「ポケッティ」研究室

〜お手軽「音楽運転」ライフのすすめ〜

 装備品のページで「音楽を聴きながら運転できるよ!」と紹介したアンプ内蔵型ポータブルMP3プレイヤー、「ポケッティ」。
 それはお手ごろ値段かつお手軽にバイクに取り付けて音楽再生できるものなので、とても便利で愛用しているのだけど、ネット上にも詳しいデータやページがない(公式らしきページはこちら)。なので、調べたくても調べられない。
 そもそもパッケージに記されている「podio」というのが会社なのかどうなのか、会社だったらどんなところなのか、というのもまるでわからない。説明書を読んでも「日本総輸入・発売元『株式会社GARUDA』」という名前で住所と電話・ファックス番号だけ……じゃあデカデカと書かれた「podio」って何なの? 製品名の一部なの? となってしまった。
 そんな状況なので、「ポケッティ」について書かれたページもきわめて少ない。こんなに便利なアイテムなのに、もったいないじゃないですか。
 というわけで。
 それなら自分で解説してしまおう、というめんどくさくもお節介な性分から、ここに研究結果を報告します。
 前もって言っておきますが、すべて僕自身による雑感と実感と主観ですので。データ的な部分だけならほかにもあるから、そっちをあたってくれぃ。


[仕様・全般について]

 最低限のデータぐらいは、ここでもまず出しておこう。なので以下、仕様。

<仕様>
モデル名 Pockety
型式 BA-205
スピーカー出力 YHD+N=0.15% @1.5W
SNR=94db @1.5W
イヤホン出力 THD+N=0.6% @32Ω
SNR=92db 32Ω
演奏時間 スピーカー使用時:約9時間(音量により異なります)
イヤホン使用時:約60時間
バッテリー充電時間 USB充電ケーブル使用時:約6時間
別売り充電アダプター使用時:約3時間
内蔵メモリ 2GB
インターフェース USB 2.0 Full speed
ファイルシステム FAT16 / FAT32
音楽圧縮フォーマット MP3 / WMA(384Kbps以下)
対応OS Windows 2000、XP、Vista
作動温度 -10℃〜+50℃
サイズ 88×37×37mm
重量 139g
生活防水 スピーカー部は、水がからないように使用してください。
水がかかった場合は、直ちに本体を振って水を出してください。
付属品 USB充電ケーブル、ブラケット(2種類)、取扱説明書

 箱裏面の売り文句も。

FOSTER社製超高性能Hi-Fiマイクロスピーカーと、agios社製
マイクロアンプを内蔵し、最大2.4Wで高音質音楽再生。
アウトドアやバスルームでも使用可能な生活防水仕様。
3ウェイジャックにイヤホンを差し込めば、ステレオで音楽を楽しめます。
ロングライフ充電式リチウムバッテリーにより、長時間再生可能。
*スピーカーにて約9時間(音量により異なります)、イヤホン使用にて約60時間。
エレガントなデザインのアルミニウムボディ。カラーは3色(champagne gold、wine red、deep black)。
インドアやアウトドアの様々なシーンで活躍します。
*サイクリング、キャンプ、トレッキング、ビーチ、オープンカフェテラス、バスルーム……。
スリープ機能装備(1時間固定)。
音楽フォルダ分類、ランダム演奏機能。
サイクル、オートバイ、ベビーカー、ポール等に固定可能なブラケット付属。
*2種類のブラケットにより、外径22〜35mmのパイプに対応。一部取付できない径もあります。
メモリー容量2GB(約380曲収録可能)。
*音楽データにより異なります。

 まぁこんな具合で、これだけでもその筋に詳しい方ならわかるのでしょう。
 ごくごくかいつまんで説明すれば、付属品のブラケット(固定具)2種類のうち合う方を車体にくっつけて、そこに本体をカチャッとセットしてあとはボタン操作するだけ。本体へデータを入れるのは、ジャック部分に付属のUSBケーブルを差し込み、パソコンと繋げてリムーバブルディスクとして認識させ、あとはそこにMP3ファイルを放り込むだけ。そうして繋げているとそこから充電できる。パソコンを使っての充電が(起動させっぱなしはイヤだとか充電に時間がかかるとかで)めんどくさいなら別売りのアダプタを買ってください。というわけだ。
 で、説明書よりおおまかな抜粋をすると、その充電池の寿命がきたら「お買い求めの販売店にてお問い合わせください」とのこと。むー、そこから「株式会社GARUDA」に運ばれたりするのだろうけど、その会社がようわからんからなぁ。輸入・発売元であるのに、輸入・製造元がどこなのかまったく記されていない。中国とか台湾とか韓国だとは思うけど。

