『FAREWELL 〜 LAST LIVE SHOW』


(J-008/9)

「フェアウェル・ツアー」の日本公演より、1982年の12月8日の模様を収録したライヴ盤。客席録音のため音質はそれほど良好ではないが(それでもまともに聴けるレヴェルではある)、『オイル・オン・キャンヴァス』に収録されなかったナンバーも楽しめ、矢野顕子、坂本龍一、高橋幸宏らのゲスト参加もあるので持っていて損はないアイテム。


[Disc-1]

1.Despaie (Remix Version)
 「リミックス・ヴァージョン」と銘打たれているが、何ということはない、スタジオ音源を流しただけのオープニングS.E.。

2.Sons Of Pioneers
 スタジオ版に忠実な仕上がり。

3.Alien
 スタジオ版に忠実な仕上がりだが、ギターの鳴り具合やシンセ音が多少異なる。エンディングはゆるやかに終わる。

4.Gentlemen Take Polaroids
 多少テンポを落とした演奏。エンディングはシンバルや楽器の連打から次曲へメドレー展開される。

5.Swing
 前曲からのメドレーで始まる、スタジオ版に忠実な仕上がり。ギター・ソロがソリッドに鳴っている。

6.Cantonese Boy
 スタジオ版に忠実な仕上がり。

7.Visions Of China
 スタジオ版に忠実な仕上がり。

8.Nightporter
 スタジオ版に忠実な仕上がりだが、ピアノの音色がエレクトリック・ピアノになっていたり、ジャンセンによる木琴とカーンによるクラリネットの音が入っていたりする。

[Disc-2]

1.Still Life In Mobile Homes
 スタジオ版に忠実な仕上がり。

2.Methods Of Dance
 スタジオ版に忠実な仕上がりだが、シンセやギターの音色が異なっていたり、コーラス部分ではカーンによる「男臭い」コーラスが楽しめる。エンディングはぴったりと止まって終わる。

3.Quiet Life
 スタジオ版に忠実な仕上がりだが、シルヴィアンの歌い方が少し「タメ」たものになっている箇所がある。エンディングはぴったりと止まって終わる。

4.European Son
 この曲はまたも大いなる変身を遂げており、今度はオリエンタルなアレンジが施されている。実際、オリジナル・ヴァージョンしか聴いていないのではこの曲が何という曲なのか、コーラス部分を聴くまで解らないほどだ。特にカーンのうなるベースが変身に貢献しており、また絡むギターやシンセなども風変わりな音になっている。ドラムもタイトで、シルヴィアンの歌い方もまるで違う。さながら、「ティン・ドラム・ジャパン」によるセルフ・カヴァーといった趣か。本作中、最も原曲から変貌した曲。

5.The Art Of Parties
 多少テンポを落とした演奏。イントロはシングル・ヴァージョンに準拠したもので、エンディングはシンセ演奏やギター・ソロでエクステンドされて終わる。(特にエンディングが)原曲から最も変化しているヴァージョン。

6.Bamboo Music
 バンブー・ミュージック

 ここからはアンコールでの収録となる(そのため、本トラックに入る前に音が途切れている)。ゲスト人脈の参加はここから。
 この曲はのちに「デヴィッド・シルヴィアン/坂本龍一」名義でリリースされるナンバーのジャパン・ヴァージョン。竹林を思わせるシンセに始まり、オリエンタリズムを強く感じさせるナンバーで、この時点で完成形に忠実な仕上がりとなっている。完成形との大きな違いとしては、曲の前後をエクステンドしており、また矢野顕子のコーラスを聴くことができる。この曲から坂本龍一も演奏に参加している。

7.Taking Islands In Africa
 スタジオ版に忠実な仕上がりだが、ベース・ラインが強調され、時折ギターが被さっており、何より高橋幸宏と矢野顕子のコーラスを聴くことができる。

8.Life In Tokyo
 セカンド・アンコール(また音が少しだけ途切れている)は、常に進化し続けてきた楽曲の最終形。オリエンタルなシンセ音に始まり、シーケンスに演奏が被さっていく。矢野顕子のコーラスがひときわ際立っており、特に中盤の“Life in Tokyo〜”の繰り返しの部分がシルヴィアンと交互に歌われている。エンディングはエクステンドされ、シンセ音で終わる。本作中、最も「楽しめる」一曲と言えるだろう。

9.Canton
 スタジオ版に忠実な仕上がりだが、シンセの音に多少変化がある。

10.Good Night
 グッド・ナイト

 ライヴの終演を告げる、穏やかなエレクトリック・ピアノ・ナンバー。矢野顕子の『愛がなくちゃね。』の最終曲であったこの曲は、原曲通りシルヴィアンと矢野顕子によるデュエット。そしてライヴは“Thank you, good night”というシルヴィアンの声で終わる。