−後半41分、大久保に替わり出場− (ページの先頭へ) |
五輪強化国際親善試合 2004/07/14 愛知・豊田スタジアム | ||||
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日本代表 | 0 |
0(前半)1 0(後半)0 | 1 | チュニジア代表 |
得点:なし | ||||
GK:曽ヶ端準(4.5)-オーバーエージ- 唯一のオーバーエイジとして優位性を示したいところだったが、思いもよらぬキャッチミスで一気に戦犯となった。 DFとのコンビネーションというより単なるケアレスミス、正GKとしてメンバーに信頼されるのか?難しい出航となった。 DF:田中マルクス闘莉王(5.5) 高い身体能力を活かしたヘッドでクリアするなど彼らしさを披露した。 しかしラインを上げるべき所で躊躇し、簡単に裏を取られてしまう等、課題点もみつかった。 カバーしてくれる今野がいない中では、やはりオーバーラップは自重するしかなかったようだ。 DF:菊地直哉(6.0) 3バックのストッパーとしては堅実な守備を披露、4バックのSBとしても、 時折タイミングの良い攻撃参加をみせた。何より彼の長所である1対1の強さ、正確なロングフィードなどで 山本監督に最後のアピールをした。私なら国際経験豊富な彼を入れておきたいが? DF:茂庭照幸(5.5) 1対1の守備では抜群の安定感を見せたものの、サイドのスペースまでは見切れないという印象。 前に強い彼も(森崎の守備力の関係で)左右に動かされると意外な脆さを露呈する。 代表漏れは無いだろうが、スタメンで行けるかどうか?は微妙なところだ。 MF:鈴木啓太(4.5) プレスを掛けるつもりが、逆に掛けられて展開力を失った。早めに前線にボールを送りたいという 気持ちばかりが強く、両サイドにボールを散らす等、相手の目先を変えるプレーは皆無だった。 ボランチしか出来ない彼を選出するか?は非常に難しいところ。 MF:前田遼一(4.5) 2.5列目で攻守のリンケージ役を担いたかったが、相手の速い出足にパスミスを連発した。 全体的に短く精度の低いパスは中盤の構成力を著しく損なう結果をもたらした。 しかし彼の本業はFW、Jでは他のライバルよりもいい働きをしている。高松より彼だと思う。 MF:駒野友一(6.5) 右WBから後半は左SBに入り、どちらも高いレベルでこなせることを実証した。 最初にスペースが無いWBよりも中との関係で大きなスペースが出来るSBの方が向いている印象。 守備面での心配も無く、人数が限られる五輪代表の中では必要不可欠な選手と思う。 MF:森崎浩司(5.0) 守備面(特にカバーリング)で改善が見られたが、その分、縦への突破が極端に少なくなった。 アーリークロスを入れるわけでもなく左に流れる松井に単調なパスを繰り返した。 中に入りたがるプレースタイルは変わらず、これでは落選するだろう根本が可哀想だ。 MF:松井大輔(4.5) トップ下ではボールを受けてからのイマジネーションに乏しく、FWに良質のスルーパスを出すことが出来なかった。 唯一の見せ場は自ら強引に放ったシュートだが、「人を使えてなんぼ」というポジション特性からすると 明らかに落第点だった。ミスを恐れていたか? FW:坂田大輔(5.0) 直向きにボールを追いかける姿に好感は持てたが、高松や松井との相性は最悪だった。 後半、平山とのコンビになって距離感を上手く保てるようになったが、シュートゼロに終わった試合では、 アピール出来たとは言えない。最後のチャンスを活かせなかった。 FW:高松大樹(4.5) 前線で起点となれるか?が課題だったと思う。結論は完全な落第。彼がボールをキープしきれなかった事で、 2列目、3列目の選手が攻撃に加わる時間を作れなかった。 ただ彼は運がいい、どうしようもないパフォーマンスも、高原の病気欠場で出番が回ってくる。 GK:川島永嗣(6.0)−後半00分、曽ヶ端準に替わり出場− これと言った守備機会は無かったが、パワープレーのキッカーとして精度の高いボールを平山に通し続けた。 潜在能力、ワールドユースでの経験を考慮すれば、この世代ナンバーワンだと私は思うが、 最終予選を守った林を山本監督は選択するのではないか? DF:阿部勇樹(5.5)−後半00分、田中闘莉王に替わり出場− 4バックのCBもそつなくこなして見せたが、疲労で足が止まった相手では参考にならない。 得意のFKでも、再三の見せ場を自ら潰してしまった。 本番ではボランチ起用が予想される、本当の調整(テスト)は韓国戦以降に行われるのだろう。 MF:石川直宏(5.0)−後半00分、森崎浩司に替わり出場− スペースがないと全く活きない彼は、守備面での不安もあり当落線上にいる。 A代表経験者が外れるわけがないというマスコミ予想もあるが、コンディションの上がらない状況では徳永、 駒野で行った方が無難に思える。本当は何故に田中隼磨を使わないか疑問だ。 FW:平山相太(6.0)−後半00分、高松大樹に替わり出場− 気持ちと裏腹に身体にキレは感じなかった(というより非常に重い印象)。 過密日程における疲れが原因かは不明だが、本番までどれだけコンディションを上げられるか?が心配。 ポスト役として十分な存在感を示したが、自らシュートを放つ積極性に欠けた。 FW:田中達也(6.0)−後半17分、前田遼一に替わり出場− 枠を捉える事は出来なかったが、彼がピッチに入ったことでシュートの意識が上がった。 攻撃にリズムを与え、特に平山とのコンビは(距離感を含めて)最も完成されている印象を持った。 久しぶりの五輪代表でも、輝きは失われていなかった。 MF:山瀬功治(評価対象外)−後半32分、坂田大輔に替わり出場− (ページの先頭へ) |
五輪強化国際親善試合 2004/06/01 北海道・札幌ドーム | ||||
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日本代表 | 1 |
0(前半)0 1(後半)1 | 1 | マリ代表 |
得点:大久保 | ||||
GK:黒河貴矢(5.0) CKからの失点は完全に彼の判断ミス。初めてと言っていい守備機会に飛び出すタイミングを失ってしまった。 リーグ戦で5失点を記録した不安定感を大事なアピールの場で露呈。 追加召集の彼が何故に2試合連続出場なのか理解不能だが、これで彼の五輪出場は無し? DF:那須大亮(6.0) きっちりとラインを統率し、裏を一発で取られるような失態は犯さなかった。 ちょっと深すぎるかな?という印象も受けたが、DHが下げられてしまう程パスワークの 上手い相手に対しては良かったのかもしれない。彼自身はバイタルエリアを巧くケアしていたと思う。 DF:茂庭照幸(6.0) 1対1の守備ではかなり自信を持っているようだが、身体能力に優る相手に数的優位で対応した。 足を取られて転けるシーンは大事に至らず助かったが、PA内で突っかけられるとズルズル 下がってしまう。(パスではなく)シュートを打たれたらやばかったかも? DF:北本久仁衛(6.0) 球際でよく頑張った印象が強い。それほどにいいポジショニングを取れた訳では無いが、 18人の中に残りたいという強い意志は画面からも伝わってきた。 ストッパーとしては合格点、後はフィードの精度や攻撃へのアプローチなど、プラスαの部分だ。 MF:鈴木啓太(5.5) 守備人としての意識が強すぎたのか?マリの速いパス回しに付ききれず下がってしまったのか? 守備重視のリスクを負わないプレースタイルを保ち続けた。後半は良いサイドチェンジなども見せたが、 攻守のリンケージ役としては力不足と評価せざるを得ない。 MF:阿部勇樹(5.5) 相手のパスワークに翻弄されズルズルとポジションを下げられてしまった。 トップとの間が開きすぎてしまう、山瀬がゲームをコントロール出来なかったのだから彼が レジスタの仕事をこなす必要があった。CBに下がってからはハイボールにかぶるなどイマイチか? MF:駒野友一(6.5) タイミングの良いサイド突破から精度の高いクロスを何本か供給した。 守備面でも茂庭と上手く相手を挟み込んでボールを奪うことが出来た。 カウンターを喰らった際にディレイを掛けて凌いだ守備力といい、バランスの取れたユーティリティ、18人に私は入れたい。 MF:根本裕一(5.5) SB経験者だけに(森崎のような)守備面での不安定さは感じられなかった。 高い位置で何度か攻撃に絡むなど(特に坂田へのダイレクトパスは見事)良さも観られたが、 彼最大の武器であるクロス精度は復活しないまま前半のみの出場に終わった。 MF:山瀬功治(4.5) 2トップの下に彼がいる意味を見せて欲しかった。精力的に動き回りボールに絡もうとはしていたが、 FWに決定的なパスを出したり、セカンドボールをシュートに持ち込んだりという本来の仕事は 出来ていなかった。トリッキーなプレーで魅せてくれた場面も虚しい。 FW:坂田大輔(5.0) 一度下がってから前に走るという動き直しが出来れば、あんなにもオフサイドには掛からないはずだ。 また直線的に裏に飛び出すのではなくウェーブ(トルシエが語った様な)の動きも必要。 運動量の割には全く得点の可能性を感じることが出来なかった。 FW:高松大樹(5.5) 浅いDFラインとの駆け引きが全く出来ない。決定的なチャンスにもFWらしからぬシュートミス。 サイドに流れてチャンスを作るのを悪いとは言わないが、コンビを組んでいるのが平山ではない のだから彼は真ん中(得点を狙える位置)に居続けるべきだったろう。 DF:菊地直哉(6.5)−後半00分、茂庭照幸と替わり出場− クレバーなポジショニングでリスキーなシーンに良く対応した。彼の魅力は守備の強さだけでなく フィードの正確性にある。最終ラインから精度の高いスルーパスを供給しゲームを作った。 PKすれすれのスライディングも見事にボールだけをクリアしていた。 MF:今野泰幸(6.5)−後半00分、那須大亮に替わり出場− 彼が入って中盤がしっくり来た。素早いプレスも掛かるようになりボール奪取から一発でFWに スルーパスを出したりもした。同点の起点となった菊地とのパス交換、そして松井へのパス。 緩急のあるゲームコントロールは流れを自チームに引き寄せた。 MF:森崎浩司(5.5)−後半00分、根本裕一に替わり出場− フリーランからトラップまではいいのだが、中とのタイミングを気にしすぎて墓穴を掘った。 彼のボールコントロールではマリDF陣を単独で振り切ることは出来ないだろう。 中に絞った時に良い仕事をするが、今のところはCK要員という感じだ。OA枠は是非ここに! FW:大久保嘉人(7.0)−後半00分、山瀬功治に替わり出場− 1点は相手GKのスーパーセーブで阻まれたが、松井からの絶妙のスルーパスに対しては ストライカーらしく落ち着いて決めてくれた。ポストプレー時の身体の使い方も上手く、 身体能力の高い相手に一歩もひかない素晴らしい出来だった。でも天狗になるなよ!! MF:前田遼一(5.5)−後半13分、高松大樹に替わり出場− 1トップ気味で投入されたが、松井がピッチに入ってからは2.5列目まで下がってプレーをした。 人を使うプレーも出来るが、磐田での彼を見る限りFWで長い時間試して欲しかった。 サイドで良い動きを見せてくれたが、器用貧乏にされてしまっている気がする。 MF:松井大輔(評価対象外)−後半23分、鈴木啓太に替わり出場− (ページの先頭へ) |