 ここでセット時の注意を。

 このように、ブラケット自体をやや上向きでセットしましょう。説明書通りに横にセットすると、たしかに雨が降っても水が入りにくいだろうけど、それだと真横に音が飛んでしまい、ちゃんと聞こえません。ましてやバイクだとエンジン音やウィンド・ノイズが大きいので、まっすぐ自分に当たるような角度じゃないとまるで無駄。
 雨天時にはちったぁ雨が入っちゃうけど、生活防水なので多少なら何度も振って水を出してスピーカー表面を拭いてやれば大丈夫(特に入浴時での使用ではこれ必須)。つーか雨降ってたら我慢してしまっておけばええねん。ましてや台風の日には。

 横から見るとこんな角度。自分の正面に音がくるようになっているのがわかると思います。

 裏面はこんな感じ。走りながらグローブしつつ操作しているので、汚れてきてしまった。まぁゴム製だから、エタノールやマジックリンで落とせるんじゃないかな(その際はくれぐれもジャック内に液体が流れないよう注意!)。

 ポータブルでなくとも、デジタルな音楽プレイヤーを使ったことのある人ならこれだけでわかると思います。
 他にもランダム再生やスリープ機能などがありますが、それは説明書を見てください。運転目的で使用する分には要らないと思います。

 ボディは立派なメタル(アルミ? にしては重量感あるなぁ。合金?)で、削ったりしてデコって楽しんじゃえ! とか買ったお店では書いてあって、実際に携帯電話のようにデコデコしまくった写真がありましたが、あえてのシンプルでもいいでしょう。自分の趣味とバイクに合わせればいいですね。
 で、メタルなんですけど、コンクリートの上に落下させてしまったら、結構な傷が付いてしまいました……メタルで丈夫だから壊れはしなかったけどね。それから調子が悪いとそのせいかと思ってしまうようになった。そうじゃなかったのだけど。

 ゴム製の突起で塞がれているカバーを開けると、このようにジャックが出現。
 再生中なのでLEDランプが光っていますよ。

 このジャックに付属のUSBケーブルを差して、パソコンに接続すればいいわけだ。

 そうするとリムーバブルディスクとしてドライブ認識され、あとはウィンドウ操作でのファイル移動。それだけ。
 で、こうやってフォルダ分けしていくと、パソコンのファイル名管理と同じように、数字にアルファベットにかなにカナに漢字にそのあと同じ要領でフォルダ順に、という上から順番に再生されていきます。

 何を聴きながら運転しているのか一目瞭然……お恥ずかしい。そのうえで「自己愛」とか「自己編集」というフォルダについては触れませぬよう(もっともっとお恥ずかしい)。
 2GBとのことですが、合計サイズが1.87GB。いわゆる「物理的な」2GBより少なくないっすか?
 なお、この時点で408曲。曲の長短はありますけど、500曲ぐらい入る計算なのかな。でも曲を入れすぎると容量関係なく、全曲は再生されないようなのです(詳しくは後述)。

 フォルダを開くと、やはり中にフォルダがあってその下にファイルがあって、という構造はパソコンといっしょ。その上から再生されていきますから、こうやって曲の前に数字を入れておいて順番をあらかじめ作っておけばいいのです。
 で、ちょこっとだけ前述したけどフォルダ内のファイルを上から順番に、そのあとに内部フォルダに、という順で再生されていきます。だからこの写真で言うと9曲めが終わってから『殺シノ調ベ』フォルダに入るのね。

