ツーリング:2009/07/18@筑波山

〜最初に企画したツーリング・ポイント〜

 さぁ、いよいよの筑波山である。
 筑波山ツーリングは最初に企画したものの、雨になったりウッチーとの休みが合わなかったりで、3ヶ月も延期してしまった。それがようやく、である。楽しみで眠れなかったのか、3時間睡眠で起きてしまった。そうしてウッチーが泊まっている彼の実家に8時集合で向かった。
 しかぁし。
 微妙な雨模様……ウッチーは最近「伝説の雨男」として君臨しており、度重なる筑波山ツーリング中止だけでなく、彼の引っ越しの日まで雨を降らせた男だ。この日も、基本的に曇りで走るにはそんなに問題ないけどやっぱちょっと降ってるよね、というビミョーな天気を招いてくれた。ウッチー自身が「また俺やちまったかぁ?」と言ってしまったぐらいだ。
 だが、これしきの雨は関係ないだろうすぐにやむだろうし、という楽観的な姿勢のまま、走り出すことにした。
 これまでの間、彼が引っ越した先にシャルロットで遊びにいったり(約50km、片道1時間半)、雨じゃない休日はかかさず走り、1,000km点検も終えて、僕は準備万心意気オッケーやる気充分今日行かずしていつ行くの、であるのだ。ウッチーはアプリリアをいじり過ぎて時速100km以上出るマシンなのに、一時期はマックス50kmしか出なくなったこともあった。だがもう復活している。先導するウッチーは爽快に飛ばしていき、僕も難なくそれに従う。橋を渡り、茨城県に入る頃には些細な雨も気にならなくなっていた。
 ウッチーも記憶が不確かなので地図を見るため、何度かコンビニ休憩を挟む。

 ウッチーはバイクにデカいツール・バッグを付けて、やる気充分だ。それに較べて僕のまぁ軽装なこと。まるでコンビニに行くような普段との変わりなさ。いいんだろうか。いいんです。
 実は僕とウッチーは「原付同盟(50cc同盟)」を組んでおり、ふたりともお揃いのステッカーを貼り付けている。

 ウッチーはガソリン・タンクに、僕はメットに。この猫がトレード・マークなのだ! えへん。こうして写真を見ると両方ともビミョーに雨で濡れてますね(わはは)。
 だがじきに太陽さえ姿を現し、おおコレ行けるんじゃない? という雰囲気になってきた。平日はトラックで混むとのことだが、土曜日なので比較的すいている。基本渋滞なしである。順調順調。
 山道に入って、さぁ、もうすぐだぜ! というところで突然だがウッチーが停車。

 何だろう? と思ったら、何とアプリリアのマフラーからケムリが。なのでしばし山の中で休憩。
 だが、すぐに見えてきましたよ。筑波山の入口の大鳥居!

 そしていよいよ霊峰(それは富士山)、筑波山の姿が現れた!

 曇りなのでぼんやりだが、雄大である。いやぁ、筑波山って小学校の遠足以来だね。こんなにデカかったっけか。
 それでほどなくウネウネして坂だらけの山道に入り、フル・スロットルでも30kmしか出なーい、という思わず笑ってしまう状況に陥りつつも、急カーヴにも耐え、間もなく駐車場へ辿り着きました。

 自動車と同じく2時間で200円。うーん、何かちょっと損した感じ。まぁ200円ぐらいいいじゃないの。というわけで停車するや、この雰囲気アリアリな原色世界である。

 何だこのすさまじいレトロ感は。ガマだの猪だのが見物で、田舎の遊園地に迷い込んだような雰囲気である。さすが茨城。
 ふらふら歩き出してから、やがてなぜか自然と山を登ってしまう。だあって、ウッチーが先に行って着いていったらそうだったんだもん。

 見よこの険しい道。軽い気持で行ってみたら、本格的な登山じゃないスか。
「何でイキナリ山登んなきゃいけねぇんだよ」
「君が登り始めたんじゃないの」
 などときゃあきゃあ言いつつ登っていたのだが……無理っす。中腹で引き返すこと決定。曇りだっつうのにふたりとも汗だくである。

 これは曇りなんで景色もイマイチかも知れないが、中腹からのぞんだ山頂風景。うーむ、無理っすよ。
 で、戻って食堂で蕎麦を食べる。味はどう? と訊かれ、まぁこんなもんじゃない、と素直に返す。その後お土産も買い込み、滞在時間約1時間半で下山することに。
 帰りは楽だった。上りではスピードも出なくて苦労した山道が、逆に降りるんでアクセル回さなくてもざんざかスピード出てしまう。笑えてしまうぐらいに楽チンだ。山道では殆どアクセル回さなかった。いやぁ、たーのしーい。
 それから時間があるので、BOOK・OFF巡りをしようということになっていたのだが、ウッチーが同じ道をグルグル回っている。どうしたんだろう? と思えば、数年前まであった筈の店がなくなっていたり、道路が増えていたり、で迷ってしまったのだ。
「駄目だ。もう俺の知ってる筑波じゃねぇ」
 とウッチーは言って、しょうがなく素直に帰ることに。それでも2軒ほど寄りましたけどね。
 ウッチーの散髪(美容師は彼の高校時代の同級生)に付き合い、ウッチーは「キアヌ・リーブス風」に化け、彼の実家へ戻る。もう夜の7時ぐらいになっていた。それから自動車に乗り換えて、今までウッチーの口から教えられてはいたが行ったことのなかったラーメン屋で死ぬほど美味なメシを食らい、スーパーに行き、戻ってもう9時過ぎになってしまった。まだビミョーに雨が降っている。しつけぇ雨だなぁ、とウッチーは舌打ちしたが、雨男は他ならない彼なんである。
 だが、僕は底知れぬ幸福感に満たされていた。
 とうとう筑波を制圧(って言わねえよ)した。うまいメシも食えた。僕に合わせて時速50kmを保つウッチーのささやかなやさしさも受け止めた。何より、走っていて気持がよかった。
 思えば、ウッチーとは中学以来の親友でありながら、僕の精神的崩壊により仲がしらけてしまったこともある。だが、それをバイクというものが修復してくれた。僕らの関係性は以前よりも強力になっていた。喩えバイクなんかに頼ったとなじられようと、否定しないし今の満たされた関係性を喜ばしく思う。ウッチー、これからもよろしくね!
 帰ってきたら、あらまぁ、ものすごく日に焼けてる。グローヴしていたので、まるでゴルフ焼けのように手首から肘まで真っ赤。この1日で200kmぐらい走ってしまった。いやぁ、楽しかった。

 さぁ、次はわたらせ渓谷だ! 今度は栃木だぜ。泊り込みでキャンプする予定だぜ。もうひとり旧友が参戦するかもで、雰囲気はビシバシ盛り上がっている。
 今度は雨男ウッチーの力が発揮されませんように(笑)。