五輪強化国際親善試合 2004/05/26 東京・味の素スタジアム | ||||
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日本代表 | 1 |
0(前半)0 1(後半)1 | 1 | トルコ選抜 |
得点:今野 | ||||
GK:黒河貴矢(6.0) スーパーセーブこそ無かったが、まずまず安定感のある守備を見せた。 ただ相手FWのシュートミスに救われた部分もあり評価しにくい内容。 守備範囲が狭くスイーパー的な仕事をこなせないのが課題、失点シーンでも彼は前に出てクリア出来たのではないか? DF:田中マルクス闘莉王(5.0) 不用意に前に出て墓穴を掘る悪癖は修正されていない。コンディション不良は関係ないと思われる判断ミスを連発した。 放り込まれた際の高さでは随一だが、テクニックとスピードについて行けないシーンもみられた。 攻撃参加は魅力だが、リスキーな選手だ。 DF:那須大亮(5.5) アグレッシブで、かつ的確な守備を見せた。システム変更で左SBの位置で使われたが、 時折タイミングのいい突破をみせる(ボールは彼に出なかったものの)など、可能性を感じさせた。 失点シーンで相手に前を取られた守備は頂けないが、あれは阿部との連携ミス? DF:茂庭照幸(5 .5) 前半は不用意に飛び出す闘莉王のカバーを無難にこなした。しかしストッパーとしては、 あまりに簡単に良質のセンタリングを入れられ過ぎ。 マーキングする相手との距離感をもう少し詰める必要があると感じた。放り込まれたときのポジションも良いとは言えない。 DF:徳永悠平(5.5) 彼がWBに入る利点は、相手FWの枚数によって最終ラインを任せられるユーティリティさにある。 ただ4バックのSB的な仕事は後半になってようやく出来るようになった。 どうしてもサイドでストッパーの役割をこなしている印象から抜けきれない。もっと前で守備を! MF:阿部勇樹(5.5) FK精度だけは高い。しかし流れの中でのパスはお世辞にも正確とは言い難く、 奪ったボールを簡単に相手ボールにしてしまった。後半は4バックのCBに入ったが、高さが足りず苦戦した。 身体をぶつけて相手を自由にさせない守備が限界、CBは無理ではないか? MF:今野泰幸(6.5) まずは見事なヘディングによる得点を称賛したい。これでプラス1点の評価をしたが、実際は5.5の出来。 前半、システムの関係で未経験の右サイドハーフを担当し(しかも速い相手)、かなり振り回された。 後半は1ボランチでコースを切る(サイドに追い出す)ような守備に徹した。 いつものようなボール奪取が出来なかったのは相手との力関係、致し方ないのかもしれない。 MF:森崎浩司(5.0) CKのアシストで0.5のプラス。今日の彼は左のサイドハーフに入り、かなり自由に動けたはずだが、 ポジショニングは中途半端で毒にも薬にもならないという印象だった。 CK要員として残したのだろうか?私には彼が最後までプレーした理由をみつけられない。 MF:松井大輔(5.0) さすがにボールタッチは巧い、魅せるサッカーをする選手だ。しかしPA付近で余計な事をしすぎる、 あるいは判断スピードが遅く相手に詰められてしまうシーンがあった。 守備もこなそうという意識がかえって彼のプレーにリミッターを付けていた印象もある。 FW:大久保嘉人(5.0) 中盤に下がって積極的にボールをチャイシングする姿勢は悪くないが、 結局ゴール前にいなければシュートも打てない事を学ぶべき。それでも何度か決定機を作った (作ってもらった)が、それを活かす事は出来なかった。(昨年の)A代表での彼をみているようだ。 FW:高松大樹(4.5) 味方のロングフィードは確かに精度を欠くものだったが、フィフティのボールをもう少しマイボール にしたかった。ゴール前で身体を張っても競り勝てず、FWとしては屈辱のシュート0に終わった。 サイドに流れたり後ろに下がったりと変化はみせたが、、。 MF:石川直宏(評価対象外)−後半00分、闘莉王に替わり出場− MF:駒野友一(6.0)−後半22分、石川直宏に替わり出場− 彼の特徴は十分に発揮出来た。サイドでの仕事もさることながら、中に絞っての右足クロス、 この精度がピカイチだった。守備に不安のある石川や、クロス精度に課題を残す徳永との競争 に勝てる可能性は十分にある。左で使って欲しかったが、石川の怪我で右起用。 FW:平山相太(5.5)−後半10分、高松大樹に替わり出場− 彼の所でボールキープ出来た為、攻撃に厚みが出来た。相手DFに突っかかるドリブルを含め、 彼のポストプレーで何度良い位置でファウルを貰ったことか。 2度に渡り決定機を外したFWとしての決定力不足はマイナスポイント。ヒーローになり損なった (採点は低い)が、あの存在感は本番で使えると感じさせられた。 FW:坂田大輔(4.5)−後半10分、松井大輔に替わり出場− 数回左サイドでボールをキープする姿はあったが、ほぼゲームから消えていた印象。 ワールドユースで築き上げた平山との距離感は健在だった。 しかしFWでシュート無しは厳しい。彼の良さを引き出すパサーがいなかった事も原因だが、 田中達也の代役は荷が重いか? MF:前田遼一(評価対象外)−後半26分、大久保嘉人に替わり出場− (ページの先頭へ) |
アテネ五輪代表ギリシャ遠征(2) 2004/04/24 ギリシャ・ピルゴス | ||||
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日本代表 | 2 |
2(前半)1 0(後半)0 | 1 | ギリシャ選抜 |
得点:田中(隼)、田中(達) | ||||
テレビ中継無しにつき寸評出来ず (ページの先頭へ) |
アテネ五輪代表ギリシャ遠征(1) 2004/04/21 ギリシャ・バトラス | ||||
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日本代表 | 1 |
1(前半)0 0(後半)1 | 1 | ギリシャ代表 |
得点:田中(達) | ||||
GK:林卓人(7.0) 飛び出すタイミングとボールへの反応スピードは確実に向上している。 キャッチングを含むセービングもかなり安定感を増した。何度もゴールラインを割られるピンチを救い、 山本監督にアピール出来たひとりではなかろうか? DF:茂庭照幸(6.0) ラインコントロールの面では決して及第点を付けられない。押し込まれてズルズル下がってしまったり、 ボランチとの連携も取れていなかった。彼のスイーパーは非常手段でしか使って欲しくはないが 遅れながらも果敢なスライディングでピンチを防いだ。 DF:徳永悠平(6.0) 彼のスピードがオフサイド崩れでのカバーリングに繋がった。プレースタイルとしても経験値としても 彼のセンターを観たかったが、それは叶わなかった。特に目立った活躍は無かったが 無難にこなしていた印象、DFとしてはこれが一番。 DF:北本久仁衛(6.0) 急造で入った割には(失点場面以外で)守備の破綻は観られなかった。 DFラインでボールを回したり、放り込まれたときのポジショニングに課題を残すも、対人処理の巧さを感じた。 特にボランチラインまで上がって相手を潰す積極性には好感が持てた。 MF:今野泰幸(6.0) プレッシングの速さとポジショニングの良さは相変わらず素晴らしいレベル。 しかしボールを奪取してからどこに出すべきか?で迷いが感じられた。 自ら前線に参加してゴールを狙う姿勢にも欠けていた印象。疲れが見え始めた終盤は相手に競り勝てなくなった。 MF:鈴木啓太(6.0) 中盤底で汗かき役に徹し、的確なカバーリングを見せた。相手のチャンスとなる芽を事前に 摘んだ運動量はさすが。しかし何故かやってしまうポカ、重たい芝生を意識していたはずだが 不用意な横パスをカットされた。これがなければ不動の主将なんだが、、。 MF:石川直宏(6.0) 自分の特徴と、チームから求められている事が何であるか?を良く理解出来ている印象。 守備面で破綻する事なく、サイドを疾走する姿には期待感を持てた。 ライン際をドリブルで突破しても良し、中に入っての仕事もまずまず及第。後はトラップ技術とクロス精度。 MF:森崎浩司(5.0) 相手攻撃陣との関係でSBの様な仕事を要求されたが、彼に守備面で多く期待するのはかわいそうだ。 守備でのストレスが得意なはずのクロスボールの精度を狂わせていた印象。 守備なら菊地、攻撃なら成岡(ともに磐田)が上、やはりOAを使いたくなるポジションだ。 FW:大久保嘉人(4.0) 彼にしてみればDF裏のフリースペースにボールを出して欲しかったのだろうが、 1トップとの呼吸は全く合っていなかった。下がり過ぎて距離感を上手く保てなかった印象。 彼の動きだけをスタジアムで追っていない限り、試合に出ていた事を認知出来なかったろう。 FW:田中達也(6.5) 身体はキレていた様で良い反応を見せ得点をゲット。決めるべき所で外さないストライカー としての資質を見せつけてくれた。しかしクイックネス系のドリブルは相手陣内では効果的でも、 自陣深い位置ではリスクが大きすぎる。状況判断能力に課題を残した。 FW:平山相太(6.0) ロングフィードの受け手としては予想以上の成功率を見せた。しかしそれが有効に働いたかというと 得点シーン以外では機能不全を起こしていた(彼だけの問題ではないが)。 ポストの意識が強すぎて前向きでシュートを放つ積極性に欠けた、しかし戦術上仕方ない。 MF:森崎和幸(5.0)−後半00分、鈴木啓太に替わり出場− 運動量が少なくトップ下とのスペースを埋めきれなかった。ポジショニングに問題があるため、 彼の目前でボールを放り込まれてしまうのだ。 ボランチとしては軽い守備もマイナス要素、2.5列目で機能するタイプだけに使いどころが難しい。 MF:松井大輔(4.5)−後半00分、田中達也に替わり出場− 溜を作るプレーとボールの持ちすぎは紙一重。スキルを過信する傾向が観られ、 トリッキーなプレーはマイボールを大事にしないというマイナス評価に繋がる。 ラストパスの精度も良くなく、芝の違いに苦労したというエクスキューズも受け入れられるレベルにない。 FW:高松大樹(6.0)−後半00分、平山相太に替わり出場− 1トップだったが平山よりはポストを要求されない為にシュートを放つチャンスに恵まれた。 とは言ってもポストプレーも無難にこなし、10センチ以上高い相手にも競り勝った。 守備面での貢献も含めこのチームのFWとしては上手くフィットしていた。 MF:山瀬功治(6.0)−後半14分、大久保嘉人に替わり出場− ボランチとのスペースが開きすぎてしまった時間帯、彼が入った事でバランスが取れるようになった。 左サイドに流れて仕掛けるプレー、センターポジションでシュートを放つプレー。 ボールの出し手受け手、両方出来る彼の特徴が発揮された。シュート決めてね!! MF:根本裕一(評価対象外)−後半31分、森崎浩司に替わり出場− (ページの先頭へ) |