 フォルダ内。こんなふうにアルバム丸ごと入れたら曲順通りに再生したいですからね。名前の付け方はWindowsまんまですから、スペースとか全角記号を使ってうまく管理しましょう。
 あ、そうそう。仕様では「MP3/WMA」のみの再生ということになっていますが、間違って圧縮前のWAVEファイルを突っ込んじゃっても再生してくれていました。もちろん容量は死ぬほど食いますし、圧縮音源前提のプレイヤーなので音質も変わりなしですが。
 そうそう、名前順に再生されるんですけど、「じゃあトップにしたい!」という気持で曲名ド頭を空白にしてみたら(「 BUCK-TICK - Songs」みたいに)、そのファイルが飛ばされてしまいました。きっとド頭にスペース「 」があるとファイルごとシカトされるようになってるんですね。パソ少し知ってる人ならスペース(ブランク)があらゆる文字より順番が先になるって知ってるかもだけど、そういうことになっちゃうのです。

 そのジャックにイヤフォンを差せば、スピーカーからは音が出なくなってイヤフォンで聴けるわけです。
 で、スピーカー再生ではモノラルなんですけど、イヤフォンではステレオに。つまり再生機の構造自体はステレオなんだけど、スピーカーはひとつだけだから、出力がモノラルっていうことだ。たぶん。

 おまけで、スピーカー先端部分に穴が開いていて、そこにストラップを付けられます。邪魔だから僕は付けていないのですが。

 ここで、取り付けについて。
 説明書通りにブラケットをセットしたのですが、なぜでしょう、本体の外し方がどうにも逆な気がするのです。

 説明書のこの図では、ホルダーの正面のスピーカー部分を押して取り外すことになっていますが、どうにも僕の場合は逆。後ろの操作スイッチ部分を押して取り出しています。取り付け時に「カチャッ」と音がするまで嵌め込んでいるのも後ろ。
 ひょっとしたらホルダーの前後を間違えたのかも知れませんけど、でも何度も間違っては最終的に説明書通りにセットしたはずなんだけどなぁ……? ま、結果論として、スピーカー側から外すとスピーカーのコーンに触れることが多くなり、かえって悪くしちゃうんじゃないかな、と思うことにしました。
「ああ、それも一理あるね」と思った方は、あえてそうやって取り付けてみるのも手かもです。

 あとは、こまめなファイル管理と充電を続けていけば、普通に使いこなせるでしょう。


[細かい留意点]

※音質
●スピーカー再生時でも、擬似ステレオ的なモノラル再生、といった感じで、広がりを感じる。そのため音質は悪くないよう感じられる。
●しかしあくまでモノラルなので、ステレオでしか出ない音はスピーカー再生時には出ない。イヤフォンではちゃんと聞こえる。
●思ったより低音が響く。下手なポータブルMP3プレイヤーより音質がいいかも。
●あとは結局、元音源の音質による(詳しくは後述)。

※音量
●バイク運転時には、エンジン音やウィンド・ノイズによって一般的な音量のファイルではスピーカー最大音量でもあまり聞こえなくなる。そのため元ファイルの時点で音量を上げておいた方がいい(詳しくは後述)。
●でも停車時にはやっぱりでかくなるので、そのたびに音量操作をしたい。
●そういった特性から、運転メインで使うのなら静かな曲は向かない。アップ・テンポで激しめの曲がテンションも上がるしいいのでは。
●だから「いわゆるクラシック」や「いわゆるジャズ」などはおおかた全滅。交響曲の豪華なフィナーレとか金管全開の曲なんかじゃないと難しい。
●でもイヤフォン使用だと普通のプレイヤー並の音量になるので、そちらで使うことも考えるならアリ。
●運転中でなく、キャンプ場とかお風呂とかそういう使用法なら、リッピングしたままの元音源をじかに圧縮しただけのスピーカー再生で充分。

※充電
●一応、電池が切れそうになるとLEDランプが小刻みに点滅したりするのだけど、運転中では設置場所の都合からまったく見えない。だから気付かないことが多い。フル充電で最大9時間だし、忘れてしまう。
●でもあらゆる充電と同じで、完全に切れてから充電した方がバッテリーが長く持つのか? と思いつつも、ときどき充電しておかないと思わぬ場面で切れてしまったりする。長時間の外出で使うなら、あらかじめフル充電しておきましょう。
●で、電池交換が必要になったら、前述のように「販売店へお問い合わせください」だから、謎の会社がちゃんと電池交換してくれるのかどうか、それを考えるとちょっと怖い。そうそう、一応は「バイク部品専門の会社」だそうだ。僕は不勉強で知らんのだけれども。なら杞憂か?
●充電が切れるときの特徴としては、音量が低くなることはなく、ノイズが多くなったりして曲の途中で突然電源が落ちる。あれ? と思って再生を押すと、また再生される。でもまたすぐ切れる。切れる前に曲を飛ばしたりしてもまたもとの曲に戻っていたりする。思わず故障を疑ってしまうけど、充電すればまた復活。
●USB充電は便利だけど充電をフルにしたいためだけのパソコン点けっ放しは難だから、やっぱりアダプタがあった方がよさそう。充電時間の都合(アダプタなら半分の3時間で済む)もあるし。

