全曲解説:5-five-
〜5枚同時発売シングルのビデオ・クリップ集〜

5枚同時リリース・シングルのビデオ・クリップを集めたビデオ・クリップ集。それぞれの歌が「メゾン・ド・アマノ」という架空のマンションのエントランス・ホールで連動しており、5枚のドアからそれぞれのビデオ・クリップが展開されている、ショート・ムーヴィー的構成。尾道オフ・ショット映像とゴネンジャーTVスポット再編集全ヴァージョンも盛り込まれているので、そちらもあわせてご覧頂きたい。「昭和の匂いを感じさせる」ことから広島県尾道と神田神保町が選ばれたという(尾道はスタッフの「尾道行きたいねぇ〜」という発言から実現したとも)。
なお、本作は期間限定生産盤。尾道フォト・ブック封入。
01.烏
ジャケットの服装の天野がライト全開の中キャディラックに乗るなど、ワイルドな仕上がりになっている。また、「混沌
-chaos-」の天野と取り引きをする場面も出てきており、取り引きしたトランクの中から風船が出てきたりと、今回のクリップが連動していることが解る。なお、左手の薬指に指輪を嵌めるなどという一面も。バンド演奏が中心だが、烏が室内を飛び回るショットも何度と挿入される。
本作は「混沌 -chaos-」の天野から電話がかかり、それによって「烏」の天野が起こされるというシーンから始まるが、そのワン・シーンもこの曲中に挿入されている。
02.ウタカタ
砂時計が象徴的に映し出されるこの曲では、砂が舞い降りてくる部屋やエントランス・ホールで熱唱する姿に合わせ、ネジ、トマト、扇風機、神社という「箱庭」のキィ・ワード群が登場する。天野は主に、部屋の窓から外を眺めて歌っている。また、曲中で天野がひっくり返す「砂時計」は「取り戻すことのできる時間」の象徴だと思われる。萎んだ風船も登場し、他曲とのリンクも施されている。バンドはエントランス・ホールで演奏している。
03.混沌 -chaos-
橋や鉄塔、都会が周囲を囲う、ドアの立った荒野での演奏を中心としている。時折、取り引きによる「烏」や砂時計による「ウタカタ」のシーンと連動する。取り引きされたトランクの中には「ウタカタ」の象徴である砂が敷き詰められており、天野はそれを何気なく手に取ってみせる。エントランス・ホールのシーンでは「烏」「ウタカタ」の天野も登場する。「烏」では黒い烏が部屋を飛んでいたのに対し、この曲では白い鳩が羽ばたく。また、窓も「烏」や「ウタカタ」の部屋と通じている。
04.梟
「烏」「混沌 -chaos-」の天野が去ったエントランス・ホールに、そそくさと「梟」の天野が登場して始まる。深夜の樹(このクリップ作成のためにわざわざ建てられたという)の上でたわむれる天野を中心とし、「烏」の天野が点けたテレビに「ふくろうダンス」でair:manのダンサーふたり、mayumiとNAOとエントランス・ホールで出演しているなどしている。何より「ふくろうダンス」を堪能できる仕上がりで、最も見応えがある。すべての天野が登場し、最も他曲とリンクしている楽曲。天野が覗く双眼鏡からは、それぞれのドアの奥の世界が映し出される。
05.風船
「梟」天野がそそくさとドアに隠れるさなか、風船を膨らまらしている「風船」天野が登場する。撮影場所の尾道や神田神保町を風船片手に歩く天野を中心とし、甘えん坊で少女的な天野が堪能できる。エントランス・ホールで歌っているカットも多く、室内に複数人の「風船」天野が登場するカットもある。(各曲に風船が登場していたのを除けば)唯一、他曲と連動していない。ここでのドアは、路地裏にある。
楽曲終了後、「風船」のインストゥルメンタル・ヴァージョンをバックにエントランス・ホールに各天野が風船片手に登場し、ひとりの天野になって――それはまるで、別人格に乖離していた人格の統合のように――本編は終了する。
尾道メイキング
各天野の撮影風景が登場し、「烏」天野が尾道での撮影や楽曲コンセプトを語る。ビデオ・クリップに漏れた映像のみならず、ジャケット撮影シーンや、衣装案のイラストなども楽しめる。ライヴで語っていた「梟の館」なども登場し、尾道をヴァーチャルに楽しめる構成となっている。途中、風船が割れるアクシデントも。
TVスポット集
「烏」のビデオ・クリップを基本とし、5枚同時リリースのCMが各シングルの天野のナレーションで楽しめる。とてもひとりが演じていると思えない「声の使い分け」だ。