アテネ五輪アジア最終予選ホーム第3戦 2004/03/18 国立競技場 | ||||
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日本代表 | 3 |
2(前半)0 1(後半)0 | 0 | UAE代表 |
得点:那須、大久保2 | ||||
GK:林卓人(5.5) 日本のDFラインはフラットではない。しかし現代サッカーではGKにスイーパーの役割も要求している。 もっと自ら声を出してコーチングすれば良いのだろう。DFとの連携が上手く行っていない為に、 不安定な印象を常に受けてしまうのだ。広島で下田の牙城を崩せない限り、 本戦ではオーバーエイジ枠が採用されるだろう。Jリーグで力を付けたいところだが、 出場のチャンスはあるのだろうか? DF:阿部勇樹(6.5) セットプレーのキッカーとして2得点をアシストしたのだから評価すべきと思う。 しかし実際には那須へのボール(先制点)以外にはあまり精度は高くなかった。 前半終了間際のCKによるアシストも完全なミスキック、相手DFのクリアミスに救われた。 (まさか雨に慣れていない相手を狙った訳でもあるまい)しかし全くセットプレーで可能性を 感じなかった日本代表に、もしかしたら?という期待感を与えてくれたのも事実。 DFとしての評価は?マークだが、別の武器を彼は持っている。日本を立て直した功労者と言えよう。 DF:茂庭照幸(6.0) どうにも彼のヘディングシュートは運に見放されているらしい。この試合に限った話ではないが、 良いコースに飛んでもDFの正面とかバーに嫌われるとか。 守備面ではマタルを上手く抑え込んで、いいカバーリングも何度か見せた。 フル代表の紅白戦要員に召集されて著しくフィジカルを落としてしまった彼が、 やっと良いスタッフのもとで本来のパフォーマンスを取り戻しつつあるという感じだ。 欲を言えばフィードの精度を上げて欲しいのだが、これは所属チームに帰ってJリーグの中で磨いてもらいたい。 DF:那須大亮(6.5) 序盤から積極的な攻撃参加が目立ったが、ゴールへの姿勢がセットプレーからの先制点に繋がった のだろうか?今までの試合でも何度かいいタイミングでゴール前に入っていたが、 ようやく決めてくれたという感じだ。守備人としては評価に値しない試合内容となってしまったが、 茂庭同様にビルドアップの精度をもう少し磨く必要があるだろう。 横浜ではボランチで使われているだけに、DFとしてのアピールがなかなか出来ない環境にある。 よって今大会のパフォーマンスがフル代表に直結(あるいは間接的にリンク)するとは思えない。 しかしそんな中でも(DF陣において)、今大会ナンバーワンの安定感をみせた彼を、 私はフル代表でも通用する選手として推薦したい。 MF:今野泰幸(7.0) 俊足であるという印象は全く受けないのだが、気が付くといて欲しいところで身体を張っている。 この試合ではトップ下の選手が固定されていなかった為、下手をすると中盤に与えてはいけない スペースを作ってしまうところだった。しかし献身的な守備と、アグレッシブな攻撃参加で中盤の 「ダイナモ」となった。圧巻はボールを受けてから「すすっと」ドリブル突破し平山に絶好の スルーパスを通したシーン。言い尽くされた言葉で恐縮だが、本当に気の利いたチームプレーを してくれる頼れる存在だ。山本監督がMVPに指名した活躍ぶりは、負傷が闘莉王ではなく彼だったら? と考えると今更ながら寒気を感じる程だ。ジーコ監督には彼のプレーがどう映ったであろうか? (泥臭い彼のプレーはジーコ好みでは無いだろう。オランダで頑張っているW杯代表の戸田と似たタイプだから。) MF:鈴木啓太(6.0) 序盤はヒヤッとさせられるバックパスや前線へのフィードミスなどが見られ、落ち着きのない印象を受けた。 しかし時間の経過とともにバランスのいい守備でスペースを消し、右サイドの守備をカバーしたりと 良い動きを見せた。キャプテンとして精神的支柱になり、常にアグレッシブなプレーを見せてくれた 最終予選での彼。しかし本戦では、彼の短所を埋めるような小野(フェイエノールト)の召集が考えられている。 山本監督はトルシエによって五輪出場を阻まれた小野を出してやりたいのではないか? ボランチなのかは解らないが、Jリーグで課題を克服しないとキャプテンでも厳しい現実が待っている。 (チーム立ち上げ当時、主将だった森崎和のように) MF:徳永悠平(5.5) 左サイドに攻撃の特徴があると言われたUAE。しかし5番と10番が本来の位置ではなくFWに入った事 もあって、思った程に強烈な攻撃は受けなかった。当然、彼は余裕を持って仕事が出来た訳だが、 守備の負担が軽いならば、もっと自らが攻撃に出ても良かったのではないか? 3トップで大久保が右に流れて来たことも理由だろうが、もう少しフォローの動きがあっていい。 ストッパーとウィングバックという2ポジションをよくこなしたとは思うが、 この試合でも課題のクロス精度は克服されていなかった。 また球離れが遅く相手に詰められてしまう悪癖も修正したい。 この2点に合格点が付けられたとき、彼はフル代表の右SBとして君臨するだろう。 MF:森崎浩司(5.5) 守備面はやっと改善されてきた。相手のパスをカットしたり、ロングボール対応も無難にこなすようになった。 しかし運良くボールを奪えても、その後が頂けない。慌ててしまうのか?前線へのフィードが著しく不正確なのだ。 リスタートのキッカーとしては、まずまずの精度を持つ彼だが、流れの中で合格点を付けられる パスを出したいところだ。本来のポジションでは無いのは、彼にとって気の毒と思うが、 やはり根本の方が数段上だと私は思う。そして本戦では三都主(浦和)や新井場(鹿島)、村井(市原) といった本職の左サイドをオーバーエイジで使うべきと考える。 レフティだからというだけでは生き残れない。 FW:田中達也(6.5) 一昨年の浦和で見られた3トップ、左ウィングの様なプレースタイルだった。 過去5戦は森崎の突破が全く無かった事もあり、右サイドか、中央突破以外にチャンスは作れなかった。 この試合では彼が左に流れてドリブル突破を計るなど、アクセントを付けることが出来た。 大久保がFWに上がったときは彼がトップ下に入り、司令塔の仕事をこなした。 運動量豊かに前線からチェックを掛けて相手に精度の高いビルドアップを許さなかった事も評価出来る。 FWとして得点こそ奪えなかったが、惜しいシュートも含めチーム戦術の中で上手く機能していたと思う。 2シャドーのひとりとしてMF的な評価を加味し6.5という点数を付けた。 今後Jでの活躍次第では当然フル代表という話が出てくるだろう選手のひとりだ。 FW:大久保嘉人(7.5) 田中が左サイドに流れたのに対し、彼は比較的真ん中の位置をキープしていた。 時に右に流れる事はあったが、それは平山との関係の中でバランスを取った為だろう。 田中との関係は非常に流動的で、田中がFWの位置に入った時には、しっかりとトップ下に下がり 司令塔の役割を担った。後半見せた平山へのスルーパスなどは攻撃的MFとしても使えるかな?と感じさせてくれた。 しかし何と言っても2点を奪った得点感覚、ここぞと言うときに「ごっつぁんゴール」を決められる 選手というのは実に貴重である。2本ともリスタートからであったが、得点の種類に拘っている場合では無かった。 19日に発表されたフル代表のシンガポール戦には、規則違反を理由に選出されなかったが、 この勢いをJリーグの試合でぶつけて欲しいと考える。事件の反省は出来ているだろう、巻き返しを期待する。 FW:平山相太(6.0) チームの統一意識として、彼のヘッドを早めに使うというのがあった様だ。 ほとんどの場面で無難なポストプレーを披露し、大久保や田中と言った2シャドーの選手を前向きでプレーさせる ことが出来た。これは簡単なことのようで実は非常に難しい、フル代表に選出されている選手でも満足にこなせて いない現状がある。ただこの日の彼はFWとして求められる最大の役割、得点ゲットについて課題が残った。 シュートを打てる位置にはいたし、今野や大久保から絶好のパスも受けた。 しかし決めるべき所でDFに当てたり、GKの正面をついたりと決定力不足を露呈した。 この大会を通じて決して悪い出来では無かったが、無得点に終わった事実を真摯に受け止め、 U-19代表の試合で爆発させて欲しい。 (ページの先頭へ) |
アテネ五輪アジア最終予選ホーム第2戦 2004/03/16 国立競技場 | ||||
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日本代表 | 2 |
1(前半)0 1(後半)1 | 1 | レバノン代表 |
得点:阿部、大久保 | ||||
