★★五輪代表2003年シーズン★★ (タイトル画像クリックでトップページへジャンプします)
【U-22日本代表】
-2004年アテネ五輪を目指した世代-
■韓国代表戦(9/17)
■韓国代表戦(7/23)
■ニュージーランド戦(5/21)
■ミャンマー代表戦(5/3)
■ミャンマー代表戦(5/1)
■コスタリカ代表戦(4/1)
【サッカーショップ加茂】日本代表 ユニフォーム ★★スポンサー・サイトにも訪れて下さい★★

■U-22代表2003 For Athens■
国際親善試合(五輪強化試合)  2003/09/17 ソウルW杯スタジアム
日本代表 0(前半)2
1(後半)0
韓国代表
得点:高松

GK:黒河貴矢(5.0)
流れの中では韓国の拙攻もあって救われたが、セットプレーで2点失った。 マーキングの指示は彼が出している訳では無いように思えたが、ポッカリ集中力が切れた瞬間に 「声」で味方を締めるのもキーパーの役割だろう。1点目は無理だろうが、2点目は反応できた 可能性も高い。んーーアテネに行けたらオーバーエイジだな。

DF:那須大亮(6.0)
流れの中ではラインコントロールに冷や冷やされられるシーンが目立った。 横浜ではボランチとしてプレーしているだけあって、1対1の守備で負けることはないが、 どうしても前で止めたがる癖がある。受け渡しで18番のマークについたが、 フィジカルでは強いと思われた彼でも見劣りするシーンがあった。 しかしホームでの韓国戦と比べて攻め込まれながらも安定していたように思える DFラインは彼の功績だろう。流れの中で失点していないのだから!

DF:茂庭照幸(6.0)
前半8分から4バックに変更され、慣れ親しんだCBポジションについた。 ロングフィードでシンプルに攻め込んでくる相手に対しては、ほぼ完璧に抑えることが出来た。 カバーリング能力とフィードが課題であったが、那須のカバーを含めて安定した守備を見せた。 ただ1度だけスピードで反転されシュートを許した。失点とは成らなかったが、これから注意したい。 CKで相手陣内に上がったシーン、根本のキックは完璧だっただけに、彼は攻撃的にも高さと 強さを身につける必要がある。

DF:徳永悠平(5.5)
本来はCBの選手なだけに相手のサイドからの突破も十分に対応出来た。 途中からSBに回った訳だが、基本的にはCBと同じような動きをしていたし、それしか 出来ない様だった。前半1度だけ攻撃参加したが、自ら仕掛ける意識は全く無いようで、 すぐにボールを下げてしまった。ターゲットが無いのは解るが、クロスを上げるだけがサイドバック の仕事ではない。後ろの陣形が十分に取れていた訳だから自分で仕掛けて観るのも必要 だったのでは?しかし良く守った印象が強い。

MF:根本裕一(5.5)
前半早々にSBへ下がる変更を余儀なくされたが、クラブと同じポジションなだけに難なく 対応することが出来た。守備では問題なく相手のマークにつくが、今度は得意のクロスボール を上げられない。どっちにしろターゲットがいないのだからそういう攻撃プランは作られていなかった のだろうが、正直彼には気の毒なメンバー構成とフォーメーションだった。 しかし後半になって高めの位置をキープし高松を狙ったクロスで存在感を示した。 終了間際のクロスは可能性を感じることが出来た。欧州のスカウト陣には若干のアピールとなっただろう。

MF:阿部勇樹(3.5)
プレッシングをかけるつもりがかけられて、中盤を自由に作られてしまった。 山瀬と松井といったダブル司令塔にボールを供給しつつ守備のバランスをも取る役割だったが、 最終ラインのカバーやら、右サイドのカバーやらで、攻撃のアプローチはほとんど観られなかった。 しかし今日の課題は何と言ってもセットプレー時のマーキングであろう。身体能力どうのでは無く、 巧いポジショニングでマークを外された。同じ相手に2回では言い訳のしようもあるまい。

MF:森崎和幸(4.0)
キャプテンマークを巻く彼が韓国選手のプレッシャーに焦りパスミスを連発しているようでは 日本ペースにはならない。厳しいことを言うようだが、彼レベルのポジショニング、 フィジカルコンタクトでは味方の足を引っ張るだけだろう。 コーチング能力は優れているが、身体がついて行かない。彼のポジションからきっちりと ボールを出せないと試合のプランが作れないのだ。何故か最終ラインに入っての(PA内での)ファウル、 あれはシミュレーションではないだろう、レフェリーに助けられた。 それにしてももう少しシューターの前でプレスかけないと!!

