U12の話に戻りましょう。歴代のブルーバードはTOYOTAのコロナとライバル関係にあり、その対立を「BC戦争」と呼ばれるほどのものでした。U12でもその構図は当然存在しました。コロナ=TheSedan と当時のTOYOTAは考え、質実剛健でスタンダードなセダンとして開発されたのに対し、日産はブルーバード=SuperSedanと考え開発しました。当時では新しい技術のフルタイム4WDとお得意のターボの組み合わせ。リアサスにはジオメトリー変化でトーをコントロールしてコーナリングの安定度を増す。(ハイキャスのご先祖です) 4WDと優れたサスペンションを装備したことにより、リアセクョンは(も?)非常に密集している。さらにスタイリングを崩さないためにトランクラインは上にあげられない。そのまま作るとガソリンタンクを小さくするか、トランクを狭くするかになってしまう。それでは不便であるということから、ガソリンタンクの容量を確保しつつ、大きなトランクスペースを得て、さらにスタイリングは崩さないという贅沢な要求を満たすために、ガソリンタンクに初めての樹脂製を採用し、形状の自由度を増すことで60lという十分な容量を確保することに成功しました。
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