GK:林卓人(6.0) アクウィのシュート3本以外に、これといった守備機会は無かった。 失点場面は防ぎようもなかっただろうし、他のふたつは中学生でも対処出来るレベル。 本来なら彼を採点出来るような試合では無いのだが、可もなく不可もなくという意味での6.0。 DF:阿部勇樹(5.5) 伝家の宝刀?FKによる先制点は、日本が前がかりに攻め込んでいた時間帯故に非常に効果的だった。 前線の選手がチェックを厳しく行っていたこともあり、ラインが崩れることはほとんど無かった。 しかし唯一のミスが失点に繋がった。あのシーンは彼のヘディングがかぶってしまった為に起きたDFとしては 実に「みっともない」失態である。評価としてはマイナス1.0程度は致し方ないだろう。 正直あーいうプレーをされると、UAE戦で使うべきなのか?監督も悩むだろう。 得点してもミスで失点したら無意味なのだから、中央で那須を使い徳永、茂庭でラインを構築すべきと思う。 DF:近藤直也(4.5) 初出場の彼を石川や今野といった選手がフォローしてくれた。無難なプレーを見せていたが、 DFとして絶対にしてはならないミスを犯してしまった。阿部がクリアしてくれるだろう!という 思いこみが守備の準備不足、目測を誤る結果に繋がったと思われる。 柏で既にレギュラーの座を掴んでいる彼だが、大試合でのこういうポカが目立つ。 ワールドユース時にもクリアミスが失点に繋がっている、同じ種類の過ちを繰り返した事は問題だ。 徳永のコンディションが悪かったのだろうか?UAE戦では使って欲しくない。 DF:茂庭照幸(5.5) パスやドリブルと言った(このレベルの相手では)ある程度余裕を持って対応出来る1対1は、そつなくこなした。 しかし浮き球の処理がルーズで、タッチラインに逃げるべき所を無理してキープする事で不要なCKを許してしまった。 このようなプレーは普段と違うサイドによる戸惑いではないだろう。 後半、攻撃参加を試みたり、CKに惜しいヘディングシュートを放ったが、結果を残すには至らず。 ただ他のDFが酷すぎるため、UAE戦でも使わざるを得ないか? MF:今野泰幸(7.5) 1ボランチではどうかな?という不安があったが、前田が下がり目で守備を助けてくれた。 その為、比較的攻撃にも顔を出す回数が多く見られ、流れの中で積極的なミドルシュートを放つなど バーレーン戦の反省をプレーに活かしていた。 連戦(フィールプレーヤーで全ての試合に全ての時間ピッチに立っているのは彼だけ)の疲れを全く感じさせない運動量で、 アクウィをシャットアウト。その上で前の選手がケアレスミスでボールを奪われた時にも、 素早く相手にプレスを掛けてマイボールとした。 守備におけるリスク管理が完璧に出来ている、相手に全くスペースを与えなかった。 スーパーボランチといっても過言ではない程に素晴らしい。 そしてまだカードを受けていないのも、彼のポジションを考えれば驚異的だ。 MF:石川直宏(6.0) 1対1の場面なら積極的に仕掛けて突破を計った。相手が中の選手をマークしきれないうちにフリーでクロスを挙げる。 その精度は?というと別の評価になるが、スタンスは悪く無かった。 また中に絞って溜を作りゲームメーカーの様な仕事もこなした。 これは彼が所属チームでも行っている「彼らしい」プレー。 彼を見ているとムービングサッカーなんだなぁと実感出来るが、それ故にスタミナの問題があるようだ。 後半は消える時間帯が長く続いた。徳永のコンディションが良かったら(もしかすると温存した?)、 交替だったのではなかろうか? MF:森崎浩司(5.5) 前田とのコンビネーションでボールを受け縦に突破したり、精度の高いアーリークロスを供出した。 平山という絶対的なターゲットが存在する事は彼にとってもやりやすいだろう (しかしこれがもっと活きるのは彼以上のクロス精度を持つ根本だと思うが?)。 後半はこのレベルの相手に対しても守備の軽さを付かれ、抜かれた汚名を返上しようとファウルを犯した。 またボランチラインでキープしている時、彼には縦に動いて欲しかったが、中に絞った、、。 MF:前田遼一(7.0) 攻守のスタートラインはいつもより低めの2.5列目だった。慣れない役割ながら今野や森崎、 トップ下の選手と流動的にポジションをチェンジし非常にいいバランスを保った。 右サイドの石川がボールをキープした段階で、すすっと前線に顔を出す辺りは磐田の先輩藤田俊哉のプレー を彷彿させるものだった。中盤におけるリベロといった印象。 華麗なボールタッチから正確なボール捌きを見せるなど司令塔的なプレーも披露し、大久保の得点をアシストした。 FWとしての方が機能すると思ったが、彼はそんな枠にとらわれないスケールの大きさを持っている。 MF:松井大輔(6.0) ビルドアップをしようとする相手に素早いチェックを掛け後ろの選手を助けた。 攻撃においては球際で粘れるようになり、変なキープでボールを奪われることも無かった。 ゴール前に詰めるタイミングも大久保などとはピッタリあっており、パス出しだけではないボールの受け手としても 動こうという積極性が見られた。恐らく体調が万全ではなかったのだろう、消える時間が続き交替となった。 行けるところまで!という気持ちで頑張っていたのだろう。 FW:大久保嘉人(7.5) 左右に開き華麗なステップワークで相手DFを翻弄。フェイクを掛けて抜き去るプレーは、身体が切れていた証拠だ。 FWとして何が何でもシュートを放つのではなく、精度の高いクロスを挙げコンビを組んだ平山の特長を 活かそうという姿勢も感じられた。またその逆で平山のポストプレーで生じるセカンドボールに走り込もう という、ハッキリした意図を持っていた。 ゴール前で何度か悪質なファウルを受け倒されたが、それもチームプレーとなる事を意識できていたようだ (彼が倒されたことで阿部のFKとなったのだから)。 同点に追いつかれてすぐに突き放しのゴールをゲットした事も評価出来る。 GKの好守に阻まれたシュートを含め、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。日本を救ったと言っても過言ではないだろう。 FW:平山相太(5.5) 守備に入った時はサイドにも顔を出してチェイシングをする。一方チーム全体で攻撃を仕掛ける際には、 必ずゴール前にポジションを取り潰れ役となった。ハイボールの競り合いはいつも通りに勝っていたが、 ボールの落としが不正確。必ずしも機能していたとは言い難い内容だった。 しかし競り勝てるという事実が大久保を初めとした選手の思いきった飛び込みに繋がっていたと思う。 本人は100%の体調と語っていたが終盤はスタミナ切れだったか? またボールを受ける際に手で相手をガードするのだが、この試合のレフェリーは、そのあたりに厳しいという癖 を把握すべきだった。世界大会で許されるスタイルが必ずしも全ての試合で通用するわけではない。 FW:田中達也(評価対象外)−後半23分、松井大輔に替わり出場− (ページの先頭へ) |
アテネ五輪アジア最終予選ホーム第1戦 2004/03/14 埼玉スタジアム2002 | ||||
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日本代表 | 0 |
0(前半)0 0(後半)1 | 1 | バーレーン代表 |
得点:なし | ||||
GK:林卓人(6.0) ほとんど守備機会らしいものは無かったが、セットプレー崩れのルーズボールに反応するか迷った様だ。 自ら飛び出しても防ぎきれなかっただろうと思うが、日本が失点する伝統的なパターンだと感じた。 ロスタイムにおける追加点の危機を救ったのは評価したい。 DF:田中マルクス闘莉王(4.5) 守備的な戦術を用いた相手に対し、ライン設定の問題は発生しなかった。 しかし上がらなくてもいい場面で、敢てバランスを崩してまでボールを持ち込んだのは頂けない。 その結果が負傷に繋がったのだから自らアクシデントを作ってしまった印象だ。 後2試合、出場出来るのか?は不明だが、チームを危機的状況に陥れた張本人だ。 DF:茂庭照幸(5.0) 徳永が守備的に頑張ってくれたために、彼の守備における負担は最小限に抑えられた。 よって求められたのはプラスαの仕事、大事にボールを繋ぎたい場面で、簡単にタッチラインを割ら せてしまったり、絶好のシュートに足が届かなかったりと満足いく出来ではなかった。 フル代表に選出されている彼が足を引っ張ってはいけない。 DF:那須大亮(5.0) 前半は積極的な攻撃参加を見せ、セットプレーの受け手としても機能した。 途中出場の阿部との関係は決して良好ではなかったものの、崩壊していた訳ではない。 何度も悪質なファウルで倒された事は気の毒に思う、しかし自分が相手ユニフォームを引っ張ってカード を貰う様では話にならない。あのプレーが失点に繋がったのだから、言い訳は出来ない。 闘莉王が次戦で出場出来るか解らない状況で、彼の出場停止は実に痛い。 ただレフェリングは、まるでアウェイの様だった。 MF:今野泰幸(6.5) UAEラウンドと比較して、バーレーンがシンプルに放り込んで来なかった分、彼のプレッシングが効いた。 幾度と無く素晴らしい出足でボールを奪い、攻撃の起点となっていた。 試合を読む力に長けているのだろう、要所に彼がいつもいて攻守にいいリズムを作り出した。 運動量も申し分なく、最終ラインのカバーもそつなくこなした。 本当に頼もしいボランチに成長してくれたと思う、もう1ランク上を目指すなら、ミドルシュートの 意識付けだろうか?前が詰まっていたのだから狙う必要があった。 MF:鈴木啓太(5.5) サイドとトップ下に全くスペースが無い中で、横パスやDFラインに向けて安易なパスを多用してしまった ことは課題点だろう。後半になってDFラインの裏スペースを狙っての浮き球でチャンスを広げた。 しかしいつもの様な運動量が無く、自らサイドを疾走するシーンは全く見られなかった。 蓄積疲労なのだろうが、主将として、もう一頑張りして欲しい。 プレーヤーとして山本監督の信頼を受けているのは今野だろうが、チームの精神的支柱なのだから。 MF:徳永悠平(6.0) 相手の18番、30番というマークすべき相手に仕事をさせなかった守備の強さは賞賛されて良い。 フィジカルの強さを活かし、スピード感というよりは戦車の様なドリブル突破をみせた。 中に絞ってのゲームメークはまずまずだったが、縦に勝負しても抜けきれない面は課題として残る。 そして何よりもクロスを挙げられなかった事、中の選手が揃っていなかった事も理由だろうが、それにしても酷い。 MF:根本裕一(5.5) 彼のサイドもガチガチのマークを受け、ほとんどフリースぺースを与えてもらえなかった。 比較的高い位置から攻撃に絡もうとはしていたが、前半はボールに絡めなかった。 後半になって相手のマークが緩くなった様で、自ら縦に仕掛けて良質のクロスを供出したり、 ゴール前に絞ってシュートを放ったりと、にわか召集の割には悪くなかった。 何より守備面で不安が無いのは見ていて安心感がある。 MF:前田遼一(6.0) 田中に出した2本の軟らかいタッチのスルーパス、非凡なセンスを魅せてくれた。 