MF:石川直宏(5.5)
ドリブル突破は縦方向を切られていた為、中に絞ってくるより方法が無かった。 それが幸いしてシュートシーンか?と思われたが、シュートを打つのが遅い。判断が悪いためにチャンス をものに出来ないわけだ。彼に限って言えば、「俺が俺が病」にかかっている様にも見えた。 まるで国内でやったフル代表韓国戦の三都主のような印象。しかし高松に合わせたクロスだけは ピンポイント、高松のおかげで0.5ポイント上乗せになった。

MF:山瀬功治(4.5)
今回の1トップ2シャドーのシステムは彼を活かすためのフォーメーションと考えられた。 司令塔でありながら、スルーパスよりトップを追い越してシュートを放つシャドーの動きを得意とする。 おそらく山本監督はその辺に期待したのだろう。しかしコンビを組んだ松井や大久保とは長い時間合 わせたことが無いようで、全く機能していなかった。 1トップ2シャドーの場合のトップにターゲットマンを配置しなければ、ほとんど起点を作れなくなる。 この世代が経験したワールドユースで分かり切っていた事を繰り返してしまった。 出来れば田中達とのコンビでどうなるか?を観たかったが。

MF:松井大輔(4.5)
下がってくる大久保、役割がはっきりしない山瀬との関係。松井自身も悩みながら、もがきながら プレーしていたように見えた。ボランチからの球出しもなく、相手のプレスも厳しくボールに触れない。 致し方なく守備に戻ってボールを受けるも、今度はパスミスでボールを繋げない。 身も心も圧倒された試合だったのではないか?トリッキーなプレーも観られたが、欧州リーグの スカウトに言わせればサーカス?という評価になるかもしれない。 華麗な足技は得点へのアプローチでなければ、何の意味もないのだから。

FW:大久保嘉人(4.5)
ターゲットになる選手ではないだけに、オフザボールの動きが重要になってくる。 彼が起点となり2シャドー(石川を含めて3シャドーになっていた)がラインを突き抜けるという 戦略自体が間違っていると感じた。彼はライン裏を狙い続けるタイプのFWであり、トップ下の 選手がボールをキープし精度の高いスルーパスを出せない限り、全く相手に脅威を与えることは無い。 後半は高松とコンビを組んだが、合わせたことが無いのだろう。 セカンドボールの落ちるコースなど全く解らないようだった。 シュート0は情けないが、彼だけの責任では無いだろう。

FW:高松大樹(6.5)−山瀬に替わり後半スタートから投入−
投入直後から求められたターゲットマンとしての仕事を無難にこなしていた。 しかし大久保とのコンビネーションも、松井とも全くあっていなかった。 韓国DFに勝てるシーンは30%以下だったかと思うが、その30%が後半30分過ぎのヘディングシュート であった。ポジショニングといい高さといい文句なしのゴールだった。 これからは石川と根本というアウトサイダーから直接得点を奪うようなクロスに合わせる練習もして欲しい。 この試合唯一の光明!

MF:森崎浩司(5.5)−阿部に替わり後半10分から投入−
面白いシュートを見せるが、司令塔的にゲームをコントロールするタイプのMFでは無い。 これは彼の責任ではないが、高松を中心とした3トップにボールを供給しようにも難しかった。 山瀬と同じようなタイプの選手だが、突破するよりは打てると思ったらシュートを第一選択とする選手。 意識は素晴らしいと感じたが、出来れば枠内に入れて欲しいものだ。 それと根本を押しのけてFKを打つ程の精度は無いと感じたが如何だろうか?

