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ここはエディが思いついたAV機器に関する妄想・体験について語ったり、新製品についてコメントしたりするところです。

HDD/DVDレコーダー、どれを買おうかな

(2003.11.1)


   HDD/DVDハイブリッドレコーダーの購入を決意した。
   どれが買いか、私なりに考察してみる。


  ― RAMか?RWか? ―

まず大きくこの問題にぶち当たる。
性能的には、RAMとRWどちらも容量は4.7GB、最高画質で1時間、最長6時間録画。
従来はRAMの方がデータ転送レートが高く、追いかけ再生や同時録画再生はRAMの専売特許だった。
しかし今年からRWも新ドライブを搭載し、追いかけ再生が可能となったので差はなくなった。
違いは書き換え回数がRAMが10万回、RWが1000回ということ。
しかし1000回書き換えするなんてことは現実的にあり得ないので、差にはならない。

使い勝手の面では、RAMはカートリッジ付きディスクがあるという点。
ただカートリッジ付きは売価が3割程度高くなるし、CDをダメにした経験もないので、
私はカートリッジは特に重要視しない。

録画DVDにはデータ形式によって2種類あり、
一般DVDプレイヤーとの互換が取りやすい「ビデオモード」と、
細かな録画時間・録画レート設定が可能で、編集も細かくできる「VRモード」がある。
DVD−Rはビデオモードのみ(だから互換性が高い)、RAMはVRモードのみ、
RWはVRモードとビデオモード両方が使用可能。
つまりRAMタイプは使うモードによってRAMディスクと
DVD−Rディスクを使い分けなくてはならない。
その点RWでは、RWディスクだけを用意しておけば、ビデオモード・VRモード
どちらでも書き込みができるので少し楽である。ただ実際問題としては
DVD−Rメディアが安いので、2種類使うことにはなるだろうが。

ここにきて大きな差がでてきたのが、再生互換性である。
RAMが再生できるプレイヤーは基本的にパナのDVDプレイヤーのみ、
それとRAM対応のレコーダーだ(パナ・東芝など)。
RWはいまや一万円台のDVDプレイヤーでも再生可能が当然、
そしてVRモードでも読める機種が増えてきた。
再生するプラットフォームは、多ければ多いほど良い。
たとえば故障した時や友人に貸すとき、10年20年経過した時に、
どのプレイヤーでも再生できるということは大いなる強みになるのである。

そーゆーことで、RW!

  ― どのくらいのスペックにします? ―

HDD容量・・・120GB以上!
現在では最低が80GB、120、160、250GBというラインナップ。
私は今40GBのHDDレコーダーを使っているが、いっぱいになったためしがない。
録画して、見て、すぐ消去ということをマメに行っていることと、
番組内容によって録画レートを落として使っていたりするからだが、
80GBあればもっと余裕のある使い方ができるだろう。

そして今回HDD/DVDレコーダーを購入する目的として、
VHSテープのDVD化がある。そこでは一旦HDDに取り込んだ後にDVDに落とす、
という使い方をヘビーに行いそうなので、それも考えると120GB以上かな。

映像DAC・・・プログレ対応54MHz以上!
映像DAC、東芝XS31だけがいまだに27MHzでプログレッシブ再生もできないが、
これを除けばこの秋の製品は全て54MHz以上のプログレ対応となっている。
そして108MHz、216MHzまでラインナップがある。
まあ良いに越したことはないが、28インチのワイドビジョンだし、特にこだわらない。
それよりも録画性能だとか、高速ダビングだとか、デザインの方が重要。

高速ダビング機能・・・必須!
これも結構常識化しつつある。今の時代、2時間映画を2時間使ってダビングなんて時代錯誤。

GRチューナー・・・なくてよい
ゴーストが含まれる映像をキレイに録画しても何の意味もない。
だから、高画質録画にGRTは必須機能である。
が、現在の我が家の電波状況は非常に良く、ゴーストはほとんどない。
あと3年もすれば地上波デジタル放送を受信できるようになって、
ゴーストレスのクリーン映像が受信できるので、GRTはいらない。

  ― 各社モデルを見ていく ―

上記の条件などを考えながら、RWに対応した各社のモデルを見ていこう。

パイオニア
パイオニアはHDDからDVDへの最大24倍速無劣化ダビング機能と、
ダビング中でもHDD上の録画済み番組を再生したり、録画ができる「マルチタスク機能」がウリだ。
VHSテープのDVD化を行う私には大変魅力的な機能だ。
弱点はEPGに非対応であることくらいか。
デザインは、薄いのは良いが、薄いだけで味気ない。

ソニー
「PSX」と「スゴ録」シリーズがあるが、スゴ録から。
「Cocoon」で培った「おまかせ・まる録」機能と、EPG搭載が大きい。
HDDからDVDへの最大24倍速無劣化ダビング機能もある。
映像DACは108MHzの高画質タイプ。
それと2パスエンコードを応用した「ダイナミックVBR」機能が注目。
画像全体の複雑さ情報をもとに、シーン毎のデータ量を調節するのが2パスエンコードだが、
リアルタイムダビングを行う時点で2パスではなく、
「なんちゃって2パス」という可能性が高い。のであまり期待できない。
それからディスク容量が足りない時には、他社はレートを32段階くらいに細かく調節するのに、
ソニーは6つの録画モードを切り換える手法で、一気に画質が低下してしまう。
またCPRMソースのDVDへの移動もできない。
デザインはまあまあ高級感があって、AV機器然としていて好き。

PSXはGRチューナーや高速ダビング、PS2機能もあったりと魅力もあるが、
3次元Y/C分離がない、VBRではなくCBR録画だけと、
基本的な画質の面での力不足は否めない。

東 芝
この秋から、東芝はマルチレコーダーを謳っているが、RWはビデオモードのみで、
VRモードが使えなければ、RWは実質的にはオマケと言ってよい。
RWで行きたい私は、ここで東芝が落ちる。
上部が前にせり出したデザイン、ブラックは好き。

ビクター
東芝と同じくしてマルチレコーダーを謳っているが、こっちはRWもフルスペック。
ところが発表されたばかりの「DR−MH5」、各掲示板で批難轟々の大騒ぎになっているが、
「DR−M1」にHDDをくっつけただだけ、ダビングは全て再エンコード。
当然高速ダビングもできない。これでビクターが落ちる。
下がせり出したデザイン、ブルーのイルミは好き。
んにしてもM1の高画質っぷりは定評があったのに、残念至極。

シャープ
シャープも悪くはないな。パイオニアとほぼ同等の機能だ。
マルチタスクがある分パイオニアの方がよい。
デザインが安っぽい。

  ― どれを買う? ―

パイオニアを買う。最終的には「マルチタスク機能」が一番の魅力だった。
パイオニア機は機能的に弱点がない。気に入らないのはデザインだけだ。
パイオニアHDD/DVDレコーダーのラインナップは
80GBの「DVR−510H」・・・7万円弱
120GB「DVR−515H」・・・8万円弱
160GB「DVR−610H」・・・約10万円
160GB、GRT、216MHzDACなどの高級機「DVR−710H」が12万円弱だ。
HDD容量の関係で、買う機種は
パイオニア DVR−515H!



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