※再生
●フォルダ名順、ファイル名順で再生されるので、iPodのように曲一覧が出ない本機は、自分で記憶していないと聴きたい曲をセレクトできない。ランダム再生なら関係ないけど。
●スキップはできるけど、早送り/巻き戻しでの再生はできない。だから一箇所聞き逃してもう一回聞き直したい、となったらまるまる頭から。
●調子が悪いと最後の方のファイルが何曲か再生されずにいきなり頭のファイルに飛んで戻ったりする。
●個人的なことだけど、ミュージシャン関係なしに売れたシングル曲ばかり集めるわけではないので、意外とランダム機能は使わない。僕はミュージシャン単位/アルバム単位で曲を聴くことが多い人ですから。そういうのは「その他」フォルダに突っ込んでます。
●一時停止していると、そのまま数分して電源が落ちる。んで再生したらまた頭からな感じ。それまでの間に再生すればまたそこからなんだけど。そのあいだが短いようなちょうどいいような。たぶん3分ぐらい? なので一時停止するとコンビニ停車ぐらいじゃないとまた曲の頭からになりますので。
●再生時もスキップ時も曲の読み込みにちょっとの時間がかかるので、トラックをまたいたメドレーなんかでは冒頭部分が切れる。というか軽く止まる。そのためメドレー曲はあらかじめワン・トラックにつなげておいたり、フェイド処理なんかをしておくと自然になります。だから僕の『殺シノ調ベ』は全曲が自分で補修した単曲化したトラックになってるんだ。
●あと、たくさん曲を入れると終わりの方を飛ばして冒頭に戻るみたい。容量関係なく380曲までが基準のよう。それ以降(381曲め以降)の曲は無視して最初のド頭の曲に戻る。最後の曲まで再生されないから、なんかおかしいと思ってたんだ。そうなると曲数を減らすためにも、やはりメドレー曲なんかはワン・トラックに処理しちゃったほうがいいのかもね。
●使用中、雨に遭遇してしまったり、入浴中に使ったりすると、どうしても水が入ってきてしまいます。そういうときはわっさわっさ振って水分を出して、鉄製のコーン部分を拭いて、を繰り返して水が完全に出るよう、スピーカーを下にしてしばらく立てておきましょう。いかんせん完全防水ではなく「生活防水」なので、そうしたこまめなケアが大切です。じゃないと壊れちゃうよ。僕も入浴のたびにそれは毎回しています。まー豪雨だったら使わないでしまっておくことですね。