FW:田中達也(5.0)−大久保に替わり後半20分から投入−
左サイドに流れてドリブル突破を試みるも、上手く身体を使われてラインに出されてしまった。 中に絞ってもフィジカルで勝てない彼はすぐに潰された。しかしチャンスメーカーとしてパス出しが 出来るのは原との違い、高松への惜しいクロスがあった。

FW:原竜太(−)−松井に替わり後半26分から投入−


(ページの先頭へ)

キリンチャレンジ杯(五輪強化試合) 2003/07/23 東京・国立競技場
日本代表 1(前半)1
0(後半)0
韓国代表
得点:オウンゴール

GK:川島永嗣(5.5)
攻め込まれた割に枠内シュートが少なく、彼の守備機会も多くなかった。 悪天候で視界も悪かったが、失点シーンでは経験値の低さを露呈してしまった。 J2ではあり得ない質の弾道に面を喰らったのだろうか?良いシュートではあったが、 触れない程のものでは無かった。

DF:青木剛(5.0)
何度も指摘していることだが、プレーの質が最終ラインの選手らしく無い。 ボランチでは許されるレベルのパスミスが、このポジションでは命取りとなる事を理解していない。 カバーリングする役割ながら自ら飛び出して阿部のカバーを受けるという矛盾に陥っている。 彼のCBに拘る理由が私には見つけられない。

DF:池田昇平(6.0)
石川の上がった裏を韓国に狙われたが、無難な守備を見せた。ただ常にプレッシャーを かけられた中でのプレーが続き、フィード面などに余裕が観られなかった。 長くスクウェアのパスを供給する意識も必要だろう。途中交替はプランの中にあったモノで、 彼の出来が悪かった訳では無いと思うのだが?

DF:三田光(6.0)
中央に寄り過ぎてマークを外してしまう傾向が見られる。しかし韓国の攻撃が逆サイド中心だった事 を考慮すれば致し方ないのかもしれない。それよりは根本の裏スペースへの対応が遅れて相手の 16番や10番をフリーにした責任が大きい。DFを根本一人に任せてセンタリング対応に入ってしまう 点は改善すべきだ。それでも彼の能力範疇で良くやった印象。

MF:鈴木啓太(5.5)
右サイドのカバーを含めて堅実な守備を見せた。しかしボランチというポジションは相手を潰す 役割だけではないはず。フィードやクロスといったパス精度の低さは何ら改善されていない。 Jリーグの試合でも同じ印象を持ってしまうあたりは、本人が自覚していない証拠だろう。

MF:阿部勇樹(5.0)
長いパスを直接放り込まれた事で、ポジションをDFラインまで下げられた。 これがバイタルエリアにスペースを作る原因となり、セカンドボールを韓国に拾われる結果となった。 またボールの配球も正面か右サイドに偏り、相手にパスコースを読まれた。 もっと視野の広いワイドな展開力を身につける必要がある。

MF:石川直宏(5.0)
雨のピッチコンディションでは彼のドリブル突破も威力が半減する。それに加えて中にしか勝負 しない彼の癖を覚えられた後半は全く機能しなくなった。クロス精度の低い彼は、もっと相手DF の守りにくいマイナスのボール挙げる為に縦に突破すべきと考える。 ゴールに繋がったキックも偶然のタマモノだろう(苦笑)。

MF:根本裕一(5.5)
前後半ともに中央の選手は彼を観てくれなかったが、後半に入るとDFラインからボールを引き出した。 クロス精度は非常に高いものを持っており、FWとのコンビがあえば得点という場面を 何度も見せた。しかし日本のFWではアーリークロスがいくら正確でも相手に競り負けてしまう、 ラインを深くえぐる突破も必要だろう。

MF:松井大輔(5.5)
ファンタジスタと呼ばれることを意識しすぎているのではないか?わざと難しいボールの持ち方をして、 こねくり回している印象が強い。確かに足元のスキルは高いが視野が異常に狭く、 フィールドの右半分しか見えていない様だ。もっとワイドに人を使うプレーを覚えないと怪我開けで 戻ってくる山瀬(浦和)にポジションを奪われるだろう。

FW:前田遼一(5.0)
彼をトップで使う場合は、そのキープ力を信頼して早めにボールを預ける必要がある。 ボールを持たずに勝負するタイプの選手ではないだけにボールを多く触れる中盤で使った方がいいだろう。 それにしても彼はこのチームの戦術にマッチしていない印象だ。

