それは一本のうばめ樫の物語

ある日、上に向かって成長し始めた。脇枝が出掛けたら人間が切り落してくれた。
枝が無いのを幸いに上へ、上へと伸びていった。人間もどうやら喜んでいるようだった。

ところが、ある時、根からの水の上がりが、何故かイマイチであるのに気付いた。
私も努力し人間も脇枝を整理するなど、いろいろ努めてくれたが、サッパリ水が上がらなくなった。

1メートル70センチにも伸びて仕舞ったのが悪かったのか、今更、後悔しても遅かった。そのため
枝の先は、まるでスケートのアデナウアの様に、垂れ下がって仕舞った。
既に、枝そのものは枯死しているが、人間は再生復活があるかも?と待っていたようだった。

2008年12月31日、人間は再生復活を諦め、枯死している事実を受け止めた。
永い間の私の姿を画像として保存してくれた。

新年に人間が墓に参る。その折の線香を付ける火種として、燃やし成仏させてくれるそうだ。

1.切る前の英姿(1.7メートルある)

2.1.7メートルの出発点(周りを抜きん出ている)

 

3.切断された姿(人間の墓の線香の火種とされる予定)