bQ0 ゴスロリ

■「裏街道でうろちょろしていたから保護しようと思って声をか
けたらいきなり震えながら銃つきつけられまして。
でも何とかなだめて住所を聞き出したら、こちらでお仕事させていただいているということなの
で、こちらまで送ってきました。間違いございませんか?」

と、とある方より保護された我が社のスナイパー。
保護してくれた人の名は五月雨真澄さん。
私と同業である。

同業だからよかったものの、もしこれがカタギの人間だったら大変なところだった。
何故ならこの職業、公に出来ない仕事なのでカタギの人間に知られたらその人物も抹殺しなければならないからだ。

さてゴスロリと呼ばれるこのスナイパー、正直言って人殺しには向いていない。
性能よりもかわいらしいデザイン重視の銃しか使いたがらなかったり、
下調べを飼っているねずみが出来ると思い込んでいる当りがそもそもこの世界の住人には向かないのだ。

そして何より人を殺せない。今回保護されたのも、最近の我が社の経営難を聞き、たまたま引き出しに入れてあった依頼を勝手に受けてやってしまったのだが、やはり任務は遂行出来なかったようだ。どうも優しすぎる傾向にあるようだ。

ちなみにこの依頼、吸血鬼に代わりに遂行してもらった。

やはりこの職場に置くべき人材ではないのであろうが、非常にかわいらしいので雇っている。

悪いか!!

                支配人より一言

■そんな彼女ですが、一つだけ他のスナイパーとは違う特性を持っています。

彼女は死なない。


☆五月雨真澄様、貴重な情報有り難うございました。