FW:大久保嘉人(5.5)
動きそのものは悪くなかったが、どこか消化不良の印象を受けた。彼の動きだしに合わせて良質の パスが出てこない為に何度もオフサイドにかかってしまった。フル代表の中盤との差を彼自身が 感じ取った試合かもしれないが、チーム特性にあったプレーをする事も彼に与えられた試練なのかも知れない。

FW:中山悟志(5.0)−前田に替わり−
高くてフィジカルの強いDFには勝てない様だ。中盤まで下がってボールを受けることは出来ても、 相手にとって危険な位置で踏ん張る事は出来ない。中盤はボールを奪われたく無いという意識が働き 彼にパスを出すことを躊躇った印象。

FW:田中達也(5.5)−大久保に替わり−
主に左サイドに流れて上手い位置取りをした。ただ中山との距離が開きすぎて孤立したり、 中で重なったりとFW同士のコンビネーション不良が目に付いた。根本のクロスをヘディングで狙った 場面は良かっただけに、今後はコンビの確立が望まれる。

−DF:茂庭照幸、MF:駒野友一、MF:森崎和幸は評価対象外−


(ページの先頭へ)

キリンチャレンジ杯(五輪強化試合) 2003/05/21 神戸ウィングスタジアム
日本代表 2(前半)0
2(後半)0
ニュージーランド代表
得点:中山、大久保、森崎浩、山瀬

GK:川島永嗣(評価対象外)
枠内にシュート皆無、評点すべき試合では無い。

DF:青木剛(5.0)
最後の砦にいる事を自覚すべき、ガッツリ行くべき所で躊躇すると失点の可能性を作る。 ボランチに入ってからも事態を考えない短いパスばかり、、試合を読む力がない。

DF:池田昇平(6.0)
寄せるタイミングが良く相手がアクションを起こす前に対応することが出来た。 時折来るフィードにも完全に競り勝ち相手にボールを与えなかった。

DF:三田光(5.0)
フィードの正確性は随一だが守備機会が無かったためDFとして評価しにくい。 後半SBに入ったがほとんど効果的な攻め上がりを見せられずに終わった。 所属クラブで経験しているはずが、何故クロス精度の方が悪いのか?

MF:阿部勇樹(7.0)
サイドチェンジのボール、ミドルフィードが正確で右サイドからの攻撃を促した。 FKの精度もピカイチで大久保のヘディングシュートは8割方彼の得点と言って良いだろう。

MF:鈴木啓太(5.5)
サイドに流れ自ら突破したのは序盤だけ、味方が得点を奪ってからは完全に守備の人となった。 ポジションは高い位置をキープしたが、攻撃陣とのリンケージは取れなかった。

MF:石川直宏(5.5)
阿部からのフィードを受けライン際まで突破できたが、中を見ていないだろ!と怒りたくなるような クロス精度の低さ。ドリブル力を過信しているのか、A代表アピールだったのか、持ちすぎだ!

MF:根本裕一(6.0)
石川ほど攻撃的ではなかったがクロス精度が高い分、効果的に見えた。アーリークロスを 否定的に捉える人もいるだろうが、彼ほどにピンポイントで入るならアリなのかもしれない。 後半4バックを試すなら彼をSBに入れるべきだった。

MF:松井大輔(5.5)
司令塔と言うよりもシャドーストライカー、いや3トップのような動きが多かった。 DFラインからのフィードに直接ゴールを狙うなど積極性は感じられたが、周囲を使えない。 所属クラブでの矛盾をそのまま代表に持ち込んでいる印象。

FW:中山悟志(6.5)
「高さ」を活かしたプレーが出来た。序盤こそ消えていたが、根本とのホットラインで 得点を奪ってから自身を取り戻した様だ。リスタートでの大久保のゴールも彼の囮りとなる動きがあってこそだ。 システムを変えた後半活きなかったのは中盤とサイドの問題。

FW:大久保嘉人(6.5)
ゴール前での動き直しが良くDFのマークを外す事が出来た。FKからのヘディングシュートも、 この成果と思われる。自分で勝負すべき場面と味方を使う場面の選択も間違っていなかった。

