パイオニア PD−HL1      定価\40,950 (1998年10月発売、05年1月購入)


 ターンテーブルメカニズムを採用した実力派・入門機。

正面


    主な特徴

 1. CDを安定して支えるターンテーブルメカニズム
 2. 可聴帯域以上の成分を生成し原音に近づける
    「Hi-bitレガートリンクコンバージョン」&24bitDAC
 3. 2トランス構成、ジッターのない信号伝送を実現するZ−コンセプト


    音 質    ★★★★★

 レガートリンク&24bitD/Aコンバータの実力を活かすべく
 アナログで接続、アンプはストレート再生で聴いた。
 平原綾香、女子十二楽坊、ケニーG、JAZZ、ロックなどを一通り聴いたが、
 低域から高域までビシッと出ている感じの音だ。
 JAZZのベースなど低音はかなりしっかり出ている。
 高音も粒立ちがいい。レガートリンクは20kHz以上の可聴帯域外の成分も
 作り出すが、その恩恵は特に感じなかった。
 しかしCDプレイヤーの音質差はなんとも微妙だ。
 不満がないので★は5個にしておく。



    デザイン   ★★★★★

 本機は低価格ではあるが、れっきとした単コンのCDプレイヤー然とした
 雰囲気が感じられる。低重心で安定感があるボディ、センタートレイ、
 大きめの操作ボタン・・・良い。
 フロントパネルにアルミなどは使われていないが、これは価格を考えれば
 仕方のないところだろう。

 本機はトレイOPENボタンを押すと、ターンテーブルがせり出してくる。
 ここにディスクのレーベルを下に、読み取り面を上にして載せる。
 アナログディスクのような感じだが、儀式的な感じはマニアとしては良い。
 ターンテーブルの動きが実にスムーズ。ディスクが収納される時も、
 閉まりきる直前だけ動きがゆっくりになるところなんぞはマニアにはたまらない。



    操作性・リモコン   ★★★

本体のボタンが大きいので、ディスクを入れて再生までの
流れがやりやすい。通常はディスクを乗せて、大きな「再生」ボタンを
押せばディスクが収納されて再生されるのでいいのだが、
取り出す時にはOPENボタンがやや小さいのがちょっと残念。
またリモコンにOPEN/CLOSEボタンが用意されていないのも残念。

本体の表示部はミュージックカレンダーも装備されていてよい。
DVDプレイヤーでは装備されていないものが多いが、ここは
単体CDプレイヤーのアドバンテージだ。
またディスクを挿入して収録曲などのディスク情報の読み込みが
すぐに完了するのもDVDとのコンパチ機に対するアドバンテージだ。

リモコンは同じ大きさのボタンが並び、ボタン数も少なめで、
コストのしわ寄せを感じてしまう。
曲の残り時間や表示をOFFにする「DISPLAY」ボタンや、
REPEATボタンが本体でしか使えないのは残念。


    総 評    ★★★★

 音質差は分からなかったが、不満なく聴けているので問題ない。
 安定感のあるデザインと、何よりもターンテーブル方式が説得力がある。
 低価格ならではのしわ寄せも感じられたが、逆にこの価格でここまで
 やっているのはエライ!と評価してあげよう。
 低価格の入門CDプレイヤーとしては実力機に入るだろう。




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