※意外な利用法
●フラッシュ・メモリがないときなど、緊急のMP3倉庫に使えるかも。ダウンロードした音源をとりあえず入れておくとか。恥ずかしいので詳しくは書きませぬが、僕の「自己愛」とか「自己編集」なんてフォルダはそれ用なのですね。
●使用法に「ベビーカー」ってあったので、「いまどきのお母さんは赤さんにエイベックスを聞かせながら歩くのかなぁ」と思ったものの、友人から「子守唄とか童謡とか、そういう曲に使えるんじゃないか?」と指摘される。なるほど。
●これがあれば自転車の「イヤフォンしながら運転」は回避できる。マナー的にもルール的にも、本人の安全面でも安心度アップ(ただし音量を馬鹿デカくして事故っても知りません)。でもきっとママチャリ1台より高い買い物になるっす。
●スピーカー付きだから、「何聴いてるの?」とか言われたら、その場でイヤフォンを外してスピーカー再生して聴かせることができる。
●だからちょっとした会場の催しとか、誰かの部屋に行くときなんかにはCDなどのソフトやラジカセなどのハードを持っていかずに済む。あげく気に入ってもらったら付属のUSBケーブルがあればそのファイルをその人のパソ(以下自主規制)
●バイクにシガー・ソケットを設けて、USBもしくはアダプタ対応のソケット、コンセントのたぐいを用意すれば、走りながら充電もできる。接続次第では充電しながらの運転も可(バッテリーまわりの大工事が必要ですが)。
●フォルダ順、ファイル順の再生なのでたくさん入れているとながーいスパンでのループだけど、カラオケの練習とか新しいアルバムまとめてだとかは、それだけ本体に入れておいて他のファイルはパソコンに一時的に移しておけばそれらだけがみじかく延々ループ。データ移動が楽です(ちょっと通信速度は遅めだけど)。
●音楽のセッションのとき、スタジオにはまだまだMP3プレイヤー対応のステレオがないのでCDなどを持っていく必要がある。それでただでさえ大きな荷物がかさばっちゃったりして。でもこいつがあればスピーカーも付いているので再生機材のないボロいスタジオ(いまどきあるんかいな)でも流しながら合わせたりできる。もちろん演奏するときこえなくなりますが。でもそれを利用すれば外でのアコギ弾き語りにも使えるかもね。リズム・マシン代わりなんかで。


[細かい音質について]

 まずはじめに、バイク運転を前提に使うなら、元音源ファイル(WAVE)の音量をいじって上げてから圧縮したい。
 MP3に圧縮してからでも音量を上げるツールはある。さらには一律で同じ音量にできたりとか。「MP3Gain」などの、いわゆるコンプレッサーってやつ。
 でも、「音質を保ちながら」という謳い文句のそのツールも、実際にはものすごく音質が劣化する。あきらかなほどにノイズが混じり、エレクトリックな大きい音なんかではほぼ潰れてしまう。便利じゃありますけど。
 だけど、WAVEファイルの時点でWindowsに入っている「サウンドレコーダー」あたりで音量を上げておけば、そこそこの音質は保ったまま、最終的に圧縮できる。気持では、通常音量から50〜100%上げておかないと、フル・スロットル運転時では聞こえづらい。
 そうやっても、音が潰れるものは潰れる。それはどうしたって、もとの音質によってしまう。
 たとえば同じ曲が様々な媒体であったとして、それを簡単にまとめればなんとなく以下のような感じになる。

【音質良】
ハイ・スペックCD(Blue Spec CD、HDCDほか)
通常CD(リマスター音源)
通常CD
CD-R音源
公式配信音源
ダウンロード音源
デジタル起こし(MDなど)音源
CCCD音源
アナログ起こし(LP、カセット、録音など)音源
【音質悪】