FW:田中達也(5.0)−大久保に替わり−
アピールしたい気持ちが強すぎたか周囲が見えていない印象を受けた。 サイドに流れ山瀬に送ったクロスだけが唯一の仕事、FWとは言え何でもかんでも自分でシュートというのでは、、、、。

DF:徳永悠平(4.5)−根本に替わり−
守備に関しては問題ないのだが(相手のレベルを考えれば当然)攻撃参加出来ないのは如何なものか? WBでもほとんど上がれない選手をSBで使った時の典型を見せられた感じ。

MF:森崎和幸(5.0)−阿部に替わり−
相手に疲労が見えた中でもペースが上がらない。相手に合わせてしまった形は彼のプレーに顕著に出た。 リズムを変えられる選手に成長して欲しいところだ。

MF:森崎浩司(5.5)−松井に替わり−
ゴールへの意識が高く得意のミドルシュートを決めた。3−5−2ではポジションの無い彼も 後半のシステムなら使える可能性はある。しかしFWを活かすようなパスを出せないのでは、、、。

MF:山瀬功治(5.5)−石川に替わり−
スペースに入り込み得点を奪ったボールテクは認める。しかしポジション的には、 もっとボールをキープし「タメ」を作ってサイドの選手を上がらせる等のプレーが欲しかった。

FW:矢野(中山)、DF:北本(鈴木)、GK:石丸(川島)は評価対象外


(ページの先頭へ)

アテネ五輪アジア2次予選アウェイ扱い 2003/05/03 東京・味の素スタジアム
日本代表 1(前半)0
4(後半)0
ミャンマー代表
得点:茂庭、田中、阿部(PK)、松井、石川

GK:岩丸史也(6.0)
フィードがサイドラインから外れてしまう、もっと正確性が必要だ。 1度だけの守備機会ではまずまずのプレーぶり、ただシュート1本ではGKを評価する材料にはならない。

DF:青木剛(5.5)
持ち味の展開力を見せてくれた。質の高いフィードを前線に供給し攻撃の起点となった事は評価できる。 ただ守備の不安は払拭出来ていない、対人処理能力の低さはスイーパーには向かない証拠。 また、カードをもらう必要があった場面か?冷静に判断して欲しいものだ。

DF:茂庭照幸(6.0)
根本からのFKにヘッドで合わせた得点はやっと決まったかという感じ。 DFの選手がリスタートでゴールを決めたシーンは、恐らくこのチーム初だったろう。 攻撃のバリエーションという意味では収穫があった。ストッパーとしては合格だがもう少しフィード力を!

DF:角田誠(6.0)
田中へのPKを誘ったロングフィードなど、ほとんどのキックを成功させた。 しかし攻撃参加で簡単にボールを奪われる場面が目に付いた、もう少し足元のスキルが欲しいところだ。

MF:阿部勇樹(5.5)
前線へのパスは正確なのだが、DFラインへのバックパスや近い選手への横パスが多く パスカットの危険を作った。第1戦でみられなかったミドルシュートを放つも彼らしくない 可能性の低い弾道となった。もうひとつゲームに入りきれていない印象を受けた。

MF:鈴木啓太(7.0)
トップ下のバイタルエリアを上手く活用していたし、リスキーな場面では最終ラインのカバーまで行った。 豊富な運動量を武器に中盤でのコンダクター役を完璧にこなした。 欲を言えばフィードの正確性をもっと高めて欲しいが、パサータイプのボランチでは無いだけに致し方ないか。

MF:徳永悠平(5.0)
CB出身だけに守備でのプレスは良いものを見せる。しかしサイドを疾走する姿は無く、 クロスというよりはフィードのようなキックがほとんどだった。 また下がりすぎでサイドに流れてくる味方選手へのフォローが出来なかった。 右サイドで孤立する選手が出たのは彼の問題だろう。まだまだコンビネーションが構築できていない。

MF:根本裕一(6.0)
第1戦に比べてCK精度が高くなった。茂庭のヘッドにピンポイントで合わせたキックは見事だった。 何度かライン際まで突破したり切り替えしてシュートを放ったが、いずれも結果に繋がらず。 終了間際にやっとクロスが石川に通った。動き自体はかなり良かったがフィニッシュの力、 具体的に言えば右足のキックも鍛えて欲しい。