しかし前半は彼にも厳しいマークが付き、溜を作りたい場面でボールに落ち着きを与えられなかった。 後半になって2列目からのタイミング良い飛び出しを見せ始め、特徴を出していたが、シュート迄には至らなかった。 松井が入ってからは守備面でも機能するところを披露したが、基本的にはセカンドストライカーとして (磐田のグラウの様な)点取り屋とコンビを組ませた方が、より活きる選手だろうと感じた。 FW:田中達也(5.0) 持ち味のクイックネス系ドリブルからシュートを放ったシーンは、前後半1度ずつだったか? 身体のキレ自体に問題は感じなかったが決定力に泣いた形だ。前田からの絶妙なスルーパスをトラップ 出来ていれば展開も変わった事だろう。ほとんどのシュートが枠外で、FWとして得点の可能性を感じさせるプレーは皆無だった。 もっと高松との距離感を意識すべき、中盤に下がっても効果的ではない。 今ひとつの彼に替えて大久保というのも手だったと思うが? FW:高松大樹(5.0) 前半、ベンチから指示があった様だ。得点を奪うポジショニングではなく、相手のビルドアップを チェックする守備に専念した。相手の攻撃の起点を潰す役割は果たせたかも知れないが、 攻撃の流れを作る事も出来なかった。 後半になって真ん中でボールに絡むシーンが増え、何度か良いポストプレーを見せた。 しかし平山の様に圧倒的な強さで相手に競り勝つ事は出来なかった。 惜しいシーンはあった、身体も張っていたが、彼に女神は微笑まなかった。 DF:阿部勇樹(5.5)−前半30分、田中闘莉王に替わり出場− 今季は市原でもスイーパーポジションに入っている事から、比較的すんなりと闘莉王の負傷に対応出来た。 ライン設定などは問題なかったが、那須、茂庭との連携面は俄仕立ての印象を受けた。 気になったプレーは、相手とヘディングで競ることなくボールをバウンドさせてしまったシーン。 ボランチでは許される事も最終ラインでは非常にリスクの高いプレーとして非難される。 プレースキッカーとしてのボールの精度は、相変わらず素晴らしい。 MF:石川直宏(評価対象外)−後半27分、根本裕一に替わり出場− MF:松井大輔(評価対象外)−後半34分、鈴木啓太に替わり出場− (ページの先頭へ) |
アテネ五輪アジア最終予選アウェイ第3戦 2004/03/05 UAE・アブダビ | ||||
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日本代表 | 2 |
0(前半)0 2(後半)0 | 0 | UAE代表 |
得点:高松、田中達 | ||||
GK:林卓人(5.0) 前2試合同様に安定感に欠けた。セットプレーで放り込まれた際の判断、 ポジショニングとパンチングも全く持って頂けないレベル。 目測を誤ってかぶってしまう辺りは見ている側の心臓に悪かった。 ロスタイムのFK(ヘディングシュートで合わされた)を防いだのが唯一の救い。 無失点はひとえに相手のミスに救われた結果だろう。 DF:田中マルクス闘莉王(6.5) ベンチの指示通り我慢の守備を見せた。攻め込まれた場面で彼の高さとカバーリング能力が活きた。 得点を演出する事は出来なかったが、ロングフィードが実に正確で相手DFライン裏に 決定的なボールを供出した。後半、再三に渡る危険なシーンで身体を張った精神力は評価されて良いと思う。 彼が入った事で「後ろからの声」という大きな武器を手にしたU-23代表、 (帰化前から予想は出来ていたが)闘える集団になった。 欲を言えば、今日に限ってはラインの上げ下げを、もっと「緻密に」「くっきりと」行って欲しかったが。 DF:茂庭照幸(4.0) 闘莉王、林とのコンビネーションは全く構築されておらずクリアすべき場面で重なってしまった。 やはりこのチームにフィットしていない印象で、WB徳永の守備能力の高さにかなり頼っていた。 更に自信を持っていると言われる1対1での守備も、(目測を誤ったり) 粘りが無かったりで簡単に裏を取られてしまった。 これで本当にA代表なのか?と疑いたくなるような酷い出来、A級戦犯扱いされるところを 相手のシュートミスと味方FWに救われた。 DF:那須大亮(6.0) 改めて彼の守備能力(ストッパーとしてもスイーパーとしても)の高さを認識させられた試合。 技術力(特にドリブル力)に優れたFWに突っかけられても落ち着いて対応することが出来た。 森崎の守備が相変わらず緩慢であった事で苦労させられたが、 逆にそれを意識して前でのカットを心がけていたようだ。 ただ3トップ気味に仕掛けてくる相手(DFが1枚足りなくなる)の対応に戸惑った場面も見受けられた。 相手のミスに救われたが、DFライン全体の課題だ。 MF:今野泰幸(6.0) スキルフルな相手のキープに焦れることなく、しつこいマークを披露。 ボール奪取もさることながらボランチ本来の動き、ディレイや最終ラインのカバーリングもそつなくこなしていた。 疲労が蓄積していたのだろう、後半は不用意なバックパスを狙われるなどミスもあった。 しかし先制点に繋がる攻撃参加など、精神力のタフさを見せ勝利に貢献した。 ユース世代から抜擢された選手だが、もはや彼抜きで、このチームを語ることは出来なくなっている。 彼の出来がチームの出来に直結していると言っても良いくらいだ。 MF:鈴木啓太(6.0) 前半は守備意識の強さが寄せの甘さに繋がり、攻守ともに後一歩が遅い印象を受けた。 シュートレンジに入られて何本も危険なシュートを打たれる原因を作った。 しかし後半に入り抜群の運動量と強いキャプテンシーを見せつけチームを引っ張った。 キツイ時間帯でいいプレスを掛け2次攻撃の起点となったり、右サイドに流れたりとムービングサッカーの手本となった。 今野とともに換えの効かない選手になった頼れる主将、ハートの強さ、豊富な運動量と、このラウンドに おける影のMVPだ。 MF:徳永悠平(6.5) 強力と言われたUAEの左サイド、彼は守備をほぼ完璧な形でこなした上でタイミングの良い突破を見せてくれた。 ただ残念なのはクロス精度、これは彼がA代表に召集される際の宿題となるだろう。 とは言ってもベンチの期待には十分に答えてくれた。茂庭の守備負担を軽減し、さらには中に絞ってのカバーを上手く行った。 彼のポジショニングの良さと、スピードは3トップ気味だった相手に対し効果的だった。(彼のSB的な動きが功を奏した) MF:森崎浩司(4.5) 守備の予測が出来ないために後追いで相手を倒してしまう。もう少しサイドに流れた選手について自分で アプローチしないと厳しい。トラップミスからカウンターを喰らったりとパッとしない出来の中で唯一光ったのは 何本か見せたアーリークロス精度。しかし累積警告で出場停止の日本ラウンド初戦、 根本との入れ替えがあるかも知れない。(個人的には、そうあるべきと思う) MF:山瀬功治(5.0) 立ち上がり、田中に出したスルーパスだけが良かった。ゲームから消えてしまう時間が長く、全く攻撃を作れなかった。 平山や田中のフォローを行う姿勢は見られたが、いかんせんタイミングが合っていない。 長くサブ組に入っていた関係もあるのかもしれないが、ほとんど期待された司令塔の仕事は出来なかった。 よく戻って危険なシーンで守備貢献はしていたが、本来の仕事ではないだろう? FW:田中達也(7.0) フラットな相手DFラインの裏側に飛び出すスピード、中盤に戻ってボールを受ける活動量、 よく90分持つなという印象だ。ただ第1戦と同様に下がりすぎる危険性、ドリブルを奪われ (悪質なファウルなのだがアウェイでは取ってくれない)カウンターを受けた。 今野からの縦パスでシュートを放ったシーンは決めたかったが、先制点は彼の気持ちが高松に通じたようだ。 そして相手クリアミスに思いきって打ったミドル、FWとして結果を残した彼は、 このラウンドのMVPと言っていいだろう。 FW:平山相太(5.0) DFからのフィードにほとんど勝ちマイボールとしていたが、田中や山瀬とのコンビネーションが上手く 機能していなかった。前半途中から戦術的な理由からか?フォアチェックに走らされるシーンが続き、 本来彼が持っているターゲットマンとしてのスタイルは制限されてしまった。 前半だけの出場となったが、チーム全体として彼を活かそうという姿勢に欠けた印象。 得点を取れなかった事が彼の評価に直結しなければいいが、、日本ラウンドが心配である。 FW:高松大樹(6.5)−後半00分、平山相太に替わり出場− 相手DFに高さがない為、空中戦は彼に分があった。途中出場後すぐに上手いフェイントで突破を見せたが、 長く消える時間が続いた。しかし出場すれば高い確率でゴールを決めるという強運の持ち主である彼は、 完全な「ごっつぁんゴール」をモノにした。その後は積極的にチェイシングするなど、完全に波に乗った。 特別優れた能力を持っているとも思えないのだが、シドニー世代の平瀬を彷彿させる雰囲気(可能性)を感じる。 つまり五輪後が心配? MF:松井大輔(5.0)−後半18分、山瀬功治に替わり出場− 投入された時間帯は、中盤にスペースができはじめ彼の特徴が出せるはずだった。 しかし実際はバイタルエリアでボールをこねくり回しチャンスを作れないシーンが多かった。 先制点には上手く絡んだ様だが、もっとシンプルに相手の嫌がるプレーを心がけて欲しい。 確かにスキルフルだが、今のままでは上の世代を抜けないし、下の世代に抜かれる可能性が高い。 アテネに行けてもドイツは無い! DF:菊地直哉(評価対象外)−後半43分、森崎浩司に替わり出場− (ページの先頭へ) |
アテネ五輪アジア最終予選アウェイ第2戦 2004/03/03 UAE・アブダビ | ||||
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日本代表 | 4 |
2(前半)0 2(後半)0 | 0 | レバノン代表 |
得点:田中達、鈴木、高松、石川 | ||||
