抗鬱日誌:序
〜鬱病に悩む人達へ〜恥ずかしがることじゃない〜
今、「鬱病(「うつ病」とひらくことも多い)」に悩まされている日本人が、非常に多いと言われています。
そのため精神科・神経科・心療内科に通院している人も多く、また、意識することなく「鬱」を肥大させ続けている人も多いことでしょう。あるいは、「鬱病じゃないのか?」と思いつつも、「精神科」という文字面のイメージから、足を運べずにいる人だって少なくないと思います。
そんな全員に、まず、こう言ってあげたい。
「恥ずかしがる病気じゃないんだよ」
「異常者なんかじゃないんだよ」
鬱病は、言わば「心の風邪」です。重いものもあれば、軽いものもある。平気な人もいれば、平気じゃない人もいる。自覚症状の有無もあるでしょう。両方とも薬で治すのも同じです。ただ違うのは、風邪はすぐに治るけど、鬱病はすぐには治せないこと。それまでの鬱積が長ければ長いほど、重ければ重いほど、治療は長引きますし、治療法も投薬だけでなくなったりします。薬も、ひと晩で効くような手軽なものではなく、辛抱強く数ヶ月服用し続けて、気付けば効いている、というものです。
けれども、両方とも「患っている人が多い」のは同じ。軽いものは(酷くならない状態で)放っておいても治り、重いものは薬が必要なのも。
だから、「鬱病なんだよ!」と、重々しく考えることはないのです。
周囲の人々も、その人が鬱病であると解っても、特別扱いをしないようにしてほしい。風邪の人を特別扱いして、「君は風邪だからクビだ」なんてことは言わないでしょう? ちょっとばかり、気を遣うぐらいですよね。鬱病患者に対しても同様に扱ってほしいのです。
但し、ちょっと気分がすぐれないだけで「俺、チョー鬱入っててさぁ」なんて軽々しく言わないでほしい。本気で悩んでいる人も多い病で、そんな軽口は失礼だ。「一時的に気分がふさがっている」のと「慢性的に気分がふさがっている」のは、まったく異なるものです。「俺、すっげえエイズっぽくてさぁ」なんて言ってごらんなさい。それがいかに失礼か、解るでしょう?
僕は、このコーナーを通して、鬱病にまつわる偏見をなくし、また鬱病に罹っている/罹りそうな人の助けになってあげたい――少しでも。自分の鬱病を通して、感じ取ったこと、知ったことなどを残しておけば、きっと彼らには役立つ筈。
この「抗鬱日誌」は、そういった行動原理に基づいています。
誰かの、何かの手助けになれれば、幸いです。