MF:松井大輔(6.5)
ドリブル突破やトリッキーなシュートなど持ち味を存分に出してくれた。 得点を奪ったシーンに代表されるようにFWを飛び越してスペースに走り込む動きがあり、効果的だった。 しかし相手がラフプレーに走った時にボールを持ちすぎた、 怪我のリスクを下げる為にもダイレクトパスに徹する時間が必要だった。

FW:大久保嘉人(5.0)
決定機でゴールを決められない悪い癖が出てしまった。前を向いてドリブル突破をはかっている時 はフィジカルの強さを見せつけるものの、後ろ向きでポストに入るとすぐに倒される。 少なくとも2回に1度はマイボールにして繋げて欲しいところだ。 今日の彼は身体にキレがなく、チームのブレーキとなっていた。

FW:中山悟志(5.5)
彼に求められる最低限のプレー(ポストに入ること)は出来ていたが、 スペースに入り込んでボールを呼び込む動きに精彩を欠いた。ゴールハンターとしていつも 狙っている雰囲気を出すのは悪いことではないが、得点に結びつけるためには死んでる時間も必要なのだ。

MF:石川直宏(6.0)−徳永に替わり−
カウンター気味に走る彼の突破は、このチームにとって貴重な攻撃パターンである。 しかしボールが足につかず、簡単に奪われるなどキレはいまいひとつだった。 またゴール前でクロスに対応するプレーもみられ、単なるアウトサイダーにとどまらない部分も披露した。

FW:田中達也(6.5)−大久保に替わり−
フィニッシュの正確性、監督が掲げる基本的なプレーを具現化した。FWとして最大の仕事は得点を奪うこと、 自ら切り込んで角度の無いところから決めた2点目。PKを奪った場面でのフィードに対する身体の入れ方、 ともに見事だった。そして彼が入ることでチームの流れが変わった事も見逃せない。

−FW:前田遼一(松井)は評価対象外−


(ページの先頭へ)

アテネ五輪アジア2次予選ホーム扱い 2003/05/01 東京・国立競技場
日本代表 0(前半)0
3(後半)0
ミャンマー代表
得点:松井、大久保、中山

GK:林卓人(6.0)
守備面では評価のしようがない。1度危なっかしいプレーが見られたが失点の危険性は無かった、 ただ安定感に欠けるという意味ではマイナス評価。ゴールキックの精度はそれほどでもないが、 スローイング精度の高さは評価できる。Jでの経験が必要なのだが、、。

DF:青木剛(5.5)
前に出てのDFが必ずしも悪いわけではない。きっちりと後ろにカバーする選手がいたのだから 問題は無いが、今日の相手レベルの選手に抜かれてしまうのはどうか?と思う。

DF:三田光(6.5)
格下相手の場合、DFにかかるプレッシャーはほとんど無い。よって加点評価を与える場合、 今日の彼のようにフィードが正確だったという攻撃面での付加価値を見ることになる。 誰とは言わないが、フル代表のCBにも見習って欲しいくらいの良質なロングフィードだった。

DF:角田誠(6.0)
単純にフィードを出すのではなく、ドリブルしながら相手を引きつけてという頭を使った プレーが出来ていた。DFラインで唯一慣れた(所属チームと同じ)ポジションについている彼は、 年少ながら最も落ち着いたプレーを見せた。

MF:森崎和幸(5.5)
ボランチと言っても彼はトップ下の松井やアウトサイドの選手をフォローする動きをすべきだった。 相手との関係で(自分の考えで)ポジションを修正する位のリーダーシップが欲しい。 後半は高い位置でプレーするようになったが、恐らく監督の指示だろう。

MF:阿部勇樹(5.5)
真ん中を分厚く守ってくる相手(DFラインが決して下がっていない)には、サイドチェンジ の長いパスが有効になる。能力的には彼が一番適しているはずだが、意識が低かったのだろう。 前線に飛び出してのミドルシュートも無く、彼らしさが見られなかった。

MF:石川直宏(5.5)
ライン際まで突破してマイナスのボールを入れるというシーンがほとんど見られなかった。 タテに突破するよりも中に入りたがる選手、そしてクロスはプラスのボールになってしまう為、 相手DFに簡単に弾き出される。派手なシュートよりも正確なクロスボールだよ!

