アネモネ
あくる日に 一輪草に 恋をする
かく浸透せし 冬のまごころ
天津雲 しだれ柳に 降りかかり
我想ゆるは 色のむらくも
昔日の 我が身よ是ぞ かりゆかし
内なる想ひ 誰ぞ知るらむ
漠とした 紅の匂ひに 切り付けて
我が手朽ち果て 光見るらむ
さくら花 彼岸の淵に 散りぬれど
せめて我が霊(たま) 此処に宿らむ
夕空に 霞む紫陽花 誰ぞ見ゆ
沈む針葉 アネモネに似て