自虐の虫
| 恥の多い人生を送ってきました そしてまた恥を上塗りし それでもまだ 生きていたいと願います やることなすこと 言うことから思想まで すべてを否定され あげくに罪人扱いされ それでもまだ 生きています 「死にたい」は「生きたい」だ そんな気の利いた台詞さえ虚しく響きます 私はもう 死んだ方がいいのかも知れません それが世のため あの人のためだから だけど私は それ以上に生きたい みすぼらしく自己肯定を繰り返しても 生きていたい それは 死の淵をさまよった人にしか わからないでしょう 人の死の瞬間は ひどくやさしく これならこのまま 死んでしまってもいいかなと 思ってしまうものであります ですがその刹那の快楽を超えたところに 本当の生への願望はあるのです 喩えばあなたがいじめられている中学生なら 死んでしまいなさい 生きていても何もないから でも死んでも何にもならないんです あなたをいじめた奴らがのうのうと生きるのです それであなたは死に損です 敗けた者が敗けなのです どんなに不条理な仕組みでも 死を美化する時代は終わりました 苦悩しても それでも生きているからこそ 自分を正当化できるのです 私の叔父は自殺しました 電柱に首をくくって 早朝発見され 親類からは「どうしてこんなことを」と言われました ですが小学生の私は何となく 彼の気持がわかりました 彼は死ぬことで自分を正当化したのです 俺はこんなに苦しんでいる だから命を絶つと でもそれは いじめられる中学生と同じです 現実を認める以上に 現実を認めたくなかった 現に私は 構えたカッターが走らせずにいます もうこんなことはしてはいけないと 私の理性が訴えます 私は生きていきます 喩えどんなに否定されようと 自虐の虫としてすべての非難を受け止め 涙をこらえ日常に帰するように 彼らはそれを愚かだとなじるでしょうが 私は彼ら以上に恥を知っています だから私が生き長らえているのは このうえない恥だとわかっております それでも 私は生きていたいのです 家族や 恋人や 親友を 裏切りたくないのです どんなに真っ当な意見でも 感情的に気に食わないから 意見を批判するのではなく 発言者の人格を否定する 喩え彼に冤罪を着せてでも 不愉快な彼自身を抹殺する 感情に正当性は要らない 教科書を燃やす三国人と同じ そんな低俗な人間に負けてたまるものですか 私は戦います 自虐の虫として 恥を晒してでも真実を追究します それでは お疲れの出ませんように |