MF:根本裕一(6.5)
後半特に突破から良質のクロスを入れ続けた。中の選手に決定力があればかなりのアシストを 記録したと思われる。中山との相性が良く、ロスタイムの3点目を演出したプレーは見事だった。 2本のシュートも枠内を捉え、良い仕事をした。欲を言えばCKでの工夫と精度を上げて欲しいのだが、 流れの中ではMVP級の出来だった。

MF:松井大輔(6.0)
トリッキーなプレーを披露し、ある意味で一番「らしさ」を見せてくれた。 しかしトップ下の選手はもっと人を使う能力、周りを見る視野の広さが欲しい。 現在の彼に見えているのは周囲10m程度、これを少なくとも25mくらいに広げないと厳しくなる。 それと凡ミスがやたらと多かった、最初の得点を決めていなければ落第点。

FW:大久保嘉人(6.5)
難しいゴールを決めて簡単なシュートを外す。サッカーというのは得てしてこういうものだが、 緊張感のある試合ではFWに当たり前のプレー精度が要求される。 観客を沸かすシーンが多い彼だが、勝負に徹する代表にあっては必ずしも歓迎されるものではない。 マラドーナばりの足に吸い付くようなドリブルシュートだったが、果たして世界レベルのDFに 通用するだろうか?

FW:前田遼一(5.0)
コンビネーションというよりも彼自身のコンディションが良くなかった印象を受けた。 彼に求められるのはゴールハンターの役割ではなくチャンスメイクとシャドーの動きだろう。 そういうシチュエーションで最も輝く選手なのだが、ボールは足に収まらないし、 キープも出来ない(相手のプレスは速かったが)では使えない。

FW:中山悟志(7.0)−前田に替わり−
相手DFに高さが無かった事もあり、彼のヘッドは有効だった。オフサイド判定(実際は違う)に なったが根本からのクロスに合わせたシュートは秀逸。終了間際にニアサイドに走り込んで ゴールマウスを捉えた場面は、まさにゴールハンターの仕事だった。 疲労で相手DFの足が止まっていたことを差し引いても素晴らしい出来だ。

−FW:田中(大久保)、MF:鈴木(松井)は評価対象外−


(ページの先頭へ)

キリンチャレンジ杯(五輪強化試合) 2003/04/01 愛知・豊田スタジアム
日本代表 1(前半)0
0(後半)1
コスタリカ代表
得点:阿部

GK:林卓人(5.0)
最終ラインとのコミュニケーションが取れていない印象を受けた。 またリスタートからのボールに対して目測を誤るなどイージーミスも目立った。 今回選出されたGK3人はほとんどJ出場経験がない、この世代で最も弱いポジションといえよう。 本戦出場が叶えば絶対にオーバーエイジ枠を使うべきだ。

DF:三田光(5.5)
不得意なサイドでのプレーをそつなくこなしていたが、ちょっと気の毒にも感じた。 元々中盤の選手であり所属クラブでは主に左サイドで出場している。 ストッパーで使う場合も同じサイドで使うべきだろう。視界が逆になるため一瞬のスピードについて 行けないケースが出てしまう。しかし前線へのフィードでは良いものを見せた。

DF:青木剛(5.0)
3バックの中に入る選手はミスが失点に直結してしまう為、時間帯と場所によって最も安全な プレーを選択する必要がある。しかし彼の本職はボランチ、ディレイを掛けて相手のプレーを 遅らせる仕事が得意の選手である。山本監督は彼の展開力をかっているようだが、 リスクを冒さない安定感が大前提だと私は思う。彼のプレースタイルはこのポジションに向いていない。

DF:角田誠(6.0)
失点場面の横パス以外は落ち着いてプレー出来ていた。ストッパーとしての役割を完璧に こなした上に青木のカバーリングまで行っていた。また攻撃面でも前線へのロングフィードも 正確に通し、起点となるプレーを見せた。ひとつ下のユース年代の選手ではあるが、 Jリーグでの経験値や潜在能力では他の選手を圧倒している。