GK:林卓人(5.5) 飛び出す積極性は良いのだが、DFラインとのコンビネーションが構築されていない印象だ。 彼の声が出ていないのか?コーチングの質が悪いのか?は解らないが、 著しく安定感を欠くプレーが目に付いた。後半は彼の守備機会がほとんどなく、採点材料に乏しい。 DF:田中マルクス闘莉王(6.5) 高い守備意識を持った中でDFラインを崩されるシーンは見られず、安定したプレーぶりと評価出来る内容であった。 最終ラインからのロングフィードも1戦目よりは精度を増し攻撃の起点となれた。 しかし自ら攻撃参加した後の最終パスがいずれも不正確、戻りきれずにピンチを作りかけた。 この相手だからこそ「ボロ」が出なかったという感じだろうか? それにしても負傷した左肩は大丈夫か心配。前半で下げる勇気が山本監督にあれば良かったのだが、、。 DF:徳永悠平(6.0) さほど難しくない守備対応で無用なファウルを犯しカードを受けた。闘莉王が攻め上がった後のセンターラインカバーが、 まだ連携不足で、特にGKとの関係が良くない。これはワールドユースの時にも感じた事であり (ポジションは違うがプレーが同じなので)、改善の余地を残す。 攻撃参加で見せた強いフィジカルとスピードは可能性を感じさせてくれた。加点と減点が同じくらいで6.0かな? DF:那須大亮(6.5) 放り込まれたり、3バック横を狙われたりしなかった事もあって、彼が守備面でミスを犯すことは無かった。 横浜で岡田監督がボランチで使っている事が理解出来る程にフィードも完璧であった。 そして元来がDFであるが為に1対1での守備能力、カバーリング能力は申し分無いレベル。 いま山本監督が最も信頼しているDFは、A代表に選出された茂庭ではなく彼なのだろう。 MF:今野泰幸(6.5) 前に出る鈴木とのバランスを取り守備的でありながらも、決定的なミドルパスを何度か通しボール 捌きの巧さを見せた。最終ラインのカバーも潤滑にこなした上で、FWや松井のサポートもしっかり行う運動量の豊富さは見事。 (しかしターンオーバーを使わなかった事がUAE戦に響かないか?)90分間ずっとレバノンが繋ぎの サッカーをしてきたため、バーレーン戦では機能しなかったプレスも完璧に掛かった。 ゴール前での第一選択がシュートで有るべきことを除けばパーフェクトな出来だったと思う。 MF:鈴木啓太(6.5) 相手との力関係を考慮してか積極的な攻撃参加を見せた。右サイドに流れて石川を追い越し突破したり、 セカンドボールを果敢にミドルシュートで狙ったり。 チーム2点目となるシュートは、田中とのコンビネーションもピッタリだった。 (バイタルエリアを上手く使おうという意志が画面から伝わってきた)攻守にわたり動きの質は良かったと思う。 しかし彼の場合、安易なミスパスが怖い。今日のようにボールを奪われても、 DF裏に放り込まれない場合はミスが失点に繋がらない。しかしボランチとしては少々リスキーな選手だ。 MF:石川直宏(6.5) 右サイドの主導権は完全に彼が制した。何度もフリーで突破を掛けてセンタリングを挙げていた。 ところが問題はその精度、現在は30%程度だが、これを60%以上に高めて貰わないと平山が活きてこない (一見はまった様に見えた平山へのクロスも実は微妙にズレていた)。 そして彼の特徴でもある中に絞ってのミドルシュート、ロスタイムで見事に決めて帳尻を合わせたが、 いい加減外しすぎだ。プレーに躍動感がある為、派手に活躍している様な印象を与えるが、 もう少し確率を高めて欲しい。それが出来る選手なのだから、、。 MF:森崎浩司(5.0) 逆サイド石川が攻撃的であった事からバランスを取っていたのだろうか? それにしてはベンチから「浩司あがれ!」という声が出ていた様に思う。 確かにライン際で勝負出来る選手では無い、そして松井や田中が彼の上がるスペースを奪っていたのも事実だが、 それにしても消極的すぎた。相手のレベルを考えれば守備でほころびが出なくて当然、プラスαの仕事が必要だと思う。 (実際は3トップ気味の相手に対応する為、サイドバック的に動いていたようだが) MF:松井大輔(5.5) 序盤は平山や田中をシンプルに使ったり、右サイド石川のスピードを活かす上手いゲームメークをした。 しかし相手との力量差を感じてからは(得点が入ってからは)自らのスキルを過剰に見せたがるプレー、 つまりボールを持ちすぎて自滅するパターンが見られた。一見格好良いのだが、場所を考えてやって欲しい。 自陣深くで守備をする時に、突破するときと同じプレーをしたら危険である事くらいは解るだろう。 攻撃面でも球離れが異常に遅い、溜をつくるのと紙一重なだけに勘違いしているのではないか? FW:田中達也(7.5) 中盤に下がり過ぎる彼のプレースタイルは吉と出るか凶と出るか難しい。 繋ぎのサッカーを展開してきたレバノンに今野や鈴木のプレスが良く機能したために、彼の動きが無駄にならなかった。 それにしても凄まじい運動量だと思う、90分は持たないだろうが80分間、動き回り、守備もこなして得点も奪う。 さらには2アシストとチャンスも演出したのだから驚異的だ。 結果を残した彼を評価するのは当然の話だが、内容はバーレーン戦とさほど変わっていない印象。 パスミスが無く芝に足を取られなかったくらいの違い?まぁそれが重要と言えばそうなんだが、、。 FW:平山相太(6.5) 結果は出なくとも内容(プレーの質)が実に素晴らしかった。得点を狙えるポジションにスッと顔を出し、 入ってもおかしくないヘディングシュートを2発放った。 GKに阻まれたりと、ツキに見放されている気がしたもののゴールの臭いを強く感じさせてくれた。 ポストプレーがしっかり出来ており、前半の2得点は彼がいたからこそ生まれたと言っても過言ではない。 UAE戦に向けて温存する意味での交替だったろうが、高松が結果だけは出してしまっただけに 山本監督がどう判断するか?UAE戦のスタメンは見物だ。 FW:高松大樹(6.5)−後半00分、平山相太に替わり出場− ポストプレーの精度としては平山に遠く及ばない。右サイドに流れてボールを持ちたがる癖があるようで (しかもキープしきれない)投入直後は得点出来る様な雰囲気はまるで無かった。 ベンチから何度も「中にいろ」「前からプレスを掛けろ」と言われ、やっとポジションを修正した途端にゴール。 プレーの質は雑で、高校生の平山より原石に近い選手、しかし得点を決められる幸運を持っている。 実はFWにとって、これが最も必要な素質なのだよね、、。 MF:前田遼一(評価対象外)−後半25分、松井大輔に替わり出場− FW:坂田大輔(評価対象外)−後半34分、田中達也に替わり出場− (ページの先頭へ) |
アテネ五輪アジア最終予選アウェイ第1戦 2004/03/01 UAE・アブダビ | ||||
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日本代表 | 0 |
0(前半)0 0(後半)0 | 0 | バーレーン代表 |
得点:なし | ||||
GK:林卓人(6.5) 嫌な球筋のクロス&シュート、ポジショニングに問題があったものの何とかセービング出来た。 ミドルシュートに対しても危なっかしい守備ながら対応。安定感を欠くシーンが目立ったが、 残り5分の決定的ピンチ(PA内でFWと1対1)を上手く飛び出して防いだ。 評価が分かれる出来だが、相手に勝点3を献上しなかったのは彼の功績だろう。 DF:田中マルクス闘莉王(5.0) 流れの中で何度か突破を試みるも、中途半端なプレーで終わり、戻りきれずに逆襲を喰らった。 今野がカバーしていたとは言え、あまりにリスキーな印象を受けた。 ライン統率は問題無いレベルであったが、正確とは言い難いフィードを含めて雑なプレーが数多く見られた。 気持ちが空回りしていたか?パワープレーで前線に残っても、効果的な働きは出来なかった。 DF:菊地直哉(6.0) クレーバーな守備(特に読みの鋭さ)を見せる選手。相手のトリッキーなプレーに騙されることなく 落ち着いて対応出来た。プレスを掛けられた場面でも正確なフィードを出せるのが彼の武器、 後半の闘莉王を見ていたら彼を真ん中で使った方がいいのでは?と感じられた。 タイミングの良い攻撃参加も見せ、決して悪い出来では無かったと思う。交替は戦術的理由だろう、次の試合に期待! DF:那須大亮(5.5) 森崎の守備能力が低いために彼の見なければならないスペースが広くなってしまう。 何度か危険なクロスボールを入れられたが、運良く失点には繋がらなかった。 前後半で1度ずつ良い突破を見せ、得意のロングフィードで攻撃の起点ともなった。 ただ闘莉王の攻撃参加時のライン統率、もっと徳永や今野との連携を良くする必要があるだろう。 一瞬気が抜けたシーンがあり、怖かった。 MF:今野泰幸(5.5) 要所要所に顔を出して攻守に存在感を示した。特に速い寄せでボールを奪取し、(サイドの選手に預け) 最前線まで突破していく姿には頼もしさすら感じた。 後半になって危険な位置でのトラップミスやパスミスがあり、彼らしくないプレーもあった。 また相手のカウンター攻撃に対してプレスを掛けられず突破を許す場面も見られた。 しかし90分を総括すれば、闘莉王のカバーリングを含め特徴は出せていたと思う。 MF:鈴木啓太(5.5) 豊富な運動量で危険なシーンを未然に防いだ。カードと背中合わせのプレーは怖いのだが、 レフェリーの基準を知るためには必要だったかもしれない。 ただあまりにリンケージのパスが不正確、これは今に始まった事ではないが、 せっかくのいい攻撃リズムに水を差す結果となった。 終盤のパワープレーではセカンドボールを拾い、2次攻撃の起点となった。良いプレーと悪いプレーが混在しすぎる。 MF:徳永悠平(5.5) 序盤、立て続けにタイミングのいい突破を見せ右サイドの主導権を握った。 ただ攻め込んではいるものの、最後のパス(クロス)が酷すぎる為、チャンスを演出するとまでは行かなかった。 フィジカルが強くスピードもある彼がサイドに定着できれば、A代表も狙えると思う。 しかし今は計算出来るストッパーという域を超えていない。彼にはサイドアタッカーとして成長して欲しいのだが、、。 MF:森崎浩司(4.5) 前半、平山に合わせたクロスだけの印象。守備面での不安が的中してしまった形で何度も裏を突破された。 またセンターがガッチリと固められているにもかかわらず、あえて中に絞ってプレーしたがる癖は改善して欲しい。 シドニー世代の俊輔ほどにチャンスを演出出来るならいいが、やはりもっとウィングプレーを磨くべきだ。 根本を外した山本監督の選出ミスかな? MF:松井大輔(5.5) 前半は抜群のキープ力とスルーパスで何度かチャンスを演出した。FW田中が下がってボール受けたがる為、 彼が飛び出して(今野からのパスで)シュートを放つ場面もあった。 惜しくもGKに防がれたが、動きそのものは悪くなかった。 しかし相手が守備を固めてきてからは判断スピードの遅れからボールを奪われたり、 無理なスルーパスで逆襲のきっかけを与えてしまった。間合いが合っていない印象。 FW:田中達也(5.0) 後半は監督の指示があって改善されたのか?中盤まで下がりすぎて墓穴を掘っていた印象が強い。 ボールを受けることは出来ても、フィジカルの強い相手に軽いドリブルは通用しなかった。 フリーランでサイドのスペースに入り込むような動きが無いと、松井も平山も行き場を失ってしまう。 足元で受けるだけでなく、DFラインの裏や横のスペースでボールを受けるプレーが必要になってくるだろう。 確かに守備で貢献はしていたが、、FWだろ? FW:平山相太(5.0) 相手DFに密着マークされて身動きが取れなかった印象。とは言っても、2.3回はゴールチャンスがあった。 森崎のクロスにヘッド、後半立ち上がりのボレー、替わった石川からのグランダーパス (これはDFに囲まれてしまった)。エースとしての壁にぶち当たってしまったか、 公式戦で堅くなったか?いずれにせよ、この試合は私が今まで観た彼の試合で最悪の出来だった。 惜しい!という印象、悪くないように見えても、FWはフィニッシュ精度で評価されるもの。 MF:石川直宏(6.0)−後半13分、菊地直哉に替わり出場− フリーランでボールを受けてドリブル突破を計る。アーリークロスや抉ってからのクロスと、 ナカナカ良いプレーを披露した。前半に徳永と対した選手が疲労していた印象もあるが、 やはり彼のスピードはリズムを変える。 膠着気味だった右サイドが活性化したのは、彼の功績だろう。しかしパワープレーに入った時の彼の役割は? MF:山瀬功治(評価対象外)−後半25分、松井大輔に替わり出場− FW:高松大樹(評価対象外)−後半36分、田中達也に替わり出場− (ページの先頭へ) |
