さて、ここらで軽い話題をしよう。
トピック1にて登場して頂いた星野氏であるが、彼女は平澤氏のみならず、プログレな友人をお持ちである。その名も「にせエマーソン」。キース・エマーソンにそっくりな白人男性だそうだ。星野氏は英語教師なので、その関係で会った……のだったかな? まあいい。
その「にせエマーソン」氏と、星野氏が赤坂のあるバーへ呑みに言った時のお話である。
アラン・ホールズワースのサイン!
そのバーでふたりは「キース・エマーソンに偶然会っちゃったファンごっこ」略して「キース・エマーソンごっこ」に興じていた。ふたりとも妙にオドオドした感じを取り繕って、
「……Are you Keith Emerson?」
「Oh……Yeah」
などと言い合い、きゃあきゃあ言い合うというものである。それを見た他の客が「あっ、エマーソンじゃねえかッ!」と騒ぎ出すのを期待して、ふたりは妙に陽気にはしゃぎ合う。しかし5分もすると、結局だぁれもキース・エマーソンそのものに興味がないということに気付いてしまい、結局のところ面白い反応もないのだそうだ。まったくもって演技し損である。だが本人達はとても楽しんでいて、毎回会うたびにそれをするのだそうだ。
とそこへ、これまた妙に陽気な外国人がいるではないか。ギネス・ビールを呑みながら愉快そうに外人仲間と屈託なく話している。星野氏とにせエマーソン氏は乱痴気騒ぎをやめ、そちらを見やった。
そこにいたのである。
アラン・ホールズワースが!
星野氏は途端にもう抱かれてもいいわ好きにして状態な瞳になって(うそうそ)、さっそくぱたぱたとホールズワースのもとに駆け寄りました。
「ALA〜N!」
さっすが英語教師。台詞も英語です。
星野氏、そっからはもー喋りまくり。(英語で)あなたのソロ作は何だかんだとか(英語で)私はあなたのお仕事ではU.K.のファーストが一番好きなのよとか(英語で)そういえばゴングとかソフト・マシーンにもいたわよねきゃー、といった様子で、んもうミーハー心大爆発である。駄目よ今夜あなたはあたしのモノなんだからねッ、といった魔性の如きイキオイである(言い過ぎ)。
にせエマーソン氏の反応はそういえば聞いていなかったが、きっと彼女のイキオイに圧倒されて“I'm
Emerson, you know?”なあんて冗句をカマす暇もなかったのだろうと思われる。
イキオイ余った星野氏は、ホールズワースのサインが欲しくてたまらなかったのだが、まっさか遭遇するなんざ思っちゃいないから色紙なんか持ち合わせてもいない。そこへにせエマーソンがすかさず、サッと白い紙を差し出してくれた。
カウンターから取り出した紙ナプキンである。
ホールズワースは苦笑しながらも、ふたりにサインをしてくれた。それを受け取るまでポーッとしていた星野氏も、ふと自分のイキオイに気付いてホールズワースが友人と一緒にいるのを思い出し、それじゃさよならグッバイね、と身を引いたのである。
これが、その時のサイン(のコピー)。

↑ ホールズワースと読めなくもないが僕にはほぼまったく読めないありがたァいモノです。ちなみに“Erico”となってるのが解りますか? “Eriko”じゃないんですね。ん〜、ホールズワース、何てイキな奴。
その翌日、星野氏から喜び勇んだメールが僕のもとに届いていたのだが、その中で彼女はこう振り返っていた。
「そういえば私、一番好きなのはU.K.なんて言っちゃったわ。アランってホントはU.K.好きじゃなかったのよねぇ」
だが彼は終始笑顔でいてくれたそうだ。脱退しちゃったがために、ブラッフォードと並んで性格悪そうとかよく言われるけど、ホントは彼、いい奴なんだな。まぁ有名人に会った人はみんなそう思っちゃうのかも知んないんだが。でもアランはいいヒトだ。うむ。だから印税関係が(以下長くなるので略)
いやーしかし、マジで会ってみたかった。いいなぁ。