MF:阿部勇樹(6.0)
フィジカルを前面に出した玉際の強さはさすがと感じさせた。前半はライン際まで攻め上がり グランダーのクロスを出したり、ワールドクラスのFKを直接決めたりと自身の特徴を存分にみせつけた。 しかし後半は守備ばかりを気にして相手攻撃陣に精神的な優位性を作られた。 得点がなければ「今ひとつの出来」という評価に落ち着いたかと思うが、ドローで済んだのは彼のおかげだ。

MF:森崎和幸(5.5)
前半は素早いプレスで相手攻撃陣からボールを奪取していたが、その後の展開が淡泊すぎた。 司令塔に入った松井がボランチラインまで下がってプレーした為に前線とのスペースが開きすぎてしまった。 アウトサイドへの配球は問題ないレベルであった為、課題はトップ下松井と、 もうひとりのボランチ阿部とのコンビネーション構築だ。

MF:石川直宏(5.0)
チームの戦術として奪ったボールは彼に出して突破してもらおうというのがあったのか? それにしてももっとライン際をえぐるような動きが欲しかった。 1対1の場面では必ず中に入ってFWにとって斜め後ろから来る、しかも精度の低いクロスを出し続けた。 縦を切られたわけでもないのにこのプレースタイル、フル代表における三都主の姿がダブった。 後半早い時期での交替、スタミナのバランスを考えられない彼を私は評価しない。

MF:根本裕一(6.0)
右サイドが攻撃的であったために守備意識を高めたプレーを心がけていたようだ。 ボランチから効果的なパスが通らなかった事もありいつもよりはクロスを挙げる機会も少なかった。 しかし絶妙なポジショニングで松井や大久保とパス交換を行ったり、リスタートから相手にとってリスキーな キックを蹴っていた。まずまず特徴の半分は出せていただろう。 が、パサーになってしまいライン際まで突破するといった得点に繋がる可能性が高い動きは出来なかった。

MF:松井大輔(5.5)
10秒ルールが頭にこびりついていたか?彼の持ち味はドリブルでボールをキープしながら第2、 第3の動きを待つ「タメ」と、トリッキーなダイレクトパスの調和にある。 しかし今日は時間の使い方と場所の判断を間違った。司令塔は、その時、その場所で「どんなプレー」が 望まれるのか常に意識する必要がある。単発のプレーレベルは高かっただけに、 そのプレーにどんな意図があるのか?周囲に「成る程」と納得させなければならない。 守備的になりすぎた後半のプレーは反省して欲しい。

FW:中山悟志(4.5)
もっと最前線で身体を張ってターゲットとなる動き、つまりボールを呼び込む動きをしなければ 彼の存在感は消えてしまう。大久保とのコンビは良くなったり悪くなったり(笑)。 ほとんどの場面でお互いの動きを把握出来ていなかった。このチームではエースの呼び声が 高いが彼だが、私の評価はパワープレー時のサブが限界だ。

FW:大久保嘉人(5.5)
動きそのものは良かったが、決めるべき所で決められないFWに合格点は付けられない。 コンビを組んだ中山との関係からかゴールマウスに背を向けてプレーする時間が長い事も気になった。 彼はボールを受けて素早く反転するというタイプの選手ではない。1.5列目から飛び込む形の方が 合っているだろう。後半同じタイプの原、田中が投入されてからは、彼の役割が解らなくなった。

MF:駒野友一(5.0)−石川に替わり−
後半になって石川の運動量が低下した為の交替出場。今日の試合では唯一、戦略的に理解できる交替であった。 彼は期待に応えようと堅実な守備とポジショニングを心がけたが、サイドの主導権を取り戻すには至らなかった。

FW:原竜太(5.5)−中山に替わり−
中盤に下がりボールを受け素早く反転したり、ペナルティエリア内でゴールへの執念を見せたりと 良い動きを見せていた。しかし個人技だけに頼ってしまったのは、大久保、田中と同じタイプの 選手を一緒に使った弊害だろう。スルーパスを出せる選手が残っていたらもっと違う展開となったと私は確信している。

−MF:鈴木、FW:田中、MF:森崎は評点対象外−


(ページの先頭へ)


Copyright (c) 2002-2009. hagip All rights reserved.