16.下半身関係の話
〜きっとまだあるぞ〜
コンビニには、下半身関係のことが意外と多い。
今回は敢えて、そればっかりで書いてしまおうという試みである。だあって、それができるぐらいあるんだもの。下半身の話が。怒りが。不満が!(←それは違う不満では? とかツッコまないように)
えーと、まずコンビニでの下半身関係となると、まずは「ただトイレ」が代表格に挙げられるだろう。
これは結構、皆さんも心当たりがあるんじゃないだろうか。「ああどうしても糞尿したい、けど公園のトイレはキタナイからイヤ! ああんもう、しょうがない、コンビニでも行こうかぁ」ってな具合に。
しょうがない、って何だろう。
ここには、やはり「ただでトイレを借りては済まない」という気持ちが働くのだ。だからこそ帰り際に、ガムだけ買ったりするサラリーマンが多いのだ。
けれども、それはちょっと前までの話。
最近では、まるで「トイレは貸して当たり前」という態度をとる「お客様」が多くなってきやがった。これは某ローソンがいつぞや「トイレをご自由にお使いください!」というCMなりビラなりでの客引き作戦を展開してしまったことに起因する。それから各社トイレを開放し、さあどうぞ垂れてください、とでも言わんばかりになった。
しかしやはり、構造上トイレを貸せない場所もある。スタッフルームの奥にトイレがあったりする場合だ。これは「トイレはありません」だとか「防犯上使用をお断りしております」などの嘘を吐いて断るか、店員が付き添って誘導する(じゃないとスタッフルームのモノを盗られる可能性がある)ことによって貸し出せる。しかし自由度が少ないので次第に需要も少なくなり、文句を言う客は少なくなる。
けれども、トイレが売り場にあり、開放されているとそうもいかない。
勝手に入っていくのだ、みんな。いかにも図々しそうなオヤジから、ちょっと可愛いと思った女の娘までもが。「店員にひとこと断る」という、ちょいと前まで常識だったことが、もう崩壊している。それもこれも「お客様」を立てるためだ。
万引きの恐れだってある。工事中かも知れないし、店員が使っているかも知れない。けれども、そんなことお構いなしで「お客様」はトイレにゴーなのだ。「店員にひと声おかけください」とか書かれたシールをドアに貼っても、大半は無断で入っていくのだ。
そんなヤツを見る度、僕は声に出さず、こう呟くことにしている。
「土足で人んチ上がって、黙って便所借りんじゃねえよ」
そういうヤツはもちろん「トイレお借りしました」も「ありがとうございます」も言えない。なぜなら、彼らの中では他人の家はトイレを使って当然だからだ。馬鹿にすんじゃねえよ。失礼なんだよ。すっげえそばに店員がいるのに訊くこともできねえのかよ。もしくはアレだな、人とのコミュニケイションをサボってきたから、訊くことさえできないんだろうな。小学生以下だな。大人であるがゆえ「何か買って出なきゃいけないかな、でも買う物ないからそーっと出ていこう」とオドオドしてしまう心理もあるんだろう。馬鹿みたいだ。黙ってると余計ムカつくんですけど……。
さて、他の下半身では、女性相手に気を使うこと。
んまあ、ぶっちゃけて言ってしまえば生理用品である(唐突)。
これが無駄に気を使わなければいけない。紙袋に入れてやるだとか、食品とは別の袋に入れるだとか……んまあ、そんなことぜーんぶにしていたらキリがないんで「袋を分けますか?」と訊く。そうすると殆どの人は「一緒で構いません」と言ってくれる。それでも紙袋に入れるんだが。時折、袋を別にしろと指定する女がいると、言ってやりたくなる。
「商品自体も包装されてるし、そのうえ紙袋で包んでいるのにどうして別にまでするのか?」
不満である。衛生上、まったくもって大丈夫。ましてや、そういうヤツに限って汁が零れる可能性もないパンなんぞを買って、それでも分けろと言うのだ。文字通り「生理的に」受け付けないのだろうが……現実的に考えると、資源の無駄だ。そして、それを持ってトイレに駆けていく女。おいおい、最初っから使う予定なら別の袋に入れんでもええやないかい。焦ってるのは解るけど……
そもそも紙袋には一緒の袋に入れるため以前に「見られたくないものを隠す」役割がある。自分が生理中であることや、生理のあるオンナであることを知られたくないという心理がそこにはある。自分の汚い部分を見せたくない、見られたくない、ということなのだ。それを店にカバーさせているわけだ。
馬鹿じゃねえの。
人間だもの(←相田みつを)、しょうがねえじゃねえの。
涎糞尿血液当たり前、それが人間じゃねえの。それを店員に隠させているのだぞ。
面倒臭いし、非効率的だし、意味がない場合が殆どなのだよ、それって。
さて、最後には面白いお話をひとつ。
その男性は「明らかなエッチ雑誌」一冊だけを買っていきました。一冊だけだったら「袋はお使いですか?」と訊く僕だが、これはもちろん袋に入れます。ぎゃはは。
そうかこいつはコレをあんなコトに使ってしまうのか、なあんて考えちゃいけないことを、どうしても考えてしまう。それは男のサガであり、同じ男である共有感である。つまりは所詮、オイラも中学生男子のまんまであることの証明なのだ。
と、考えていた時に、彼は言った。
「トイレ借りていいですか?」
目が、点になった。
心なしか……いや確実に、その人のトイレは長かった。
もっともっと多くの「下世話の話」がある筈だ。
けど、きっとキリがないので今回はここでやめておこう。