キリンチャレンジ杯2004 2004/02/21 長居スタジアム | ||||
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日本代表 | 2 |
0(前半)0 2(後半)0 | 0 | 韓国代表 |
得点:松井、森崎 | ||||
GK:林卓人(5.5) 相手攻撃陣の拙攻に救われた前半は慌てるようなシーンは見られなかった。 後半(特にリードを奪ってから)は、連携ミスからヒヤッとするプレーの連続。 CKで飛び出すタイミングを誤りピンチを作るなど著しく安定感を欠いた。 しかし一方で決定的なピンチを2度防ぎ完封勝ちの立役者ともなった。 DF:田中マルクス闘莉王(6.0) 相手との力関係を考え守備重視のプレースタイルを貫いた(と言っても結構飛び出してたけど、彼にしてはということでね)。 1発のロングフィードで裏を取られない様に、ラインをいつもより慎重に設定した。 韓国のGKやDFからのフィードを何度もヘッドで押し返し、守備面でも高さと強さが活きることを実証して見せた。 こういう我慢のプレーが出来れば五輪後のフル代表選出も見えてくる。 DF:那須大亮(6.5) 1対1の対応、3バック横のスペースカバーと、安定感のある守備を見せてくれた。 攻め込まれた後半も焦ることなく淡々とプレーし、特にカバーリング能力で輝きを放った。 彼は闘莉王の様な派手さは無いが、このチームにおいて欠くこと出来ない存在となっている。 ここ数試合、良い仕事を「継続」している点も高評価の理由だ。 DF:茂庭照幸(5.5) 3バックでのポジショニングに慣れていない印象を受けた。闘莉王とのコンビネーションにズレが生じるのは、 フル代表に参加していた弊害だろうと思われる。しかしアーリークロスに目測を誤って、かぶってしまう等、 個人レベルでのミスも目立った。1対1で負けない強さは持っているが、このチームでの存在価値を 山本監督にアピール出来たかは疑問だ。 MF:鈴木啓太(5.5) 中盤での不用意な横パスをカットされ前後半1度ずつカウンター攻撃を喰らった。 運動量豊かにフィールドを走り回るスタミナには高評価を与えたいが、果たしてUAEの暑さに耐えられるのか? また課題であるパス精度(これはフィードやクロスを含めて)が全く改善されていないのも気になる。 左サイドを走りきってチャンスを作っても、クロスボールをゴール前に挙げられなければ意味がない。 MF:今野泰幸(6.5) 的確なポジショニングと寄せの速さで、攻守ともに貢献した。彼の粘りっこい守備でボールを奪取、 そこから攻撃が始まるというパターンが多く見られた。また運動量(特に前後の)が半端ではない、 FWをサポートしていたかと思えば、次の瞬間には闘莉王のカバーで最終ラインに入っているのだ。 ワールドユースのキャプテンは、このチームにおいても確固たる地位を築きつつある。 MF:徳永悠平(6.0) 韓国の左サイドが速くて強いために、彼は守備的にならざるを得なかった。 そんな中でもフィジカルの強さを存分に発揮し、何度かゴール前に侵入することが出来た。 後半は石川の後ろでストッパーの役割を担ったが、スピードで崩されることは無かった。 ただ闘莉王とのコンビネーションはまだ改善の余地を残している。 MF:森崎浩司(5.5) 追加点となる左足シュートは見事だった。ライン際からのクロス精度で勝負する根本では無く、 中に絞ってプレー出来る彼を選択した山本監督の期待に応える形となった。 しかし試合全体での彼を語れば決して満足いくものではなかった。 特に前半は全く存在感を示すことが出来ず、守備も出来ない、攻撃も出来ない中途半端な選手という印象だった。 MF:山瀬功治(4.5) セカンドボールを前向きに拾えず、攻撃のリズムを作ることが出来なかった。 平山、田中達との息が合っていなかった為に、ポジショニングがすこぶる悪く感じた。 彼がトップ下で溜を作れなかった事が両サイドを活性化出来なかった原因だろう。 FW:田中達也(6.5) 相手DFと競り合って勝てるだけのスピードとテクニックを持っている。ラインギリギリを飛び出す巧さと ボール際でのねばり強さ、得点こそ奪えなかったが(相手GKの好セーブで枠内シュートを何本も防がれた)、 FWとしてゴールに向かう強い姿勢が感じられた。平山と縦の関係を築いたときに多くのチャンスを作った。 松井へのアシスト(右アウトサイドキック)もセンス溢れるものだった。 FW:平山相太(6.5) FKのターゲットマンとして、DFラインからのフィードの受け手として機能した。 非常に頭の良い選手という印象があり、選択肢を数多く持っている。 スペースに抜け出そうと相手DFと駆け引きしながらも、パスが短いと見るやポストプレーに切り替えるなど、 柔軟な発想に身体が上手くついてくる。後半になって消える時間帯もあったが、 ここぞという時の落ち着きとキープ力で、追加点をアシストした。 得点ゲットこそならなかったが、6.5採点は妥当なところ。 MF:石川直宏(6.0)−後半00分、茂庭照幸に替わり出場− やはり彼の突破力は攻撃のリズムを引き寄せるという意味で効果的である。 中盤で奪ったボール、多少ルーズな球出しになっても、彼のスピードで追いつくことが出来る。 課題はクロス精度だが、田中や平山に1本ずつ良質のパスを供出した。 しかし守備面を考えた時、スタメンで使うのは勇気がいるとも感じた。 最終予選の相手次第で徳永との併用、あるいはジョーカー的に使うのも手だろう。 MF:松井大輔(7.0)−後半00分、山瀬功治に替わり出場− 中盤で溜を作り司令塔としての仕事を存分に見せつけた。左サイドの森崎に攻撃参加を促し、 抜群のキープ力で攻撃にリズムをもたらした。自らの守備を起点とし、トリッキーなパスから 泥臭いシュートまで1人で先制点を奪った様な活躍。 FWのサポート&ボランチラインでの守備参加と、この試合でNEW松井を見せてくれた。 一歩山瀬にリードを許したレギュラー争いも、また彼を中心に回って行くと思われる。 FW:坂田大輔(評価対象外)−後半39分、田中達也に替わり出場− (ページの先頭へ) |
国際親善試合 2004/02/11 静岡スタジアム | ||||
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日本代表 | 1 |
1(前半)0 0(後半)1 | 1 | ロシアA代表 |
得点:高松 | ||||
GK:黒河貴矢(7.5) 今日の彼は運が良かったし、反応も素晴らしかった。セットプレー時の守備(コーチングなど)に 課題を残したが、GKにとって一番必要かもしれない「試合への入り込み」がよく出来ていたと思う。 DFラインとの間が微妙に開いてしまい何度もピンチを招いたが、自らの飛び出しで救った。 所謂、今日の彼は当たっていた、、、。 DF:田中マルクス闘莉王(6.5) まさに「諸刃の剣」。不安定で深みのないライン設定が非常に危険であった反面、彼の飛び出し (攻撃参加)で何度もチャンスを生み出した。カバーリングに長けている、フィードが正確、、 と書くとまさに真ん中の選手という印象を与えそうだが、強い相手にイチカパチカを挑む以外に 彼の最終ラインは怖すぎる。単に怖い宮本のライン統率よりはいいのかも(攻撃力がない)しれない、 PA前でファウルを与えたのはボランチがバイタルエリアを空けすぎた為だろう。 先制点の起点となった攻撃力、私なら守備で計算の出来る今野とボランチで組ませるが、、。 DF:徳永悠平(6.0) 彼のフィジカル(の強さ)がロシア人の強靱な身体を相手にしても通じたのは成果といえよう。 一対一での守備、攻撃から守備に戻る時のスピードと、どれを取っても今までの選手よりは優れている。 闘莉王とのラインの考え方に若干違いが見られるが、これから合わせていけば修正可能な範囲に思える。 課題はやはりフィードに代表されるパス精度かな? DF:那須大亮(6.0) 長いフィードを入れられたり、プレスの掛かっていないバイタルエリアから浮き球を入れられたりで、 彼はかなり苦労していたように思う。スピードで振り切られた場面、オフサイドくずれ(オフサイドだったと思うが) で失点した場面と、、マイナス面が目立ったが、闘莉王のカバーを献身的に行ったり、 素晴らしいポジショニングでピンチを未然に防いだりと、、地味ながら良く頑張っていたなぁという印象だ。 彼がいなかったら、と思うとゾッとする。 MF:鈴木啓太(5.0) まず攻守の切り替えが遅い、プレスを掛けてボールを奪ってもパスミスを犯しカウンターを喰らう。 一対一での守備力も不安定、セーフティファーストの基本も出来ていなかった。 余裕のある場面では巧いボール捌きを見せるのだが、攻め込まれ続けるとズルズルと下がるだけになってしまう。 またDFとFWをリンクするパスで数回ケアレスミスがあり、、リズムを狂わせた。 運動量はあるのだが、それも効果的とは言えなかった。 MF:森崎和幸(4.5) 中距離のパス精度は特筆すべきものがある。しかしポジショニングが悪いためサイドの選手を使い切れなかった。 