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竜とジャイアントについて

著:グリーン=ヒル
訳:Yen-Xing
 

六門世界においては様々な種族が属性を越えて存在している。最近の学会発表によると最も種が多いのは種族:魔法生物で有ると言われている。

魔法生物についてはまたの機会に論じるとして、今回は種の種類が多い種族、しかも有名な「ドラゴン」と「ジャイアント」を取り上げたい。

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この2つの種族は個体数は少ないものの様々な種のバリエーションが有ることで知られている。おのおのの属性について2〜3のメジャーな種が存在し、またすでに滅びた種も視野に入れるとかなりの数になると思われる。

さて、これらの種族はいつ頃から存在したのだろうか?

実に文献を追う限りにおいて最も古い記述にさえ彼らは登場する。古代の「魔法帝国」はもちろんのこと「世界創世神話」にさえその記述に存在を認めることができる。

世界最古の種と言っていい彼らはどのようにして誕生したのであろうか?

その謎に迫る鍵として彼らの特性に注目したい

まず、竜から見てみよう。
竜の特徴として
1.各属性の魔法を1〜3使用する事ができる
2.高い移動力を持つものがある
3.神に匹敵すると言われる上位種族が存在する

このうち、3についてはその真偽を確かめるすべは残念ながら無い
(黙示録の記述を実際に確認するようなものであろう)

これに対しジャイアントの特徴は
1.アイテムを使用することができる
2.高い人型故の汎用性がある
3.若干魔法が使える

の様な点がある

ここで、これらの特徴を比較してみたい

もちろんのこと彼らが生態系から自然発生したとは考えにくい。もしそうであるならば各種族についての進化途中の種が存在しなくてはならない。また、生態系の構築関係からも外れた存在でもある。
(此は生態系に影響を及ぼさないと言う意味ではない)

私は彼らが何者かによって想像された種族であると推定する。では、どのような目的で作られたのか? それは、世界創造、あるいは維持の補助として作られたのではないかと考えている。

まず、竜である。彼らは力を行使する際の魔力的発動点だったのではないだろうか?

次に、ジャイアントである。彼らは力を行使する際の魔具的発動点だったのではないだろうか?

つまり、何者かが世界を創造・変革する際の力の中継点・発動点だったのではないかと想像する。ここでいう魔力的発動点とは魔力が発動する際の始点を指す。杖魔法を例に取るならば杖から発動される魔法の実世界への干渉開始点がそれに当たる。ご承知の通り、魔法は無限の力ではない。当然その威力・範囲には限界がありそれは魔力の大きさあるいは平方・立方に比例する

世界創造時にはいかにして魔力あるいはその効果を端々まで伝えたのであろうか? 過去、ストーンサークルはその役割を果たし、儀式スペルにより世界は創造されたとするがストーンサークルは自然発生するものなのだろうか?

否、無論のこと何者かが創造したものである。さて、そのストーンサークルで有るが人間が作った場合どれぐらいかかるか? 現代の人力作業では1ヶ月と言われている。魔法帝国時代の文献では1週間と言われているが、むろんこれは召還したモンスターを使ってのことと思われる。

そう、モンスターである。サイズ的にジャイアントならばこれらのストーンサークルの作成・維持は比較的容易なのではないだろうか? 前述の魔具については遺跡から時折文字通りジャイアントサイズのアイテムが出てきていることから説明は不用と考える。

以上、世界創造に竜及びジャイアントはそれについて何らかの形で関わったのではないか? という考えを述べてみた。が、まだ論点的に未熟な点も多く再考の余地が多いのも事実である。いずれ実例をあげつつこの論を補完していきたいと私自身思っている。
 

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