another day, another year
〜佳曲づくしの1stシングル〜

(LER-1002、廃盤)
自主制作盤中唯一にして、初のシングル。4曲入りながらどの楽曲も水準が高く、後のライヴやtRace
elementsへ直接的に繋がる布石として重要な位置にある。ジャケットなし、クレジットは最低限度をシールに記載、というシンプルな外装は悪くないが、ただひとつ、歌詞やクレジットが付属していないのだけは残念(但し「let's
dance」と「marguerite」はその後に収録された別作品に歌詞が掲載)。
なお、本稿執筆にあたって、前述の2曲と違ってあらゆる製品に欠けたままだった歌詞をmax自身から提供して頂いた。よって原詩と筆者による邦訳を、項末に特別掲載することにする。
どうもありがとう、max!
01. let's dance
彼らの代表曲となる、ギター・フレーズなどがレゲエのビートを刻むラガ・ロック・ナンバー。アルバム『SANS PATRiE』収録ヴァージョン(詳しくはこちらを参照、歌詞もそちらの製品ブックレットなどを参照)と基本は同じだが、最初の1分超までヴォーカルにはエフェクト処理がされている。また、アコーディオンの鳴り具合や、ギターのレゲエ・リフが入ってくるのも歌が始まってからと、とかく冒頭には多くの違いが見られる。どちらが先駆けたものかは解らないが(筆者の感覚では、品番と逆行して本作シングル・ヴァージョンの方がアッパー・ヴァージョンとして感じられる)、ひょっとしてリテイクなのだろうか?
02. st.thomas bells
軽快なアコースティック/エレクトリック・ギターの絡みから始まり、小刻みなドラムが作った地盤に歌が乗る。間奏部分からバンド全体の演奏となり……といったように曲の展開が見事。だがそうして盛り上がってきたところで終わってしまい、短いのが少しばかり惜しいか。抽象性が高く、感慨深い歌詞は項末に掲載したものを参照のこと。
03. jewelstar
殆どアコースティック・ギターのみで演奏される、素朴な一曲。僅かに絡むエレクトリック・ギターも印象的なギター・リフで、耳慣れしやすい。こちらも短めだが、この場合の短さは素朴な曲をより潔く見せている要因でもある。美しい歌詞は項末に掲載したものを参照のこと。
04. marguerite
冒頭のギターの調べから始まるのは、サンバのリズムを刻むドラミングと、跳ねるベース。他にもコンガやギロの音色が現すように、陽気な雰囲気を醸した傑作曲。黒人音楽への憧憬表現は「let's
dance」よりも(強めてありながら)間接的で、メイン・フレーズを刻むアコーディオンや「マルガリータ」と連呼するヴォーカルも耳馴染みやすい。その馴染みやすさの先にあるのは――このシングルの中核だった。シングルながら単純に収録曲(喩えば1曲目)をタイトルにするのではなく、思わせ振りな文字を冠している本作は、この曲中にそのタイトルとなる歌詞が含まれている。
また、tRace elementsの1st『bottle tracks』(歌詞、対訳はそちらの製品ブックレットを参照)に収録されることで、その直接的な繋がりを証明した曲でもある。単純に素晴らしい楽曲であるだけでなく、そのような応用も利くところにも、この曲の完成度の高さはある。大いに評価しても評価し足りないぐらいに。
| st.thomas bells | |
| 'Clap! Clang! Clong!' go the bells of St.
Thomas in a Sunday morning rain. Another blessed hour is upon us like time and time again. Another year still finds them there and me not. That was easy to for tell. Far away from the bells that summon one to heaven, one to hell. And that's a thought that stabs me to the core like a pain that will never ever ease unless I'm on my knees, listening to the bells of St. Thomas and all the power that they hold. That even here, far away from their white noise I'm feeling hot despite the cold. And that's a thought that stabs me to the core like a pain that will never ever ease unless I'm on my knees. St. Thomas bells are ringing in my ears, they're all that I can hear. Oooh, a long time ago they rang in the days now they ring years. And they're all that I can hear in my ears, They're ringing loud, loud and clear, and they're all that I can hear.... |
打て! 打ち鳴らせ! グォォォーン…! 日曜の朝 雨のなか響くセント・トーマスの鐘 祝福されし時間は我々のもとに 再三再四 いつだって 一年を経ても鐘はあれど 私はそこにいないだろう ある者を天に ある者を冥府に送る その鐘のもとには 口で言うだけなら容易なことだ それはひざまずきでもしない限り 決して安らぐことのない痛みで 私の中核まで突き刺してくる セント・トーマスの鐘の音を聞いて その力を感じるんだ 鐘のホワイト・ノイズ(*註)から遠く離れたこの場所 寒いそこでさえ 私は熱を感じる それはひざまずきでもしない限り 決して安らぐことのない痛みで 私の中核まで突き刺してくる セント・トーマスの鐘が私の耳に響く 私には それしか聞こえない ああ 大昔には一日を迎えていた鐘が 今は一年を迎えている それだけが私の耳に響くすべて 私の耳にはそれがすべて 大音響で鳴り響き なのに明確に響く 私には それしか聞こえない… |
| (*註) 「とても大きい音で鐘が鳴ってるのに、聞き慣れていて聞こえない」 というニュアンスを含む。 |
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| jewelstar | |
| Jewel Star, shining bright wherever you are. And where you are is far from me, but I only have to look up and I see. Jewel Star, love is there wherever you are. And where you are is far away, a million light years if it's a day. Jewel Star... |
ジュエルスター、君はどこにいようと 輝き放つ 僕から遠く離れていても でも僕は 見上げてみて解ったんだ 輝ける星、君がどこにいても 愛はそこにあるって 君が遥か遠くにいるということも 一日が まるで百万光年のよう 宝石の如き君… |