抗鬱日誌

〜転院について〜

 これから「転院」するかも知れない方へ。
 僕の転院記録をここに残しておきますので、何かの参考になさってください。

 僕は2005年1月初頭、ひとり暮らしのアパート生活から家族のいる千葉の実家に引っ越しした。自活できる力が失くなったためだ。
 これにより、今まで長らく、1年半ほどお世話になっていた「Oクリニック」から転院することになった。そのため、あらかじめ引越しすることを先生に告げて「紹介状」を書いてもらっていた。実家にほど近いのはクリニックではなく病院(病院は初診時に紹介状が必要なケースも多い)なので、紹介状があると事がスムーズにいくのではないか、と考えてのことだ。
 ところが、訪れた「K総合病院」は、精神科の類がいっさいなかった。精神科はもちろんのこと、神経科も、心療内科も。そのため専門ではない普通の内科医師にテキトーなことを言われ、アルコールもいっさい禁止され、まったく不充分な薬を与えられて帰るはめになった――ただひとつだけ良かったのは、「Kクリニック」というクリニックを紹介してもらえたことだ。
 数日後に訪れた「Kクリニック」では、診療の事前に別室に案内され、家族構成や鬱病の症状などを長々と説明する必要があった。それをもとに、医師が診療を進めるためだ。これは精神科に通う一番最初に、自分の症状をメモに書かされた経験がある方なら解るだろう。
 事前にK病院から連絡されていたらしく、初診はスムーズに進んだ。今までと違うのは……クリニックの作りが大きいこと。そのため漫画や雑誌、テレビやゆったりしたソファなど、待ち合いロビーはリラックスできる要素が多いこと。医師がひとりでなく、複数名いること(そのうちひとりが担当医になる)。担当医が女性であること。薬局が診察室とは別にあり、そこに薬を取りに行くこと。薬の詳細を印刷した紙までもらえること……などなど。同じ「クリニック」にも違いは多くあるのだ、と実感した。
 そこでの僕の診察結果は、「鬱病、パニック障害」となり、鬱病に加えて「パニック障害」が増えた。さらには、僕の鬱傾向は10年以上前から始まっていたことも明らかにされた。アルコールは禁止ではなく減らす方針になり(呑まないと逆にストレスになり、鬱が深まる原因にもなる)、薬も、徐々に減らしていく前提で処方箋がだいぶ変わった。
 ひとつだけ手間だったのは、例の32条についてだ。
 僕の場合、東京都から千葉県への転居となったので、例の32条を続行させるには市役所の「社会福祉課」に赴く必要があった。そこで転居したことと32条続行の旨を伝え、提示された書類に必要事項を書いて捺印、提出する。転院前後、両方のクリニックの所在地も書くので、あとはそれによって市役所の方が済ませてくれる。
 東京都内だったら医師同士による書類のやりとりだけで済むのだろうけど、他県に行くと、こういうことをしないとならないようだ。
 しかしその手間のお陰で、現在では以前のように格安な医療費で済んでいる。これから長期の治療をするにあたって、少しでも(家族の)負担が減れば嬉しいことだ……。

 と、僕の場合はこんな感じで転院することになりました。
 以前の「Oクリニック」も病院から紹介された場所だったのですが、やはり餅は餅屋。何でもある店より専門の店に行くといいと思います。診察から薬の処方箋までまるで専門家は違う。
 そういうわけで、僕は、これから転院なり治療なりを考えている方には、病院よりも「クリニック」の類をお勧めしますよ。それか病院なら精神科を専門にしているところを推奨します。