 くれぐれも、めちゃめちゃ主観かつなんとなくの感覚ですけど。
 ハイ・スペックCDでもLPでも実況録音でも、メディアや録音機器の細かいモノによる違いがあるし、CCCDなんかは曖昧な位置にありますが。だいたいの主観です。
 でもどうしたってデジタル音源の方がちゃんと再生されるし、同じ曲だったら音質劣化がすっごくわかる。
 これがわかりやすいのが、どうしてもエレクトリックを多用したロック。それもギター。単音弾きだとちゃんと聞こえるのに、コードを押さえてじゃらーんと弾いている部分など、とても潰れやすい(とくにFとかパワー・コードとかの強いコード。たくさん押さえるコードは多くの音が集まるから潰れやすい)。ほかにも様々な音が一緒に出る部分では潰れる。つまり、一度にたくさんの音を出力しきれないわけだ。逆にアコギのコード弾きなんかはそうでもない。ロックのディストーションとかオーヴァー・ドライヴはもちろんのこと潰れる。音質や音色によるけどベースの高音とかドラムのシンバルも潰れやすい傾向。共振しやすい音が割れやすいということですかね。
 それらは大きい音で再生すると潰れやすいけど、小さくするとわりと聴けたりする。でも、結局はもとの音源によるところが大きくて、もとが低音質ならすべてダメ。もとが高音質なら今まで述べたような傾向、といった感じですか。
 その分イヤフォンで聴けばそれなりに聴ける。それはどうしても高級スピーカーじゃなくてポータブル・プレイヤーなのだから音量を上げると音のアラが出てしまうのもあるし、バイク運転でのスピーカー最大音量再生が前提になると、どうしたって潰れてしまう。
 そもそも、スペック自体が94db仕様なのだから、普通の音楽CDでちょうどいい感じなのだ。だから音量を上げて105〜110db(このぐらいが実は運転しながら聴くにはちょうどいい)にすると音が潰れるのは当然なのです。でもそのぐらいじゃないと聴きながらあわせて歌ったりできなかったりもします。低速(つーか原付の法定速度)で走るのにデフォルトであわせた感のある音量設定です。
 それでもある程度の音質を保つためには、前述のように元音源はいいものを使って、WAVEファイルの時点で音量操作して、それからMP3に圧縮。それを最初からしておかないと、あとになってからやり直すのに面倒なことになる(はい、なりました)。ましてや便利なツールを使って全ファイルを均一音量にがーんと上げて、音が劣化してしまってひいひい言ったりも(はいはい、これもやりました)。フラッシュ・メモリ代わりの一時保存に使っていたのにそれをやっちゃって元のファイル自体を劣化させちゃったりしてもったいないと後悔したり(はいはいはい、それもやりました)。
 で、もっとも音質の差が出たのは、どうしたってクラシックでした。大音量にしてもオーケストラの交響曲もロックほど音が潰れず、思ったよりずっとクリア。なかでも管弦は高音部を中心にいい音します。クラシックはもともと高音質録音が前提だからねー。だから一時期あった冗談みたいな「クラシックなのにCCCD」は言語道断、上の表とも矛盾しまくって無意味でしょうね。中古でもまず買わねーけど。

 ま、でも。
 どうせMP3に圧縮しているのだし、ポータブル・プレイヤーなのだから、そこまで音質にこだわるこっちゃないんじゃないの? という結論に至る。これで初期のマイルスとか、ショパンのピアノとかを普段から楽しむ人は少ないだろうし。バイクの運転が前提だったら、ということでね。
 だって本機の再生目的、使用意図、広告などは、すべからくバイク運転が前提になっていて、バイク用品の店で売っていたのだから。


[おわりに]

 結論として、バイクでの再生を目的とした人には、これはとてもおすすめです。
 音量マックスにしても高が知れた音量だし、モノラルだし、スピーカーは自分に向かっているしで、ビッグ・スクーターのように大音量でまわりに迷惑かける(その多くがEXILEだったりする)こともない。
 でもそれなりの音量と性能なのだから、どうしたって原付(それもスクーター)が最大に活かせるでしょう。同じ原付でも加速しまくれる輸入車なんかだとウィンド・ノイズがでかくなるだろうし、排気量が大きくなるとエンジン音自体がでかくなる。
 だからこその、お手軽プレイヤー。
「音楽を聴きながら運転したいけど、スピーカー購入に設置にバッテリー工事にiPod購入にそれを使えるパソコン購入に……うああ、とてもじゃないけど無理だよぉ!」
 という方にはとてもいいんじゃないか。僕のような。
 そのうえで、音質や音量などは、今まで書いてきたようなことに気を付けていただければ、より快適な「音楽運転ライフ」が過ごせると思うのです。だっていい音が聴きたければ自分ちの骨董プレイヤーで大音量でレコード聴けばいいのだから。それより機能性を重視すべきです。二兎を追う者は一兎をも得ず、です。どっちかを選びましょう。
 だから僕は、使いまくって失敗しまくって、研究を続けてこうしたページを書くに至りました。
 そのうえで、イマイチ手を出しかねていたポータブルMP3プレイヤーとしても、愛用するようになりました。聴きながら原付で駅まで行ってイヤフォン差して電車に乗る、とかね。キャンプにも持っていったこともあります。スピーカー付きっていうのはいろいろと活用できるのです。
 参考価格として、定価は13,800円。2010年末現在のYahoo! オークションでは9,380円(恐らく大量の業者流し)。まだ中古で見たことなし。あるリサイクル店のAV機器担当によると「入ってきたことはないけど、いいとこ1,000〜2,000買い取りで、状態や状況に応じて2,980〜5,980で出す」だそうです。

 皆さんも、よろしければこの主観(あくまで主観)の研究結果を活用して、「音楽運転ライフ」を楽しんでください。