そして最大の問題はバイタルエリアをスカスカに空けてしまった事、彼が埋めるべき場所に入り込まれ何度も ミドルシュートを打たれた。そしてあわや!というピンチを何度も作られた。 鈴木とのコンビネーションも合っているようには感じられなかった。山本監督はどう評価した? MF:田中隼磨(5.5) サイドハーフでボランチの仕事をしているような前半だった。石川と比べ守備を捨てきれない彼は、 逆にどっちつかずの中途半端なプレーをする羽目になった。中の選手との関係もあるだろうが、 彼が積極的に中に絞ってボールに絡み出してから本来のキレを取り戻した。 後半になると何度か鋭い突破を見せ、いい精度のクロスボールを挙げた。 もう少しFWとのコンビを合わせていけば結果が出てくるだろうが、そんな時間が彼にあるのだろうか? MF:根本裕一(4.5) SBが本職の彼は森崎と比べても守備に重点を置く選手。いつもなら逆サイドの石川とバランスを取り、 得意のアーリークロスで一気に状況を変えてしまうのだが、、今日の彼は本来のキレを持っていなかった。 ボランチやトップ下の選手が時間を作ってくれないような試合(つまり今日のような)では、 消極的(リスクの少ない)なプレーに終始せざるを得ない。平山と組ませてあげたかったが、、。 MF:松井大輔(5.5) 彼がボールキープに優れているのは良く解ったが、相手にプレスを掛けられた状況下で出したスルーパス は全てがずれていた。1.2回、サイドの選手を上げる効果的な溜を作ったが、 美しい「マルセイユ・ルーレット」がサーカスの様に感じられたのは、彼が本気でゴールを目指していなかったからだろう。 彼を見ていると98年当時の中村俊輔を思い出す、「巧いが怖くない」選手という事だ。 闘莉王のプレースタイルと真逆、、。 FW:坂田大輔(5.0) ボランチまで下がって守備に参加する運動量は素晴らしいが、得点を奪う手段としての守備だったか? つまり効果的な動きだったか?と問われたら答えは「NO」だろう。相手DFに対してスペースを作りたかったのか、 スペースに飛び込みたかったのか?よく解らない。高松とのコンビもしっくりいっていないようで、 ラッキーな得点アシストもアピールポイントとなったとは思えない。 FW:高松大樹(6.0) ポストに入る場面が何度か見られたが、もう少し頑張ってくれたら中盤も楽になるのに、、 と感じるようなプレーぶりだった。フィジカル的に問題があったという話だが、頑強なロシアDFの 前にほとんど仕事をさせてもらえなかった。 とは言え、先制点を奪った運の良さはFWに必要なこと。 幸運な星の下に生まれているのか?は解らないが、唯一の得点を奪ったのだから合格点を付けざるを得ない。 でも気になるポジショニングの悪さ、、。 MF:森崎浩司(5.5)−後半00分、根本に替り出場− レフティである事を活かしたプレーはあまり見られなかったが、彼は根本と違って中でも勝負出来る。 ボランチやトップ下がタメを作ってくれない試合では、彼のようなタイプの選手が活きる。 縦に突破してクロス、、という典型的なウィングプレーを望めば不満の残る彼のプレーぶりも、 中村俊輔を左で使ったトルシエの弟子である山本監督なら合格点を付けるだろう。 セットプレーでのキッカーとしてはナカナカの精度だった。 MF:青木剛(5.5)−後半19分、森崎和に替り出場− 本来のボランチポジションに入りミドルシュートをいきなり狙った。私は彼を最終ラインで使うことに 反対であった。よって今回の起用については賛成の立場を取りたい。 彼の特徴である正確なミドルフィードも(オフサイドにはなったが)得点の可能性を感じさせてくれるレベルだった。 ただいつもながら感じるのは(所属の鹿島でも)軽い守備。彼はちょうど替わった森崎和と同じ課題を持っている。 FW:田中達也(坂田)、FW:平山相太(高松)は評価対象外 (ページの先頭へ) |
キリンチャレンジ杯 2004/02/08 埼玉スタジアム2002 | ||||
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日本代表 | 1 |
1(前半)0 0(後半)1 | 1 | イラン代表 |
得点:平山 | ||||
GK:林卓人(6.0) 最終ラインが異常に浅かった為に裏を取られるシーンが何度と無くあったが、 勇気ある見事な飛び出しでピンチを防いだ。相手のミドルシュートに対しても落ち着いて対処できたが、 唯一FKで騙されてしまったシーンが残念。もっと厳しい試合を重ねていく必要がある。 DF:田中マルクス闘莉王(4.5) 攻撃の起点となるフィードの見事さと裏腹に、危険なDFライン設定(浅く深度が無い)が相手攻撃陣 に多くのチャンスを与えるキッカケとなった。今野や那須(後半は菊地)にカバーされて何とか 防ぎきったが、最終予選でこのようなラインコントロールをされては洒落にならない。 アウェイならオフサイドとならないかも知れないシーンがいくつもあった。彼を真ん中で使うべきではないだろう。 DF:那須大亮(6.0) スイーパーとしての読みに優れた彼、闘莉王のスペースをカバーした守備面での存在が光った。 1対1での対応も無難にこなし、横浜でボランチをやっている弊害は無いと感じた。 ただスピードは余り無いので、裏を取られると戻りきれなくなってしまう、 彼には真ん中で余るポジションの方が合っている様に私には思えた。 しかし得意のはずのフィードでミスが目立った。 DF:徳永悠平(6.0) フィジカルの強さからストッパーとしてのスタメンとなったのだろう。 しかしラインに入った時のオフサイドトラップでポカが多い彼は後半のWBポジションの方がはまる印象。 スピードもそこそこあって突破も出来る、そして何より対峙する相手に良いプレーをさせない潰し屋的な仕事が出来る。 私の好きなタイプのサイドアタッカーではないが、強国相手に守備を固めたい時には有効なオプションだ。 MF:今野泰幸(6.5) ボール際でのプレッシングが速くて強い。これは攻守に渡って言えることであり、 彼の泥臭いプレーが先制点の起点となった。前後半ともに落ちない運動量とシンプルなボール捌き、 そして時には最終ラインをもカバーするポジショニングの素晴らしさ。 彼が以前語っていた稲本+明神のようなボランチ、十分にプレーでアピールする事が出来ただろう。 オーバーエージで明神はいらないのでは? MF:鈴木啓太(5.5) リベロポジションの闘莉王をカバーしようと必死になっていた印象。キャプテンとして精神的な支柱と なっていたかは解らなかったが、少なくともプレーだけで判断すれば(今野と比べて)寄せが遅くて甘いと感じさせられた。 ボールを左右に散らす役割は果たせたが、右サイドを攻め込まれたシーンでカバーに入るのが遅れてしまった。 阿部勇樹が戻った場合、彼は使われるだろうか? MF:田中隼磨(4.5) 対峙する相手がフル代表レベルの攻撃力を持っていた事から守備に追いやられてしまった。 彼の特徴はタイミングの良い突破、石川ほどに守備は弱くないモノのストッパーのような訳にはいかない。 4バックのSBで最も機能するタイプであることから、今日の相手は彼にとって気の毒だった。 ボランチのサポートもなかった、、。 MF:森崎浩司(5.0) いつもなら根本が入るポジションだが、レフティと言うことでのテストケースだったのだろう。 ボランチの今野が巧く彼を高い位置に押し上げるポジションを取っていたにもかかわらず、 あまり機能したとは言えない。いいキックを持っているのだからFW平山にピンポイントで当てる アーリークロスなどがあっても良かったのでは? MF:山瀬功治(5.0) 良かったのは試合開始後10分間だけだった。田中に通したスルーパスは流石と思わされたが、 試合が経過するとともにマークがきつくなって行き場を失った。 もっと巧く平山を利用して、セカンドボール対応に自分が走るといった形を取るべきではなかったか? 持ちすぎて相手にボールを奪われる松井と比較してどうか? FWに近い前田と比較してどうか?人によって評価が変わる選手かと思う。 FW:田中達也(5.5) 自分が自分が!という意識はある程度必要と思われるが、彼の場合は行くべき所とそうでない所の 区別がきちんと出来ている。彼にはチャンスメーカーとしての能力も備わっており、 コンビを組むFWを潰してしまうような動きは決してしない。 浦和でエメルソンと一緒にプレーしているから自然に備わったのだろうし、元々はMFであったことも影響しているのだろう。 しかしFWなら後半のどフリーシュートを外してはならない。 FW:平山相太(7.0) 彼の特徴であるヘッドを使った攻撃が行われた時に日本全体は良い方向に進んでいる印象を受けた。 足元も非常に柔らかく懐の深いボールキープは取られそうで取られないという天性のモノだ。 どこにいなければならないかというFWとしてのポジショニング、相手DFよりも一瞬早くボールに到達する瞬間的 なスピードは流石だ。そして何より初戦で得点を奪ってしまうスター性、 「釜本の再来」と言われても潰れそうにない(ちやほやされて結果を出せず消えた選手が多いが)本物の凄さを感じる。 欲を言えばロスタイムのシュートを決めて欲しかったが、一度に多くを望むべきではないだろう。 DF:菊地直哉(5.5)−後半00分、田中隼磨に替り出場− ラインコントロール能力が備わっている彼が最終ラインに入った事で闘莉王のリスキーな最終ラインをカバーした。 臨機応変にポジションを修正し、最も危険なところに顔を出すあたりは流石だ。 しかしながら気の抜けたパスミスなどもあって、集中力を持続させる試合での経験値が必要と思われる。 まず磐田でレギュラーを奪え! MF:根本裕一(4.5)−後半21分、森崎浩司に替り出場− 不用意なバックパスで失点の危機を作るなど、交替出場の経験が無い彼は試合に入り込む事に苦労したようだ。 そしてイランペースで試合が進んでいた時に投入された事も彼にとっては不幸だった。 時間とともに本来の動きを取り戻し、平山にピンポイントのクロスを出したが、本来の出来からはほど遠かった。 FW:坂田大輔(5.0)−後半23分、田中達也に替り出場− 球際での粘り、強引に突破する姿勢と、彼の特徴は出せていた。しかし豊富な運動量が仇となりボールを もらいに低い位置まで下がりすぎてしまった印象。シュートレンジに入ったのは1度だけだったか? 平山の落としを狙ってという動きに徹するべきではなかったか? MF:前田遼一(評価対象外)−後半28分、山瀬功治に替り出場− (ページの先頭へ) |
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